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目次
一つのDMが始まり。esportsの常識を覆す、FENNELの現在地
「世界一のチーム」と「1兆円市場」。FENNELが掲げる、二つの壮大なビジョン
分断から共闘へ。FENNELが仕掛ける構造変革
”勝利への執着”とカオスなまでの”多様性”。FENNELの組織力を育む、独自のカルチャー
「歴史の創造者たれ。」常識を疑い、未来を創る
「僕らは、今まで日本のesports市場に乗っからせてもらっていた側。でも、トップランナーになった今、市場の恩恵を得るだけじゃなくて、このesportsの市場を構造から変える側に回らないといけない。」
静かながらも、確固たる意志を宿した声を語るのは、株式会社FENNELの代表取締役社長、高島。2024年より創業者のバトンを受け継ぎ、esports業界の先駆者としてこの組織の舵を取っている。
esportsは今、日本において熱狂的なファンコミュニティを形成し、凄まじいポテンシャルを秘めた市場として注目を集めている。オフラインイベントには数万人が詰めかけ、人気大会の配信はグローバルシーンを凌駕するほどの視聴者数を記録する。世界の名だたるゲームパブリッシャーが、こぞって日本での世界大会開催を熱望するほど、その熱量は世界屈指。
しかし、その熱狂とは裏腹に、ビジネスとしての市場規模は未だ発展途上。熱狂が、点として散在し、大きなムーブメントへと繋がりきれていない。この現状に対し、高島は「課題」と同時に「巨大なチャンス」を見出している。
FENNELは、単なるプロesportsチームではない。チーム運営を核としながら、イベントプロデュース、コンテンツ制作、ストリーマーやタレントのマネジメント、アパレルまで、多角的な事業を展開。それぞれの事業が有機的に連携し、esportsというカルチャーが持つ価値を最大化するための、他に類を見ない事業ポートフォリオを構築している。
「なぜ、前例のない挑戦を続けるのか。」
「この巨大な熱狂の先に見据える未来とは、一体どのような景色なのか。」
「そして、その未来を共に創り上げる仲間たちに、何を求めるのか。」
今回は、FENNELの心臓である高島にインタビューをしました。その視線の先にある壮大なビジョンと、業界の未来を背負う覚悟、そして組織の根幹をなす哲学を、余すことなく語っていただきました。
最後までお楽しみください。
一つのDMが始まり。esportsの常識を覆す、FENNELの現在地
本日はありがとうございます。まずはじめに、高島さんのこれまでの経歴と、FENNELを率いることになった経緯についてお聞かせください。
高島:FENNELには2022年からCOOとして参画し、2024年から代表取締役社長を務めています。創業者との出会いは、本当に些細なきっかけでした。彼がX(旧Twitter)で「esportsのコーチングサービスを立ち上げたい」と呟いていたのに対し、僕がダイレクトメッセージを送ったんです。そこからすべてが始まりました。
そこから事業はどのように発展していったのでしょうか?現在のFENNELの事業内容について、改めて教えていただけますか?
