カスタマーサクセスグループのマネージャーを務める成田羽(なりた・つばさ)さんは、愛着のあった前職を飛び出し、2019年11月に入社しました。「苦手意識があるものほどトライしたくなる」というその性格で、道を切り開いています。
前職は中小企業の経営・開業支援
──業務内容からまず教えてください。
カスタマーサクセスグループのマネージャーをしています。グループ内にはオンラインセールスを行う「セールス部門」と「カスタマーサクセス部門」の二つのチームがあります。前者は、サービスサイトなどからShiftmationのお問い合わせをいただいた方に電話してサービスを提案し、テスト導入につなげるところまで。後者は、テスト導入を希望された方がきちんと使いこなせるように運用をサポートして、本導入への契約にもっていく。導入が決まった後も長く使い続けてもらうようコミットしていきます。私は主に後者のカスタマーサクセスを担当しています。
──入社前の経歴をうかがえますか。
中小企業の新規開業を支援する会社に、大学を出て6年ほど働いていました。経営者をヒト・モノ・カネ・情報とさまざまな角度から総合的に支援する会社で、私はERPのシステム開発・販売を担当していました。ERPは人事管理や給与計算、会計など会社全体の情報を一元管理して有効活用する基幹システムです。大手企業は導入しているところが多いですが、まだそうしたツールがない中小企業向けに開発して、効率的な経営をサポートしていました。
──社会人の第一歩にその会社を選んだ理由は?
単純ですが、当時の採用担当を含めて働いている先輩たちが輝いていたこと、その会社のミッション&バリューに共感する部分が大きかったことですかね。あとは、大きな組織である一部分の仕事を極めていくというよりは、小さな組織で同時にいろいろと幅広く仕事を任せてもらいながら、サービス開発からユーザーの手に届くまでの会社全体の仕事の流れをつかめるところを一つの軸に就活しました。起業に興味をもっていたこともあって、そうした経験が積める会社という見方もありましたね。
──アクシバースへ転職するきっかけは何ですか。
先輩に紹介してもらったことがきっかけです。6年勤めて、携わっていた事業がある程度一区切り付き、これまで自分が経験してきたことが他で通用するのかを確認したい意欲が出てきて、スタートアップを中心に採用支援をしている先輩に相談していたとき、アクシバースを紹介されたのがきっかけでした。でも、前職にはかなりお世話になっていたので、積極的に転職活動に踏み切ったわけでもなかったんです。
一貫するユーザーファーストへの共感
──なぜ、踏み切ったのですか。
社長の能塚さんと会って、ですかね。面接の中で、思考の根本の部分から利他的な人だなと思ったんです。前職でも多くの経営者の方とお話をさせていただきましたが、成功している経営者に共通する思考のひとつだと思っています。これまでのご自身の経験から、社会にある大きな課題の一つとしてシフト作成に注目して、そこにまだ適切な解決法が見出だせておらず、これは自分にしかできないんだっていう使命感を持って、常にユーザーファーストで紳士的に事業に向き合っている印象を強く感じました。そして、そのユーザーファーストな考え方が、プロダクトやサービスの提供方法にしっかりと反映されている様子を見て、素敵だなと思いました。
──そこに共感したと。
そうですね。利己的な考え方よりも、利他的な考え方のほうが、大人としてシンプルにカッコいいですからね。このくらいのフェーズの会社だと特に、社長の価値観との共鳴ってとても重要だと思うのですが、何か私自身とも通ずるものを、そして今の自分にはまだ無いけれどカッコいい大人としての深みみたいなものを、能塚さんに感じたんです。抽象的ですいません(笑)。採用面接の時も、時間を忘れるぐらい楽しく話したことを覚えています。新卒から入った思い入れのある会社を飛び出してでも、チャレンジしてみたいという思いが沸きました。
──入社してみての会社の印象は?
