丸井グループ|Work|Goodpatch グッドパッチ
1931年に家具の月賦商として創業、小売と金融を一体化した独自のビジネスモデルで知られる丸井グループ。「売らない店」を標榜する現在は、商業施設「マルイ」「モディ」のお客さまをクレジットカード「エポスカード」につなげ、LTV(LifeTime ...
https://goodpatch.com/work/marui-strategy
百貨店とエポスカードのイメージが強い丸井グループ。しかしそれ以外にもいろんな事業があることをご存知でしょうか?スタートアップとの共創やゼロから立ち上げたアニメ事業、サステナブルアクションなど様々な取り組みに挑戦している企業なのです。
そしてアフターデジタル社会を見据え、デザイン/デジタル人材の採用/育成がデザイン/デジタル人材の採用/育成が不可欠に。体験のデザインに強みを発揮するGoodpatchをパートナーとして迎え、丸井グループのDX推進に向けた2社の取り組みがスタートします。
Goodpatchのデザインパートナー事業には企業からのDX推進の相談がとても多いのですが、丸井グループの場合企業規模も大きく、プロダクトではなく組織に焦点をあてた取り組みのため、本質的な打ち手が難しかったといいます。
そこで、通常の取り組みではなく新しい形で取り組みをしたほうがいいと考え、グッドパッチの土屋社長から合弁会社設立の提案がありました。
丸井グループだけでは醸成しづらいデザイン/デジタルに強い企業というイメージをGoodpatchのブランドアセットで補填する、すなわち採用や組織変革をリードする役割として期待したのです。
Goodpatchにシンパシーを感じてくださっていた丸井グループの青井社長は、この提案を即断即決。丸井グループから出向する3名に加え、Goodpatchでさまざまな企業のデザインパートナーとして事業・サービスづくりを担当してきたUXデザイナーと、ブランディング・UIデザインを担当してきたBXデザイナーが選出され、新会社Mutureの設立に至りました。
ジョイントベンチャーの経営を任されたのは、バックグラウンドや触れてきたカルチャーの全く異なる5人でした。丸井グループからは芝尾、田邊、中村。Goodpatchからは莇、米永。いずれもMutureでの経験を糧に、未来の経営人材となるべく期待された若手のメンバーたち。
Mutureに期待されるのは、丸井グループのDX戦略を推進する役割として、事業やサービスに最高のユーザー体験を実装し、デザイナーやエンジニアにとって魅力的な組織環境づくりを目指す実験組織。しかし、ビジネスモデル・事業内容はノープランの状態。
預かった使命には向き合いつつ、経営陣5人は「私たち自身は、どんな事業・組織をつくっていきたいだろうか」ということを考え続け、行き着いたのは「均衡・包摂・循環」を体現し、誰もがありたい姿でいられる「相利共生の未来を実現する」という想いでした。
相利共生とは、異なる生物種が同所的に生活することで、互いに利益を得ることができる共生関係のことです。
互いに依存せず、ただ共にいるだけで、すこやかな関係でいられる。互いが異なる姿・カタチをしていても相思相敬し、共生していける。
まさにこの言葉は、5人にとって社会・組織・事業・ビジネス・デザインとあらゆる物事において実現していきたい未来であり、そして社会に対して広げていきたい理想の姿だったのです。
社名には、相利共生(mutualism)に未来(future)をかけ合わせた造語、Muture(ミューチュア)をかかげました。
例えば、ビジネス。サービス提供側の都合で情報の非対称性が起こり、ユーザーにとって理想の体験が提供できていない、ビジネスとユーザー体験の不均衡な関係性をデザインの力で「均衡」にしていきたい。
例えばサービス。マジョリティが優先され、取りこぼされた側が感じる不便さや弊害に目を背けた多様性のない体験を変え、誰もがストレスなくありのままの状態でいられる「包摂」を目指したい。
例えば社会。自分たちが生きている時代がよければいいと未来へバトンを渡さず、経験や知識を自分たちの手元で止めてめてしまうのではなく、将来世代へ「循環」させたい。
こうした想いを、事業や組織づくり、カルチャーなどあらゆる活動の中で体現していきます。
Mutureの事業の出発点は、丸井グループが力を注いできた小売・フィンテック。ここにデザインの力をかけあわせ、OMOをはじめとする新たな領域で、新しい事業・サービス・プロダクト・組織づくりに取り組んでいきます。さらに事業だけでなく、会社の制度やカルチャーも存在しない状態、まさに全て自分たちの手で作り上げていく、ゼロからのスタート。大企業とベンチャーの共創で一体どんな取り組みが生まれていくのか、だれよりも自分たちがワクワクと胸を膨らませています。
難しいとされている大企業のデジタル人材の獲得、大企業と個人の新しい関係と事例づくり、デザインを取り入れたDX推進の可能性、デザイナーの経営参画による組織の変化、相利共生のもとに誰もが「しあわせ」を感じられるビジネスの実現。これからMutureが向き合っていくテーマは無限にあります。この偶然のような異色の2社の出会いが、なくてはならなかった必然の出会いになる未来を信じて私たちは進んでゆきます。