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FDMagazine#19①【事例紹介】PMBOK以外のフレームワーク(PRINCE2)を使ったサイトリニューアルプロジェクト

100周年記念事業としてサイトリニューアルプロジェクトが始動

飲料業界のクライアントの100周年記念事業として、コーポレートサイト・商品サイトの役割を再定義してリニューアルするプロジェクトがクライアント内で立ちあがり、10年以上協業してきた制作プロダクションからプロジェクトマネージャーとして参加要請を受け、クライアントに対して企画・提案するところから最初の業務が始まった。提案は社長を含めた役員会に承認され無事に受注し、関係する部門やグループ会社のメンバーも含めると総勢50名以上の大所帯となり、サイトリニューアルプロジェクトとしては、1年以上を要する大規模なものとなった。

本プロジェクトには以下の特徴があり、①の影響を②の手法でコントロールする形となった。

① 変動要素の大きいインフラ構築のコンサルティングをスコープに含む。
② プロジェクトマネージメント手法は一般的に利用されるPMBOKではなく、PRINCE2を利用。

【マネージメント手法であるPMBOKとPRINCE2の比較】

■PMBOKについて
アメリカで開発されたプロジェクトマネージメント手法で日本のプロジェクトでも一般的に使われている。管理するパラメーターは主にQCD(Quality=品質、Cost=コスト、Delivery=納期、以下QCD)の3つ。プロジェクトマネージャーが判断を行い、プロジェクトリーダー・プロジェクトオーナーが承認する。

■PRINCE2について
イギリス政府の情報システム開発プロジェクトにも採用され、イギリス以外の国でも多く利用される。管理するパラメーターはQCD以外にスコープ、リスク、ベネフィットの6つ。プロジェクトマネージャーが情報整理を行い、プロジェクト委員会が判断し承認する。
PRINCE2の体制の特徴は、プロジェクトマネージャーの上位に、判断を行うプロジェクト委員会が設置されていることだ。プロジェクトマネージャーはプロジェクトメンバーから情報を収集し、判断しやすいように情報を整理してプロジェクト委員会に伝える役割に担う。プロジェクト委員会は、プロジェクトエグゼクティブ(クライアント側の最高責任者)が、シニアユーザー(サイト運用を主管する部門の部長)、シニアサプライヤー(受注側の制作プロダクションの部長)のサポート・アドバイスを受け、プロジェクトエグゼクティブがスピーディーに判断できるように組織されている。


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