よく入社後のギャップはありますかって候補者の方からも聞かれますが、マイナス面でのギャップって正直ないですね。採用時の面接で聞きたいことは質問して、それに快く答えてくれましたし、また、その内容に偽りはなかったので(笑)。プラス面でのギャップとしては、入社前に感じていたよりも、より顧客志向が強いというか、ユーザーがどうやったらShiftmationを通じて事業の成功に近づけるかを、誰もがすごく真剣に考えている会社だと思いました。
──その目的意識や一体感は、どうやったらできるんでしょうか。
多分2点あって、1点目はチームミーティングや日ごろのコミュニケーションの中で、ユーザーを第一に考えるという判断基準が明確にあることです。身近な例で言うと、社内ミーティングが設定されていても、ユーザーとの打ち合わせが長引けば、ユーザーを優先する。ミーティング中にユーザーからチャットが入れば、その対応を最優先する。小さなことですが、判断基準が常にユーザーにあるんです。2点目は、ShiftmationはSaaSと呼ばれるビジネスモデルで運営していることです。これは構造的に、ユーザーと継続的につながって価値を感じ続けていただかないと成り立たない、いわばごまかしは通用しないモデルです。これらの判断基準であったり、ビジネス構造を社員が理解して共有できているからだと思います。ちなみに、このSaaSのビジネスモデルは世の中の流行りでそれを選んだのではなくて、顧客志向を追求した結果からこのビジネスモデルを採用している背景も、アクシバースらしいなと思いますね。
時を追って増える「やりがい」
──どこに仕事のやりがいを感じていますか。
ユーザーの困りごとを解決したとき、その瞬間はすごくうれしいですね。入社して間もないころ、警備会社を担当したんですが、8事業所の従業員約100人の勤務シフトを1人で作られていたんです。作るだけでも大変なのに、遅番から早番に入るのは避けるとか、連続出勤を何回までに抑えるとか、一人一人の働きやすさをとても考えて作られていました。その思いをたくさん聞いて、Shiftmationの細やかな設定で解決できて喜びの声をもらったときは、本当にうれしかったです。また、入社後1年くらい経ったころに、Shiftmationを導入された介護事業者から、勤務シフトの作成ルールやフォーマットが統一されて労務管理や引き継ぎが楽になったことが、事業所を広げていくきっかけになったと教えていただいたときも喜びを感じました。シフト作成者の作業負担を軽くすること以外の新たな価値が実感できた瞬間でした。最近は、プロダクトを成長させることにもやりがいを感じています。ユーザーの声から、求めている機能や効果的なシフトの作り方を開発部門に伝えて、実際に実装される。その結果、現ユーザーに提供できる価値が向上したり、より多くの方に提供できるサービスに成長していることが、いま結構面白いです。
──最近の働き方について教えてください。
原則リモートです。8月に新たに加わったメンバーの研修は出社して行っていますが、それも最少人数で、かつ効率的な教育ができるようにしています。私たちがサポートしているユーザーの多くは医療や介護事業者で、エッセンシャルワーカーと呼ばれる方々です。メンバーが出歩くことによる感染リスクを抑える。このあたりも顧客志向の徹底につながる一つですね。
──今後どんな会社にしていきたいですか。
Shiftmationをもっとたくさんの方に知ってもらい、使ってもらえる状況を1日も早くつくりたいですね。医療や介護から、コールセンターにも枠を広げ始めていますが、新たな機能が付くことで業種も広がってきています。シフト作成の苦労から解放されて、その時間を別な仕事に充てていただける状況を広く生み出していきたいです。自分自身としては、多角的な面を考慮しながら意思決定を行える人になりたいと思います。今はカスタマーサクセスの仕事が9割ですが、この仕事の深さも増しつつ、社長の能塚さんと一緒にやっているマーケティングや採用、開発の分野も、見られる範囲を少しずつ広げていき、常にアクシバースとしての適切な意思決定ができるマネジャーでありたいと思っています。
──大学時代の就活で希望した「いろいろと任せてもらえる働き方」に近づいていますね。
そうなんですよ。だから楽しいですね。学生時代に描いていた社会人の生き方でいえば、現状の満足度は100点を全然超えちゃってます。ただ、社会人になってからやりたいことが増えているので、今の基準でいえば、まだ50点くらいです。
──ありがとうございます。ここからは個人としてのお話をうかがいます。趣味や特技、休日の過ごし方を教えてください。
普段は、登山やキャンプをしたり、ランニングをしたり、ロードバイクで出かけたり、友達と農業をしたりとアウトドアな過ごし方が好きなのですが、
今はコロナ禍なので家でできる遊びが多くなりました。最近はスーパーで未知の食材を買って楽しんだりしています。
