「営業を面白くする」。そんなミッションを掲げ、代表取締役の内野 久が2017年に立ち上げたイノセル株式会社。営業職に特化したヘッドハンティング、採用・転職支援をはじめ、個人・企業双方の営業力アップのコンテンツ提供などを手掛けています。
今回は、そんな当社と業務提携を結びパートナーコンサルタントとして活躍、8月より社員となった松本亞弓を紹介します。
松本亞弓(Ayumi Matsumoto) 1989年、千葉県 生まれ。
新卒で人材紹介の企業に入社、トップ営業マンとして活躍するも「常に気苦労をしているよう」と疲弊し、データを扱う会社に転職。しかし人材紹介の仕事が好きだと気づき、個人事業主としてイノセルと業務提携を結び、パートナーコンサルタントとして活躍。休日はネコとまったり過ごすのが好き。「時間があると仕事しちゃうので、できるだけ早く帰ってネコとまったりするようにしています」とのこと。
営業トップなのに疲弊……きっとそんな人がたくさんいる
8月よりイノセルの社員となった松本ですが、実は2019年5月から2020年7月までは個人事業主としてイノセルと業務提携を結んで活動していました。ちょっと変わった経歴ですが、なぜこのような働き方を選択したのでしょうか?また8月から社員となった理由とは?
松本:新卒で入社した人材紹介の会社では、代表の内野が上司でした。人材紹介の仕事は楽しかったし営業としては常にトップだったけど、人材紹介の仕事はフロー型で成功報酬なので、毎月毎月リセットされてしまうのが常に気苦労をしているようで……3年間勤めたタイミングですごく疲弊してしまい、転職することにしました。
2社目はデータを扱う会社で、法務局の公的資料を不動産会社などにサブスクリプション形式で販売する仕事をしていました。しかし、ある時ふと、自分の人生はこのままでいいのだろうかと悩んでしまって。自分の人生におけるミッションやビジョンのようなものが欲しいなと思ったんです。
悩んだ結果、やっぱり自分はもっと人の人生に関わる仕事がしたいんだと気づいて、人材業界に戻りたいという答えにたどり着きました。その時に思い出したのが、自分は新卒で入社した人材紹介の会社でトップの売上を誇る営業だったのにすごく疲弊して退職してしまったこと。同じように営業の仕事が好きなのに疲弊してしまっている営業の方が多いのではないかと感じました。もしかすると、働く環境を変えるだけでもっと営業を楽しめることもあるのではと思い、そんな転職支援ができたらと人材紹介の仕事に戻ることにしました。
「パートナーコンサルタント」から社員へ
松本:人材紹介の仕事をまた始めるにあたって、人材紹介会社に入社することも考えたのですが、まずは独立してひとりでできたらいいなと思いました。まわりには個人でやっている人はいなかったのですが、チャレンジしてみたくて。
そこで2019年5月からイノセルと業務提携を結んで、「パートナーコンサルタント」としてお仕事をさせてもらうことにしました。企業は自分で開拓することもありますし、イノセルの提携先にお願いすることもあります。業務内容は基本的には社員と同じです。報酬体系が少し異なるくらいですね。
1年ほど個人事業主としてお仕事をしてきましたが、8月からはイノセルの社員になりました。これまでも社員にならないか、というお声がけはありがたいことにいただいていました。だけど、「自由にやらせてほしい」と思って個人事業主でいることを選択していたんです。だけど、ふと「この先このままでいいのかな」と、長い目で考えた時にもっと違うスキルも身に着けたいなと思うようになって。
たとえば、社員になればマネジメントにも携わることができますし、社員だからこそ挑戦できるチャンスもあるかもしれません。そう考えることができるようになったので、社員としてイノセルに参加させてもらうことにしました。
心からその会社のビジネスに共感しているかどうか見極める
松本:これまでトータルで5年ほど人材紹介の仕事をしてきましたが……全ての求職者の方と企業の方との関わりに思い入れがあるし、全員のことを覚えています。
例えば、新卒で入社した人材紹介の会社で支援した方は今でも飲みに行くほど仲が良いんです。7年経った今も当時私がご紹介した会社で働いています。数年前に結婚式に呼んで頂いた時は、出席されていた同僚の方も私のことを覚えてくれていたのが嬉しかったですね。
それから、最近とある企業の採用をご支援したのですが、その会社が扱う商品がそれまで全く売れなかったのが急に1日200件もの問い合わせが来るようになったことがありました。人手が足りない、ということで急いで営業を2名ご紹介しました。その会社の社長さんはそれまで経営にすごく苦労されていたことを知っていましたから、営業として一緒に会社を大きくしたいという想いのある人で、できるだけ長く活躍してくれるような営業の方をご紹介したいなと思って、ビジネスに心から共感してくれている方を厳選してご紹介しました。結果、ご入社された営業担当の方は「この会社の商品を誰でも知っている商品にする」と私にも熱く語ってくれて。そのことを社長さんにも伝えたらすごく喜んでくれたのが私も嬉しかったですね。
実際、中途採用の面接ではその人が本当に心からその会社のビジネスに共感しているかどうかの見極めは難しいかもしれません。ですが、私は「何か質問ある?」と聞いたときの受け答えで見極めるようにしています。ビジネスコーチングの資格も持っているので、そのスキルを活かしつつ根掘り葉掘り聞いて、その方の本音をお聞きするようにしています。そうした中で、ご紹介する会社への熱意があるのか、あるいはマッチするのかは概ねわかるようになりました。求職者の方からも、「合わないときは合わないって言ってくれたのがすごく良かったです」と言ってもらえます。
人材紹介って成功報酬型のビジネスモデルなので、「松本さん次第でどうにでも変わるでしょ」って言われることもあるんですが、私は「成約さえできればいい」とは思っていません。企業様も求職者の方も、両方の未来の可能性を広げたいなと思っていて、そこだけは絶対にブレないようにしたいと思っています。「未来の可能性を広げる」って手帳に書いてあって、毎日必ずその文章を読んでから業務に入るようにしています。
自分の構築したナレッジを仕組化する
松本:トータル5年ほど人材紹介の仕事をしてきましたが、今後はこれまでに自分が構築したナレッジを仕組み化していくことに力を注いでいきたいと思っています。人材紹介の仕事は一人でやっているだけではどうしても限界がありますから。
1人の力は所詮1でしかないですが、2人でやれば5に、さらに3人でやれば10にもなることがあると思うんです。なので、私一人が活躍できることだけではなく、このノウハウを後輩たちにも広げていけるように今後はマネジメントを行いたいと考えるようになりました。社員になったのはそうした理由も大きいですね。ノウハウを広げて、自分の構築したナレッジを使いこなせるコンサルタントが増えればそれだけ営業の可能性を広げることができます。
そのために最近は、イノセルの社内でも疑問に思ったことや、こういう時はどうすればいいんだろう?みたいなことをどんどん聞いてもらって、都度丁寧に答えるようにしています。さらに、自分が普段やっている業務や、成約までのアクションを全て文章にして書き出して社内で共有したりしています。これからは社員としてどんどん自分の構築したものを広げていけることにワクワクしているんです。