こんにちは!株式会社delta採用担当の白石です。
本日は、IT業界から飲食業界に転職した、営業推進部・プロダクト開発部を統括する部長の篠崎 翔太さんにインタビューをしてまいりました!
- IT業界から飲食業界へ飛び込んだ理由と直面した「現場の壁」
- 異業種のスキルが飲食業界でどう「最強の武器」になるのか
- 「もんじゃ焼き」を世界一のブランドにするための今後の展望
についてお届けしますので、「自分のスキルを異業種で試してみたい方」や「手触り感を持って事業の根本から動かしたい方」はぜひ最後までご覧ください。
【プロフィール】
営業推進部・プロダクト開発部 部長 篠崎 翔太
新卒で大手IT企業に入社し、約10年間、BtoC向けサービスの企画や大企業向けのDX法人営業などに従事。退職後、家業を手伝う傍ら、deltaのマーケティングに関わり始め、代表・中村氏が掲げる「セーブ・ザ・ジャパンフード」というビジョンに惹かれ、2024年に入社。現在は部長として、営業推進部とプロダクト開発部を統括し、マーケティングから商品開発、マレーシアへの海外展開まで、ブランドと集客の全領域を牽引している。
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東証プライムIT企業での10年と、ぶつかった「壁」
ーまずは、deltaにご入社される前のキャリアについて教えてください。
新卒で東証プライム上場のIT企業に入社し、トータルで10年ほど在籍していました。前半は企画職として、認知度の高いBtoC向けコンテンツ配信サービスの新規企画やABテストなどを担当し、後半は法人営業部で銀行や大手企業をクライアントに、数千万円規模のアプリ開発案件をデザインから契約まで一気通貫でコントロールする役割を担っていました。
今はdeltaで戦略立案やデータ分析、パートナー企業との連携、部門マネジメントまでを担っていますが、ビジネスパーソンとしての私の土台は、間違いなくこの10年間で培われたものです。
ー入社当初から、こうした大きな仕事を任されていたのですか?
いえ、とんでもないです。むしろ入社して最初の数年間は「自分はなんて仕事ができないんだ」と強烈なコンプレックスを抱えていました。細かい抜け漏れやミスが多く、優秀な同期と比べては落ち込む日々でした。
入社して2~.3年は「新卒だから『仕方ないな』と笑って許されているけれど、このまま年齢を重ねたり、仮に中途で転職したりしたら絶対に通用しない」という強い危機感がありました。初詣の絵馬に「仕事ができるようになりますように」と本気で書いたほど、当時は悩んでいましたね(笑)
ーその状態からどのようにして、成長されたのですか?
転機は、企画職から法人営業へ異動したことでした。正直、異動した当初は「自分は営業向きではないかもしれない」と、あまり前向きではなかったんです。ところが、いざやってみると想像と全く違って、すごく面白くてやりがいがありました。
法人営業では、大手銀行やメーカーといったクライアントのアプリ開発を、企画・デザイン・契約まで全部ひっくるめて任されます。その先には確実に何万人ものユーザーがいて、自分が動かしているものの影響範囲がまるで違う。企画職時代は一つのサービスの中の「1ページ」を担当する感覚でしたが、法人営業では事業そのものを動かしている実感がありました。
もちろん、すぐにうまくいったわけではありませんが、とにかく「泥臭く時間と労力を投資する」ことで必死に食らいつきました。例えば資料の出来を指摘されたら、徹夜してでも完璧に仕上げて翌朝に出す、といった具合です。
決してスマートなやり方ではありませんでしたが、その「なんとかして成長したい」という気持ちを、当時の上司や先輩方が見捨てずに拾い上げてくれたんです。その上司の一人が、後にdeltaの代表となる中村でした。
この時からずっと、代表の中村には頭が上がりません。
ー順風満帆なキャリアに思えますが、そこから前職を退職されたのは、どのようなきっかけだったのでしょうか。
私の中には昔からずっと「自分で人の心を震わせる感動を与えたい」という想いがありました。ただ、自分には小説や音楽のような才能はない。それなら、他の人が創り出した素晴らしいものを広げる側になろう、と考えるようになったんです。幸い、自分が良いと思ったものが後から世間で広まることも多くて、「良いものを見極める目」は持っているという自負がありました。だからこそ、本当は素晴らしいのに広まらないまま消えていくものがあるのが悔しくて、「自分がそれを広められる人間になりたい」と思いました。
前職は素晴らしい会社でしたが、上場企業として組織が整っているぶん、自分が関われる範囲は「巨大な事業全体のごく一部」のように感じていました。
担当案件が増えていくほど「数字としての結果は出ているのに、自分が事業の根っこを動かしている実感はむしろ薄れていく」という感覚に、違和感を覚えるようになっていたんです。
加えて、家庭の事情で家業を手伝う必要が出てきたタイミングでもあり、一区切りつけて前職を退職することにしたんです。
入社転職の決断。「もんじゃ焼きを世界一にする」という圧倒的な構想
ーもともと飲食業界に関心があったんでしょうか?