高島:僕らの事業の根幹は、言うまでもなく「esportsチーム」の運営です。競技シーンで勝利を追求し、ファンを熱狂させる。これがすべての原点です。しかし、僕らはチームを強くし、ファンに最高の体験を届けるという目的を達成するために、極めて多角的なアプローチを取っています。
例えば、BtoB企業に向けたブランディング/マーケティングのパートナーシップ。これは、単にスポンサー企業のロゴをユニフォームに掲載するだけではありません。esportsの熱量やコミュニティを、企業のブランディング、マーケティング、さらには採用といったHR課題の解決に繋げるための企画をゼロから創り上げます。esportsイベントの企画・制作から、インフルエンサーである選手たちを起用したコンテンツマーケティングまで、クライアントの課題に深く寄り添い、最適なソリューションを提供する事業です。
チーム運営を中心にB向けのパートナーシップや、イベント制作、タレントマネジメント、アパレル。それぞれが独立した会社として成立しうる規模の事業を、一つの組織で展開しているのですね。
高島:その通りです。FENNELは、いわば「FENNELホールディングス」のような構造になっていくなと思っていて。それぞれの事業が、単体で数十億円規模の売上を達成できるような、強いサービスとして確立させながら互いに連携することで、ブランドを中心としたコングロマリットのような形になり、それでいてカルチャーを薄めない。むしろ相乗効果で全体の価値を爆発的に高めていく。
なぜなら、僕らが目指しているのは、単に持続可能で安定したesportsチームを作ることではないからです。「日本発のチームとして、グローバルで勝つ」という極めて高い目標を達成するためには、これくらいの事業ポートフォリオまでストレッチさせ、それぞれが成長のエンジンとなる構造を創り上げなければならない。その確信を持って、この複雑で難易度の高い経営に挑んでいます。
「世界一のチーム」と「1兆円市場」。FENNELが掲げる、二つの壮大なビジョン
「日本発のチームとして、グローバルで勝つ」。その先に、FENNELはどのような未来を描いているのでしょうか?高島さんが掲げるビジョンについて、詳しくお聞かせください。
高島:僕らの中には、明確に二つのビジョンが存在します。一つは、今お話しした「グローバルトップのesportsチームになる」ことです。
サッカーで言えば、レアル・マドリードのような存在。その名を聞けば誰もが認め、世界中のトッププレイヤーが憧れ、入団を夢見る。勝利のノウハウと思想が組織のDNAとして蓄積され、常に世界の頂点で戦い続ける。そんな、ブランド価値と実力を兼ね備えたチームを、日本から生み出すこと。僕らが世界で勝つことが、日本のesports市場に勇気を与え、次世代の才能を育む土壌になると信じています。これが、esportsチーム“FENNEL”としてのビジョンです。
そして、もう一つ。それは、FENNELという一つのチームの成功に留まらない、より大きな視座のビジョンです。それは、「国内esports市場を1兆円規模にする」ということです。
なぜ、市場全体の成長までをもビジョンとして掲げるのでしょうか?
高島:先ほども少し触れましたが、僕らはこれまで、成長を続ける日本のesports市場という波に乗せてもらい、その恩恵を受ける形で成長してきました。しかし、業界のトップランナーの一角を担う存在となった今、そのスタンスを変えなければならないと強く感じています。市場に乗っかる側から、市場の構造自体を変え、その成長をリードする側に立つ。その責任と覚悟が、僕らにはあると思っています。
FENNELというチームだけが突出して伸びても、市場全体がシュリンクしてしまっては意味がありません。僕らが先頭に立って市場の構造を変革し、爆発的な成長を引き起こす。そうすることで、僕ら以外のesportsチームにもその恩恵が行き渡り、健全な競争環境が生まれる。マーケットの競争者たちと共に、業界全体のパイを大きくしていく。市場のリーディングカンパニーとしてのFENNELが果たすべき役割は、そこにあると考えています。
この二つのビジョンは、どちらか一方ではなく、両輪として同時に達成していかなければなりません。チームとしての勝利が市場への注目を集め、市場をリードする活動がチームの成長を支える。この好循環を創り出すことこそが、僕たちの使命です。
分断から共闘へ。FENNELが仕掛ける構造変革
「市場の構造を変える」という点について、現在の日本のesports市場が抱える、構造的な課題とは何だとお考えですか?
高島:日本のesports市場は、ファンの熱狂という点では世界トップクラスのポテンシャルを持っています。しかし、その熱狂が巨大なビジネスに結びついていない。その最大の要因は、「市場のメインプレイヤーがまとまっていないこと」だと感じています。
それぞれのesportsチームや関連企業が、いわば「個」として活動している。本来であれば、業界全体で手を取り合って「社会」に対してesportsの価値をアピールし、流入や深化を生み出さなければいけない。もちろん、他のチームはライバルであり、競争相手です。しかし、それは競技シーンの話であって、より大きなムーブメントは多くのステークホルダーで作り出さなければならないと思っています。個々の戦いに終始するのではなく、時には「連合」のようにまとまって、社会にアプローチしていく視点が不可欠です。しかし、現状、その旗振り役となる存在、音頭を取るキープレイヤーが不在なんです。
プレイヤーが不在だからこそ、FENNELがその役割を担う、と。
高島:その通りです。僕らがそのスタンスで動かなければならない。市場の競合であっても、大きな目的のためには手を取り合う。そうすることで、結果的に全員がより多くのビジネスチャンスを掴めるはずです。
例えば、esports外の企業が市場に参入を検討する際、FENNEL一社がアプローチするよりも、複数のトップチームが連携して「esports業界として、これだけの価値を提供できます」と提案した方が、インパクトは遥かに大きい。オフラインの大会を盛り上げるにしても、一つのチームがプロモーションするのではなく、複数のチームや主催団体が一体となって「業界最大のお祭り」としてデザインしていくべきです。
一つ一つの「点」として存在する熱狂を、僕らが旗振り役となって繋ぎ合わせ、線にする。そして、その線を束ねて大きな「面」とし、社会全体を巻き込む「ムーブメント」をデザインしていく。一社、一人のプレイヤーだけでは決して起こせないような地殻変動を、僕らが主導して生み出していく。それが、市場構造の変革に向けた僕らの戦略です。
そうした思想を体現したような、具体的な出来事はありますか?
