こんにちは、KiZUKAIの野口です。
みなさんは、「AI時代の営業」にどんなイメージを持っていますか?
「AIで自動化が進めば、営業の価値は薄れていくのでは?」
「テクノロジーの進化で、“人にしかできない仕事”はどこに残るのだろう?」
そんな不安や疑問を感じる方も少なくありません。
しかし、KiZUKAIではこの時代だからこそ、営業という仕事はよりクリエイティブで、人間的な価値を発揮できる職種へ進化していくと考えています。
本記事では、「AI時代に求められるセールスの価値と進化」をテーマに、代表・山田が考える“これからの営業像”を紐解きます。
AIによって効率化が進む中で、営業が担うべき本質的な役割とは何か。そして、スタートアップという環境でその力をどう磨いていけるのか。
KiZUKAIが実践する「事業を動かす営業」のリアルをお届けします。
AI時代、営業に求められる“新しい価値”とは
インタビュアー(I):
今回は、社内でも話題になっているテーマ「AI時代におけるセールスの役割と進化」についてお話を伺います。まず、近年の変化をどう見ていますか?
山田CEO(Y):
コロナ禍を境に、営業の仕事は大きく変わりましたね。
オンライン商談の普及で移動時間が減り、1日に対応できる商談数は格段に増えました。効率化が進む一方で、クライアントもWebで情報を得るようになり、商談前から一定の知識を持っています。そこにAIが加わり、この流れはさらに加速しています。
I:
AIの登場は、営業の現場にどんな影響を与えていますか?
Y:
大きいのは“時間の再配分”です。
これまで営業の残業時間の大半を占めていたのは、提案資料や見積書、契約書といった事務作業でした。今では生成AIの活用で、これらが劇的に短縮できるようになりました。たとえば以前は4〜5時間かかっていた提案書も、AIを使えば30分ほどで完成します。
I:
それは大きな変化ですね。
Y:
はい。AIによって営業もクライアントも「時間に余白」が生まれました。
これからは、その“生まれた時間をどう使うか”が営業の価値を左右します。
つまり、単に効率化を進めるだけではなく、「人間だからこそ生み出せる価値」をどう高めるかが問われているんです。
I:
なるほど。セールスが提供すべき価値の再定義が求められているわけですね。
Y:
その通りです。今は誰でもネットやAIで情報を得られる時代。
だからこそ、「情報を持っていること」ではなく、「情報をどう編集して伝えるか」が重要になります。私たちはこれを“情報編集力”と呼んでいます。
お客様の課題を正しく理解し、複雑な情報を整理して、最適な解決策に導く。KiZUKAIの営業には、その力が何より求められます。
I:
なるほど、無形ソリューションを扱うからこそですね。では、必要なスキルはどんなものでしょう?
Y:
まず前提となるのは「知識」です。特にAIを扱う企業では、生成AI(LLM)と機械学習(ML)の違いをきちんと理解しているかが信頼につながります。まだ世の中でも曖昧な領域だからこそ、営業自身がリードして正しく説明できることが大切です。
I:
知識に加えて、人間的な部分で重視していることはありますか?
Y:
一番大事なのは「気遣い」ですね。
成果を出す営業は例外なく、相手への気遣いに長けています。
クライアントの“言葉にならない悩み”を感じ取り、想像力と共感力で補う。多くの方は表面的な課題しか把握していませんが、本当に解決すべき本質はその奥にあります。
営業の役割は、それを丁寧に引き出し、「本当に言いたかったこと」を言葉にすること。
お客様が「それが言いたかったんです!」と顔を明るくする瞬間──あれこそが、AIには決して再現できない人間的な価値です。
I:
確かに、AIにはできない領域ですね。
Y:
はい。気遣いは知識だけでは身につきません。
失敗を重ね、現場で感じ、悩みながら感度を磨くことで身についていくものです。知識と感性の両輪を回すことが、プロフェッショナルとしての厚みを生むと考えています。
スタートアップの営業は「売る人」ではなく「事業を動かす人」
I:
続いて、スタートアップで営業をする魅力について伺いたいです。大企業の営業との違いは何でしょうか?
