「去年の今頃、あなたは何をしていましたか?」
もしそう聞かれたら、多くのビジネスパーソンは、「今と同じ会社で、同じような仕事をしていた」と答えるかもしれません。
はじめまして。ダイリー株式会社代表の坂野裕一です。
私は大手損保会社で海外駐在を経験し、MBAを取得しました。いわゆる「安定したレールの上のキャリア」を歩んできた人間です。
しかし、ちょうど一年前の私は「無職」でした。
正確に言えば、ベンチャーキャピタルが主催する「起業支援プログラム」に参加し、文字通りゼロから「自分が人生を懸けるべき問い」を探していたのです。
今日は、なぜ私が安定したキャリアを捨ててまで、未開拓の荒野である「AI×保険」のスタートアップに挑むのか。
そして、これから出会うあなたと、この会社で「何を実現したいのか」をお話しさせてください。
今のキャリアに少しでもモヤモヤを感じているあなたに、この物語が届くことを願っています。
異色の起業支援プログラム「DNX Studio」のリアル
私が参加した起業支援プログラム(DNX Studio)は、少し変わっていました。
通常、こうしたプログラムは、何十人も集めて競争させるものです。けれど私が参加した回は、参加者が私一人。本当にありがたい環境でした。
毎日オフィスに通い、メンターの方々と膝を突き合わせる日々。
そこで徹底的に叩き込まれたのは、「アイデアを形にする前に、顧客を深く知れ」ということでした。
「保険業界を変える」という領域だけは決まっていました。
しかし、誰の、どんな課題を解決するのか?
私はひたすら現場へ足を運び、話を聞き続けました。
「機能」ではなく「心」の痛みを探して
リサーチを進める中で見えてきたのは、保険代理店のみなさんが抱える「途方もない疲弊」でした。
「顧客への提案」という本質的な業務の裏で、膨大な事務作業、コンプライアンス対応、そして「間違ってはいけない」という強烈なプレッシャー。
私がプロダクト開発の軸にしたのは、「ジョブ理論」という考え方です。
顧客の仕事を単なる「タスク(書類を作る)」として見るのではなく、「感情(面倒くさい、不安)」や「社会的側面(ちゃんとした金融機関として見られたい)」まで分解して考えるのです。
そこには、私が大手損保の本社にいた頃には見えていなかった、現場の生々しい痛みがありました。
「業界を変える」なんて、大きな言葉を掲げる前に。
まずは目の前で疲弊している、この人たちを笑顔にしたい。
それが、ダイリー株式会社の原点となりました。
創業日は「6月4日」。完璧じゃなくていい
こうして準備期間を経て、2024年の6月に会社を登記しました。
実はここでも、ちょっとしたエピソードがあります。
本当は「6月6日」に登記したかったんです。ゾロ目で覚えやすいし、なんとなく末広がりで、縁起が良さそうじゃないですか。
でも、登記システムの手続き上、提出した日が登記日になってしまい、会社の誕生日は「6月4日」になりました(笑)。
スタートアップなんて、そんなものです。
思い通りにいかないことの連続です。
経理も、労務も、法務も、すべて自分でやらなければなりません。
「大変じゃないですか?」とよく聞かれます。
もちろん、やることは山積みです。でも、不思議と「辛い」と思ったことは一度もありません。
なぜなら、「保険に、笑顔を」というミッションに共感してくれる仲間や、応援してくれる方々が、少しずつ増えているからです。
「業界のブラックボックスをなんとかしてほしい」
「パートナーが保険業界で働いていて、本当に大変そうだから助けてあげてほしい」
そんな声を聞くたびに、「私たちが進んでいる道は、間違っていない」と確信できるのです。
「誰を」笑顔にする仕事か
今、ダイリーは「創業1日目」のようなフェーズです。
フルタイムのメンバーは、まだ私一人。
これからエンジニアを迎え、プロダクトを世に送り出し、顧客に使ってもらいながら磨き上げていく、一番面白い時期です。
これから仲間になってくれるあなたに求めたいことは、たった一つ。
「目の前の人の笑顔に、情熱を燃やせるか」です。
「すごい技術を使いたい」「有名なサービスを作りたい」という動機も、否定はしません。
でも、ダイリーが大切にしたいのは、「この機能があれば、あのお客様がもっと楽になる」「このサービスがあれば、働く人がもっと自分の人生を楽しめる」という、手触りのある幸福感です。
「保険に、笑顔を」という、私たちのミッション。これには、二つの意味があります。
一つは、保険加入者であるエンドユーザーの安心。
そしてもう一つは、保険を届ける「働き手」の笑顔です。
作り手である私たち自身が笑顔で働き、その熱量がプロダクトを通じて顧客に伝わり、業界全体を笑顔にしていく。そんなサイクルを本気で作ろうとしています。
安定を捨ててでも、見る価値のある景色へ
「大手企業というレールを降りること」に、不安がなかったわけではありません。
でも、「レールの上を走るだけでは見えなかった景色」が、ここにはあります。
自分たちの作ったものが、ダイレクトに誰かの人生を良くする手応え。
会社の看板ではなく、個人の力で社会課題に挑む充実感。
もしあなたが、「今のキャリアは悪くない。けれど、何かが足りない」と感じているなら。
そして、その「足りない何か」が、「誰かの役に立っているという実感」や、「挑戦の手触り」だとしたら。
ぜひ一度、お話ししませんか?
保険業界の経験は問いません。「働く人の笑顔を作りたい」という想いがあれば十分です。
あなたとお会いできる日を、楽しみにしています。