高島:数年前の「FFL GLOBAL CHALLENGE」という大会が、まさに僕らの思想の原点になっています。当時、コロナ禍の影響で『Apex Legends』の公式世界大会が開催されず、競技シーンの選手やチームはスポットライトが当たりづらい、もどかしい状況にありました。そこで僕らは、自社で予算を組み、独自の国際大会を開催することを決めたんです。
しかも、それはFENNELのチームを無理に露出させる、活躍させるための大会ではありませんでした。日本で予選を行い、結果的には勝ち抜いたFENNELではない3チームをアメリカに送り込み、世界の強豪と戦わせる、というプロジェクトでした。これは、esportsチーム“FENNEL”としてではなく、esports業界を代表する存在として、日本のシーンに火を灯すために、僕らがリスクと責任を背負った挑戦でした。この大会は大きな成功を収め、業界を代表するブランドの一つになりました。自分たちの利益だけを追求するのではなく、業界全体の未来のために行動する。この時の経験が、今の僕らの思想の根幹を成しています。
”勝利への執着”とカオスなまでの”多様性”。FENNELの組織力を育む、独自のカルチャー
壮大なビジョンを実現するためには、強固な組織が不可欠だと思いますが、FENNELには、実際どのようなメンバーが集まっているのでしょうか?
高島:組織の特徴を僕の目線から考えると、「視座の高さ」、「知的好奇心」、そして「多様性」です。
まず「視座の高さ」。esports業界には、「ゲームが好き」「このチームが好き」という想いからキャリアをスタートさせる方が非常に多いです。素晴らしいことですが、ただその目線だけでは、現状を維持するための事業しか生まれません。しかし、FENNELのメンバーの多くは、その一歩先を見ています。「自分たちがこのマーケットの基準を変えるんだ」「自分たちがesportsのあり方を再定義するんだ」という、強烈な当事者意識を持っている。これは入社時点から全員が持っているわけではありません。日々の議論やミッションを通じて、若手メンバーであっても「自分が市場にインパクトを与える側になるんだ」というマインドセットが醸成されていく。だからこそ、年齢に関係なく大きな裁量が与えられ、常にストレッチのかかった挑戦的な環境で、成長を実感しながら働くことができます。
その高い視座を持つメンバーのバックグラウンドは、どのようなものなのでしょうか?
高島:それが二つ目のキーワードである「多様性」に繋がります。驚かれるかもしれませんが、FENNELの組織の中で、日常的にゲームをプレイする人間は半分くらいです。残り半分は、ゲームが苦手だったり、ほとんどプレイしたことがないメンバーも。彼らはゲームが好きだからではなく、僕らが掲げるビジョンに共感し、その実現のために集まってきています。
出身業界も、デジタルマーケティング、イベント制作、ファッション、広告代理店など、本当に様々です。僕自身、この多様性を、カオスと言えるほどの状態を、心から愛しています。同じような人間ばかりが集まるのではなく、ビジョンという一点で共感しつつも、それぞれが全く異なるスキルセットやバックグラウンドを持っている。それらを組織の中でシェアし、化学反応を起こすことで、誰も思いつかなかったような新しいアイデアや価値が生まれる。この多様性こそが、FENNELの最大の強みの一つです。
それほど多様なメンバーが、どのようにして一つの目標に向かっていくのでしょうか?
