今から五年前に登場した謎の新型ウィルスは、人の体内に侵入し細胞を攻撃しただけでなく、当時の我々の考え方や価値観にまでその触手を伸ばし、広い範囲で予期せぬ影響を及ぼしました
中国の古典思想にある「性善説」と「性悪説」よろしく、人が本来持ち合わせている良い性質とそうでない性質を否応なしに浮き彫りにし、最悪は人間関係までも壊すこともあり、その後【五類】に定義されるまでの約三年間、じわじわと世界の経済活動までも破綻させて行きました。新型コロナ関連倒産は、おおよそ計13,000件以上、比率的には300社に1社が倒産した計算になるといいます(東京商工リサーチ、2025年1月現在の統計)
さて、タイトルの話。同ウィルスが騒がれ始めた当時に横浜を出航した大型クルーズ船をめぐる出来事を題材にした映画作品を最近観たのですが、要するに「船の中で起きていたこと」が描かれている訳です。私としてはどうしても、当時、船の外から見ていた、いや、マスコミを通じてみていた世界への(自分の)理解との答え合わせになってしまい、うまく愉しめませんでした
それに、日本や世界が本当の意味で大変になるのはこのクルーズ船の物語の「後のこと」であり、映画的には一旦めでたしめでたしっぽく終わりますが、現実はそんなことない訳で。となるとせめてこの作品から何かを学びたくなるというか、日頃の生活や仕事にどうにか役立てたいと思う自分がいました
一言でいうと何だろう。「四の五の言わずにやれ」になるのかなー。やっぱり
下記蛇足
実話をベースに作るのは「楽かも」と一瞬思ったのですが、実は全く逆かもです。映画に出てくる人物はその多くが実在した人たちでしょうから、中途半端に描くと、すぐさまネット検索され私のような「答え合わせ」をする人が出て来ます。善意で行動した人たち、実在した(かも知れない)人の名誉は守るべきだし、犯人捜しみたいになってもいけない。あと、往々にしてマスコミを悪者にする書き方は多いですがこの作品は(これから観る人のために詳細割愛)必ずしもそうではなかったことだけ付しておきます

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