いえ、正直なところ、最初から「飲食をやろう」と思っていたわけではないんです。むしろ外から見た飲食業界には「労働集約的で、IT化が遅れている」というイメージがあって、不安のほうが大きかったくらいでした。
きっかけは、前職の上司だった中村の存在です。退職後、実家の家業を手伝う傍ら、中村が経営する「こぼれや」のマーケティングを手伝わせてもらうようになりました。そうして関わるうちに、この事業の面白さがどんどん見えてきたんです。
一番大きかったのは、事業の根っこに関われることです。施策の一部ではなく、戦略から現場の実装までを一気通貫で責任を持てる。これは大企業では絶対に得られない感覚でした。
また“意思決定のスピードが圧倒的に速いこと”と、“成長余地が極めて大きいこと”も魅力に感じていました。半年かけて稟議を回すのではなく、今日議論したことが来週には世の中に出ている。そして、完成された事業の保守運用ではなく、これから10倍、100倍へと化ける可能性を秘めた事業に自分が携われるというのは、とてもやりがいがあり、楽しいことでした。
しかも「これだけデジタル化が遅れている業界なら、データドリブンで戦略を組めるIT業界の人間がひとり中に入れば、相対的に大きな価値を出せるはずだ」という、逆張りの考えもありました。最初は不安が大きかった分、その逆張りの面白さに、どんどん惹き込まれていった感じです。
そこから中村に誘われて正式に入社することになるのですが、決め手は中村の掲げる「構想の大きさ」でした。「セーブ・ザ・ジャパンフードというビジョンのもと、全国の素晴らしい食材を発掘し、もんじゃ焼きという業態に乗せて世界で一番認知度の高いブランドにする」
これを聞いた瞬間、純粋に「事業として面白い」と鳥肌が立ちました。
かつて日本にタピオカや麻辣湯が初めて持ち込まれ、熱狂的な食文化として定着していった現象を、今度は自分たちの手で世界に起こしにいく仕事なんだと気づいたんです。
そこに「大企業ではあり得ない権限の集中度」「中村という人間への信頼」「自分の『素晴らしいものを世に知らしめる力をつけたい』という根本欲求との完璧な一致」が揃い、入社を決断しました。
「集客の本丸は現場にある」。ITのプロが直面したリアルな壁
ー入社直後、ご自身の「ITの知識を持ち込めば価値が出せる」という仮説はどうでしたか?
完全に「現場の壁」にぶつかり、半分正解で、半分大間違いだったと思い知らされました。
最初の数ヶ月は飲食業界の共通言語(ロス率、回転率、QSCなど)もわからず、全く理解できない状態でした。何より驚いたのは、現場の店長やスタッフたちの「感覚値の高度さ」です。
IT業界のノリで「データから見ると、このメニューを追加したいです」と提案しても、現場から「ピーク帯にそのオペレーションを追加すると、スタッフがパンクして、結果的にお客様へのサービス低下に繋がります」と真っ向から返されることが何度もありました。
数字ばかりを追いかけて、店内のリアルな動きやスタッフの負担を全く想像できていなかったんです。料理・店舗オペレーション経験ゼロの自分が「商品戦略」を語っている違和感と情けなさに、最初の1年は本当に苦労しました。
さらに最大の衝撃だったのが「集客は、本部の仕事ではない」ということです。ITの感覚だと「集客=マーケティング部門が広告やSEOで数字を連れてくるもの」ですが、飲食の実店舗は違います。
本部がどれだけWebで集客を仕掛けても、目の前で接客したスタッフの対応やもんじゃの焼き方が少し甘かっただけで、お客様は二度と来てくれない。口コミも拡散されず、集客施策はその瞬間から崩れてしまう。逆に言えば、店舗のオペレーションや接客を実際に変えてもらわない限り、どれだけ精巧な戦略を描いても大きな成果には絶対に結びつかないんです。
「集客の本当の本丸は、本部のPCの前ではなく、店舗の鉄板の前にある」。頭ではわかっていたこの事実に、心から腹落ちするまでに半年以上かかりました。
ーその壁を、具体的にはどう越えていったのですか?