Y:
大企業の営業が「すでに回っている歯車を、より速く回す役割」だとすれば、スタートアップの営業は「歯車そのものをどう作り、どう動かすか」を考える仕事です。
売れないときに「営業力が足りない」と決めつけてしまうのは違います。
実際は、プロダクトや市場設計の課題であることも多い。だからこそ営業が拾った顧客の声を、即座に開発やCSと共有し、サービス改善につなげる。そこにこそ、スタートアップの営業の醍醐味があります。
I:
なるほど。“売る”というより“事業を動かす”感覚ですね。
Y:
まさにそうです。
ゼロから世にないプロダクトを形にして、反応を見ながら磨いていく。
たとえば昨年、KiZUKAIをリニューアルして展示会に出展した際、以前は反応が薄かったお客様が、今度はブースに押し寄せてくださったんです。
「これ、うちでも使える?」「こんな分析もできるの?」と質問が相次ぎ、チーム全員で“PMFに近づいている”と確信しました。あの瞬間の熱量は忘れられません。
I:
あの日の熱気は確かにすごかったですね。展示会後、チーム全員で飲みながら語り合いました(笑)。
Y:
そうでしたね(笑)。
KiZUKAIはまだ少数精鋭の組織だからこそ、営業・開発・CSが密に連携できます。営業が拾ったニーズ、CSが抱える課題、開発が見据える技術的制約──これらを同じテーブルで議論し、どこに投資すべきかをリアルタイムで決めていく。
半年かかることを1ヶ月で、3ヶ月かかることを1〜2週間で進める。
このスピード感の中で「物事を前に進める力」が鍛えられますし、その経験はどんな職種にも通じる大きな財産になります。
I:
確かに、その経験は将来のPdMや事業責任者にも直結しますね。
Y:
はい。KiZUKAIでは、“売る人”ではなく“事業を動かす人”として成長できる環境をつくっています。営業でキャリアを始めたとしても、将来的には事業開発・経営企画など、あらゆる方向に道が開けると思います。
「安定」とは何か──挑戦の先にある本当の成長
I:
スタートアップというと、「挑戦的で面白そうだけど、不安定そう」という印象を持つ人も多いと思います。その点はどう考えていますか?
Y:
私はむしろ、スタートアップの方が“安定している”と思っています。
ここで言う安定とは、会社の規模や制度ではなく、個人が持つ実力のことです。
大企業でも外部環境の変化で人員削減が起こる時代です。もし「その会社でしか通用しないスキル」しか持っていなければ、いざというときに身動きが取れなくなる。
でも、スタートアップで事業を動かす経験を積んだ人は、どこに行っても通用します。
つまり、どこでも生きられる力を身につけることこそ、真の安定なんです。
I:
確かに。挑戦を通して得た実力は揺るぎませんね。
Y:
ええ。挑戦は大変ですが、その分、乗り越えた経験が「なんとかできる」という根拠のある自信につながります。
年齢に関係なく、人はいつでも成長できる。大切なのは「成長できる自分でいよう」と思い続けることです。
I:
そのマインドこそが、長く豊かなキャリアを築く鍵なんですね。
Y:
そう思います。仕事は1日の大半を占めます。その時間を“ただこなすだけ”ではもったいない。
自分の成長を実感しながら、仲間と事業をつくる。
挑戦を通して市場や社会を動かしていく──そんな実感を得られるのがスタートアップで働く醍醐味です。
KiZUKAIとしても、そうした成長環境を提供し続けていきたいと思っています。
最後に
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
AIの進化によって「営業」という仕事は確かに姿を変えつつあります。
しかしKiZUKAIでは、その変化を恐れるのではなく、「AI×人」の力で新しい営業の価値を創り出すことに挑戦しています。
営業としての成長に限らず、事業そのものを動かし、社会を変えていく。
そんな“Think Hard”な挑戦を楽しめる仲間を、KiZUKAIはいつでも歓迎しています。
「AI時代に通用する営業力を磨きたい」「スタートアップで自分の力を試したい」
そう感じた方は、ぜひお気軽にお話ししましょう!