高島:その求心力となっているのが、僕らが何よりも大切にしている「勝利への執着」です。ビジネスがどれだけ成功しても、チームが勝てなければ意味がない。僕らにとって勝利は、再現性のない奇跡ではなく、1%でもその可能性を高めるために、ロジカルに、そしてカルチャーの力で追求すべきものです。
この「勝利へのこだわり」は、選手やコーチだけのものではありません。ビジネスサイドの人間も含め、全メンバーが「自分の仕事が、間接的にチームの勝利に繋がっている」という意識を共有しています。目の前の一試合、一つの勝利を、全員で渇望する。その勝利こそが、僕らの壮大なビジョンを達成するための、何よりのエネルギー源になる。この勝利への執着が、多様な個性を「FENNEL」という一つの強固なチームにまとめ上げているんです。
「歴史の創造者たれ。」常識を疑い、未来を創る
最後に、この記事を読んでいる未来の仲間に向けて、メッセージをお願いします。FENNELで働くことの魅力とは、何でしょうか?
高島:esportsという市場は、まだ若く、未完成です。だからこそ、「自分たちがドライバーシップを持てる変数が、圧倒的に多い」。これが最大の魅力だと思います。成熟した市場では「定数」、つまり変えられない常識とされていることでも、この業界ではまだ「変数」、つまり僕たちの手で変えられる余地が無限に残っている。自分たちが本気でやりさえすれば、マーケットの規模を、スポンサーシップの単価を、10倍にも100倍にもできる可能性がある。この、自分たちの手でマーケットの歴史を創ることができるという感覚は、他では決して味わえない、刺激的で根源的な面白さです。
FENNELは、その中でも日本のトップランナーというポジションにいます。だからこそ、業界のリーダーとして、その変化のドライバーを握ることができる。これはとてつもない特権であり、同時に大きな責任でもあります。これからesportsの歴史に刻まれていくであろう「基準」を、自分たちの手で創り上げていく。このダイナミズムを楽しめる人にとって、FENNELは最高の舞台だと思います。
どのような方と、一緒にその未来を創っていきたいのでしょうか?
高島:僕らが求めているのは、「歴史に残るようなチャレンジがしたい」と本気で思える方です。esportsやゲームへの熱量は、もちろんあれば素晴らしい。しかし、それ以上に重要なのは、現状を疑い、常識を壊し、新しい価値を創造することに喜びを感じられるマインドです。
FENNELというチームを愛し、その勝利のために全力を尽くせること。そして、チームの成功を、業界全体の成功へと繋げていくという高い視座を持てること。自分がマーケットの当事者であるという意識を持ち、変化を恐れず、むしろ変化を創り出すことを楽しめる方。そんな、野心と情熱を持った方と一緒に働きたいですね。
FENNELで働くことで、どのような成長やキャリアが描けるでしょうか?
高島:断言できますが、とんでもない成長が待っています。
前例のない課題に対して、常に脳に汗をかきながら、オリジナルの解を導き出す。例えば「不動産×esports」のように、一見すると何のシナジーもないものを掛け合わせ、そこに新たな意味と価値を創造する力が身につきます。BtoBのビジネスでありながら、常にファンというBtoCの視点が求められるため、物事をマクロな視点で捉え、複雑なステークホルダーを巻き込みながらプロジェクトを推進する経験も積める。ここで得られる経験は、間違いなくあなたのキャリアにおける唯一無二の財産になるはずです。
僕らは、まだ誰も見たことのない景色を目指しています。そのため、正直決まったキャリアパスはありません。しかし、だからこそ、あなたがここで成し遂げたことはすべて、「esportsのビジネスにおいて、誰も成し得なかった実績」として、名を歴史に刻むことになると確信しています。
FENNELが求めているのは、単なる一人の従業員ではありません。市場を創造し、常識を覆し、チームと共に世界の頂点を目指す、未来の「仲間」。
多様な才能がカオスのように交錯し、勝利への情熱が渦巻くこの場所で、あなたの経験と野心をぶつけ、まだ見ぬ価値を共に創り上げていきませんか?
「熱狂の中心で、歴史の創造者として、自らのキャリアを切り拓きたい。」
そんなあなたの挑戦を、FENNELは待っています。