どうやったらサザエは刺身になるか
──スーパーで何を買うのですか。
最近で言うと好奇心が満たされたのは、サザエですね。居酒屋でお刺身として出てきますけど、あれってどう調理してるんだろうと気になって、とりあえずサザエを買ってお刺身にしてみました。
──何か発見がありましたか。
発見というよりかは、どういう過程を経てお店で出てくる様な料理になるのか。それはやってみないとわからないじゃないですか。なんでもゼロに近い状態から、自らの手で形にしていくのが結構好きなんですね(笑)。サザエだけでなくて、ハマチやイセエビもさばいてみました。それと、今年の春に子どもが生まれたので、子育てが最近の趣味だったりしますね。
──子育ても発見の連続ですよね。
そうなんですよ。毎日ように、何かちょっとした変化が子どもにあるので。ミルクあげておむつ替えて同じことの繰り返しで飽きたりしないか、正直心配もあったんですが、そんなことは全く無く、毎日子どもの成長に楽しませてもらっています。
──周りから、どんな人だと言われますか。
なんか変わってる、とはよく言われます。何か変わっているんでしょうか。
──サザエに興味をもつとか、でしょうか。
たぶんそういうところですね。人と違ったことをするのが好きだったりするので。就活のときもそれに近くて、周りの多くは大手企業を目指していましたが、そこじゃ全然面白くないと思っていました。今でこそITサービスを提供する側にいますが、大学生のときまで、パソコンも触っていなかったんです。レポートも提出形式が問われなければ手書きで出すほどでした。facebookとかSNSも、架空のコミュニケーションのやり取りが苦手でやっていなかった。最初の会社に入ったときは、パソコンのタイピングがめちゃめちゃ遅くて、タイピングのトレーニングのソフトをダウンロードすることを勧められました(笑)。
──苦手なことや未知な領域に飛び込むタイプなんですね。
そこに何があるのか、強く興味を惹かれる瞬間が時々あるんです。苦手なものにトライすることが、ワクワクする。多分そういう姿が「変わっている」という評価を受けるのかもしれません。
「一石二鳥」の言葉が大好き
──好きな言葉は何ですか。また、憧れている人はいますか。
一石二鳥はすごく好きです。小学生の頃にこの言葉が好きという話をしたら、よく大人に「二兎追うものは──」の話をされたことに強く違和感を覚えていました。仕事をするようになり、ビジネスの世界では「win-win」を作り出すことが当たり前で、「三方良し」という言葉まであり、優れた経営者は1つのインプットでどれだけ多くのアウトプットを出せるかを常に考えています。子どもの頃に感じた小さな反骨心を忘れずに、社会単位で一石二鳥、三鳥を考えられるような人間になりたいと思います。2つ目の質問の憧れの人で真っ先に浮かぶのは、前の会社の社長です。
──そこまでの思いがあって辞めたのは、苦しい決断でしたね。
社長に直接相談してしまったら絶対に転職の判断はできないと思ったので、あえて決定事項として伝えました。「なんで相談してくれなかったんだ」と一言だけ言われて、何も言えなかったです。だからこそ、自分がアクシバースで活躍している姿を見せたいし、この事業を大きくして、世の中のためになっているところを見てもらうのが恩返しだと思っています。アクシバースがForbes JAPANが選ぶ、日本の有望なクラウド・スタートアップ「CLOUD 20 Rising Stars」(2020年版)の20社に入ってfacebookに投稿したら、社長から「頑張ってるね」と一言レスがきました。まだまだ道半ばですが、その瞬間はめちゃめちゃうれしかったです。
──ありがとうございました。最後に一言、どんな人と一緒に働きたいですか。入社を考えている方へのメッセージをお願いします。
大前提として、顧客のことを真剣に考えて行動できる人が良いですね。アクシバースの価値観とも合うので。
あとは、どんなときでも前向きに思考・行動できる人と一緒に働きたいです。前向きさは周囲にも大きなパワーを与えるので。これは私自身も意識しているのですが、単にポジティブに考えるということだけではなく、主体的に取り組むとか、心の強さを持っているとか、そうした前向きさが、物事を前に進める原動力となり、そこから楽しさやワクワク感が出てくると思っています。仕事をしていると必ず壁にぶつかります。そうしたときもネガティブにならずに、どうやったら乗り越えられるか。前向きに考えて行動し、実現できる人がいいですね。世間には何かを犠牲にしながら働いている人がいますが、そういう感覚はこの会社にはないです。ユーザーや一緒に働く仲間や家族など、本当に大切にするべきものを大切にしながら楽しく仕事ができる組織だと、私は強く感じています。
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