こんにちは!Helical Fusion採用担当です。
本日は、Helical Fusion共同創業者の1人であり、取締役兼開発者である後藤さんにインタビューを実施してまいりました。
後藤さんが核融合炉開発に魅了された理由、取り組んでいる業務内容、研究者目線でのHelical Fusionの魅力などのお話を伺いました。最先端の分野で研究開発に携わりたい方、人類の未来に貢献するプロジェクトに関わりたい方は必見です!ぜひ最後までご覧ください!
Helical Fusion 共同創業者 取締役 後藤さんのプロフィール
東京大学大学院 新領域創成科学研究科先端エネルギー工学専攻修了。修士博士ともに核融合の研究に取り組んだのち、核融合科学研究所に入所。核融合炉の設計研究に携わる。2021年にHelical Fusionを共同創業し、取締役と開発担当を務める。
ーそもそも、後藤さんが核融合炉の研究開発に魅了されたのは、どういった理由からでしょうか?
興味のスタートは原子力でした。私が中学生の頃、ニュースや授業で環境エネルギー問題が取り沙汰されるようになり、「将来、環境エネルギーに関わることをやらなければ…」と関心を持ったんです。
もう1つの理由は、母が広島の原爆被爆者だと知ったことです。中学生の時に知ってショックを受けたと同時に、急に原子力が他人事ではなくなりました。最初は原子力に否定的な気持ちがあり、「原子力発電所を安全に停止させたい」というモチベーションで勉強を始めました。
環境エネルギー問題への関心も相まって、中学・高校ではたくさんの原子力関連書籍を読みました。原子力の危険性や問題点を指摘する書籍がある一方で、原子力がどのように導入・利用されてきたのかを当事者の取材に基づいてまとめた書籍や、原子力発電の仕組みやその改良のための研究開発を解説している書籍にも出会いました。
そういった書籍を通して勉強を続ける中で、「原子力のリスクや仕組みを理解して適正に運用すれば、環境エネルギー問題を解決できるのでは…!」と思い至ったんです。
大学では原子力を学べる学科に進み、核融合の授業にとても心惹かれました。同じ学科に約50人の学生がいたのですが、明確に「核融合をやりたい」と言ったのは私1人。若かったこともあり、「自分がやらなければ、だれもやらないのでは⁉︎」と妙な使命感にかられ、核融合を研究しようと心に決めたんです。同時に、まだ誰も実現してないことに取り組むことに、ワクワク感を覚えていましたね。
ー核融合科学研究所からベンチャーであるHelical Fusionへジョインされたのは、かなり思い切った決断のように見えますが…?
当社代表の1人である宮澤とは、前職の研究所時代に同じグループで働いていました。宮澤と柳先生(核融合科学研究所 教授)の2人を中心に、研究所内でHelical Fusion立ち上げの話が動き出したんです。2人から誘いを受け、迷うことなく共同創業者としてHelical Fusionに加わることを決めました。
というのも、私には「核融合炉を作りたい」という明確な意志がありました。大学院卒業後、研究者の道に進んだのは、当時の民間企業で確実に核融合の仕事ができる選択肢がなかったからです。もし、当時に核融合ベンチャーが存在していれば、おそらくその道に進んでいたでしょう。つまり、Helical Fusionに加わることは、私にとって当然の選択だったんです。
ー他社と比べて、Helical Fusionで働く魅力・働きやすさは、どんなところにありますか?