結論から言うと、自分一人で抱え込むのをやめて、徹底的に現場と連携することで越えていきました。具体的には食べログの口コミ獲得の取り組みです。
当時はまだGoogleマップで飲食店を探す人が少なく、食べログからの集客が売上に直結していました。そのため最初に与えられたミッションも「食べログの点数と表示順位を上げてほしい」という、非常にわかりやすいものでした。
そこでまずは「なぜうちの点数が伸びないのか」を、競合店のレビューまで含めて徹底的に分析しました。すると口コミの件数が足りないことと、低評価の多くが「提供が遅い」という口コミでオペレーションにも課題がありました。
これは自分にとってはかなり大きな発見でした。点数を上げる仕事だと思っていましたが、点数は結果でしかありません。来てくださったお客様に本当に満足してもらえなければ、そもそも口コミも書いていただけないし、点数も上げられません。本当に向き合わなければいけないのは顧客満足度そのものだったということです。
そうなると、Web上での施策や改善だけでは足りません。
提供スピードが遅いなら、そのオペレーションを実際に変えてもらうため、店長やスタッフに、どこで時間がかかっているのか、どうすればピーク帯でも速く回せるのかを一つひとつ聞きながら、現場と一緒に導線を組み替えていきました。
またお客様に口コミを書いてもらうため、スタッフからを実施したり、や食べログ限定クーポンを発行したり、現場の協力を得ながら、顧客満足度を向上を行いました。
こうした一つひとつの積み重ねで、月10〜20件だった口コミが200件以上取れるようになり、Googleや食べログの評価・表示順位も上がっていきました。そして食べログで一度1位を獲ったときには、電話が鳴り止まないほど予約が入り、大きな反響がありました。自分が描いて、現場と一緒に動かした施策が、ここまで売上に直結するのか、と実感し、これは本当にやりがいを感じた瞬間でしたね。
ー圧倒的なアウェイの環境から、どうやって現場との信頼関係を築いていったのですか?
とにかく「現場に足を運ぶこと」を意識しました。デスクに座るのをやめて、店長会議に同席し、忙しいピーク帯の店舗の導線を観察し、スタッフと話す。その中で最大のメンターになってくれたのが、現場を束ねる店長たちでした。
私がデータをもとにオペレーションを持っていっても「そのピーク帯にスタッフにそれをさせるのは物理的に無理です」と容赦なくフィードバックをくれます。でも決して否定で終わらず「ただ、ここをこういう導線に変えれば回せますよ」と知恵を貸してくれるんです。
ー本部と現場が対等に意見をぶつけ合えるカルチャーがあるのですね。
はい。deltaの最大の強みは「役職や経験年数によって、発言の重みが一切変わらないこと」です。私が入社数ヶ月の未経験者でも、代表や副社長に対してロジックを持って「違う」とぶつけられるし、逆に私の仮説が甘ければ現場のインターン生からでも論破される。
「本部だから偉い」「現場だから下」という概念がなく、対等なパートナーだからこそ、本部の独りよがりな施策が現場に押し付けられることがありません。失敗した時も「誰の責任か」を追及せず「次はどう改善しようか」と全員が前を向く、心理的安全性の高い組織です。
本部と現場の「翻訳家」として。そして世界へ
ー現在、篠崎さんが担われている役割と、最も印象深い成果を教えてください。
営業推進部とプロダクト開発部の2部門を統括し「マーケティング・プロモーションの責任者」と「メニュー開発や商品改善の責任者」を兼任しています。ブランド戦略、集客全般、新商品企画、海外展開の戦略立案などですが、仕事の本質は「本部と現場の翻訳家」だと思っています。
一番印象深いのは「こぼれやの『出汁』の全面リニューアル」です。これは、もんじゃ焼きの根幹である出汁を国産最高級食材で一新するプロジェクトでした。
味の方向性を決めるのは本部ですが、新しい出汁の魅力を熱量を持ってお客様に伝え、最高の状態で焼き上げるのは現場です。現場のスタッフたちが私の作ったストーリーに共感し、全力で体現してくれた結果、お客様の満足度が上がり確かな手応えとして感じました。
ー最後になりますが、今後目指す未来と、異業種からの挑戦に迷っている方へメッセージをお願いします。
直近の目標は、もんじゃ焼きジャンルの圧倒的日本一を獲ることです。そして中長期のゴールは、もんじゃ焼きで、世界で最も認知度の高いグローバルブランドを作ることです。今年6月にオープンしたマレーシア店はその第一歩です。
「自分のスキルを異業種で試したいけれど踏み出せない」と悩んでいる方、絶対に価値は出せます。大切なのは、特定のスキルそのものよりも「自分の頭で考えて、現場と一緒に手を動かせること」。それさえあれば、あなたがこれまでどんな世界で培ってきた経験も、必ず価値に変わります。「業界経験がないこと」と「価値を出せないこと」は、決してイコールではありません。
そしてdeltaには、挑戦する人間を年齢やキャリアで区別しない文化があり、自分の描いた夢を最高の熱量で形にしてくれる現場の仲間たちがいます。私たちと一緒に、その「素晴らしいもの」を世界に届ける仕事をしませんか? あなたの経験がdeltaで最高の化学反応を起こす日を楽しみにしています。
ー篠崎さん、ありがとうございました!