1つは、意思決定が驚くほど早く、仕事をスムーズに進められることです。
私も取締役として意思決定しますが、代表2人に指示を仰ぐこともあります。たとえば、当社では協業する企業さまを探すことも多いのですが、「この企業に話を持ち掛けてもいいですか?」といった経営に関わることでも、代表から「いいですよ。すぐにメールを出してアポを取ってください」と即座に回答があります。
大きな組織だと、上司に相談して会議を経て、数日〜1週間かかるようなことでも、当社では分単位で物事が進んでいくんです。ベースにあるのは「悩むぐらいなら、とにかくまずやってみよう」という代表2人の考え方。信頼して任せながらも、会議やチャットツールを通じて代表2人が常にウォッチしていて、必要に応じてすぐにアドバイスをくれるので、安心して働けますね。
もう1つの魅力は、風通しのよさです。
たとえば、当社では技術会議を毎週やっていて、そこには専門外の社員も含め全員が参加します。お互い何をやっているかをわかった上で役割分担しているので、「自分は関係ない」「人任せにする」ということがないんです。
専門外の参加者もいることで、基本的なことでも臆せず質問できる雰囲気があり、疑問に思ったらどんどん議論する中身の濃い会議ができています。技術会議には、科学顧問の相良先生をはじめ有識者の方々も参加されていますので、さまざまなアドバイスもいただけるんです。報告だけの会議ではなく、毎回きちんと得られるものがあることも魅力に感じています。
ーHelical Fusionのメンバーの人柄・魅力について教えてください。
動く時はスピード感があって、休む時はしっかり休む。メリハリがあるメンバーが多いですね。
新しく研究開発職として入社された方々がいますが、どんどん質問してどんどん仕事を進める姿は頼もしい限り。かといって必死で働いている感じではなく、自由に楽しそうに働く様子は、見ていて爽快なほどです。
何といっても、代表の宮澤と田口、2人のバイタリティの高さ、仕事の無駄のなさには驚かされます。
田口は、ビジネスの根幹に影響しないところであれば、「研究者を自由に走らせた方がいい」という考えです。ですので当社には、自分がやりたいことを研究できる自由さと、やらないといけない核融合炉開発に集中できる環境があり、研究者が非常に働きやすいんです。必要な人材をどんどん見つけてくる田口の人脈の広さも、当社の鍵になっていますね。
宮澤のリーダーシップには、目を見張るものがあります。
Helical Fusionの創立当初は研究所との兼業でした。研究所側としても前例がなく調整に時間を要したのですが、宮澤のリーダーシップがあったからこそ、前に進めました。その後も、早々に協業相手の企業さまを見つけるなど、宮澤の直感と信念がなければ、ここまでHelical Fusionが急速に成長することはなかったと思います。
ー後藤さんの現在の業務内容について教えてください。
私は技術サイド担当で、主に2つの役割を担っています。
1つは開発者として、研究所時代から携わっていた核融合炉のシステム設計を担当すること。
もう1つは、技術サイドのプロジェクトマネジメントに近い役割です。さまざまな企業や大学の先生との協業・共同開発の取りまとめなど、全体のプロジェクトを進捗管理しています。
現在、当社では10件以上のプロジェクトが走っています。これまでは、宮澤と私とで分担して管理していましたが、新しく入社された方々とも徐々に分担を進めています。
ー研究者目線で、どんなところにHelical Fusionで働く魅力・おもしろさを感じますか?
幅広い役割・業務を担当できるのは、スタートアップならではの魅力だと思います。たとえば、技術課題が浮上した時、「誰に相談して、何をすれば解決するか」を考え、相談相手を見つけ、ミーティングを設定するなど、すべてを自分で担当します。ツテを使ってもいいし、ネットで検索してもいい。自分の経験を活かし裁量を持って動けるので、やりがいは大きいと思いますね。
人脈が広がることも大きな魅力です。核融合ビジネスには多くの方の協力が必要不可欠。私も、投資家の方々やさまざまな企業とのネットワークが広がり、「こんな方々と知り合いになれるんだ!」と新鮮な驚きがありました。
研究所時代も企業との接点はあったのですが、あくまで企業はサプライヤーとしての立ち位置でした。今は、「当社も核融合に貢献できないか?」「核融合の技術を応用して、当社でこういうことをできないか?」といった企業さまからの相談も。前職より幅広く企業さまとお付き合いできることにも魅力を感じています。
ーHelical Fusionにマッチする人材・活躍できそうな人材は、どういった方ですか?
当社のビジョンに共感してくださり、「どうすれば、より早く実現できるか」をご自分で考えて動いてくださるような方が合っていると思いますね。
バイタリティの高い代表2人を圧倒するくらい、「核融合炉を作りたい!」という熱い想いを持っている方であれば、なんの心配もなく当社で活躍いただけると確信しています。
ー最後に、Helical Fusionへの入社を検討されている方にメッセージをお願いします。
どんなエネルギーにもメリット・デメリットがありますので、核融合炉が万能とはいえません。技術的にも非常に難しいです。だからこそ、当社は今までなかった斬新なアイデアをどんどん取り入れようとしています。
最先端の研究であり、純粋なサイエンスとしてのおもしろさに溢れ、かつ人類の未来に貢献できる当社の事業へ、ご参画いただけることを心よりお待ちしています。