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「これが正解かはわからなかった。でも、やり抜いた。」入社2年目社員、2025年3月期社長賞受賞の舞台裏
こんにちは。「運動データを価値あるものに」をパーパスに掲げ創業したスタートアップ企業、Pestalozzi Technology株式会社です。
弊社の社長賞は“最も成果を出した人”に贈られるものではありません。成果は当たり前に「その姿勢が、チームを動かした」「その行動が、会社の価値観を体現していた」――そんな人に贈られます。2025年3月期の受賞者は、入社2年目の水庫(みずくら)郁実。コンサルティング企業からスタートアップ企業に転職し、戸惑いや挫折からくる静かな覚悟に、顧客や会社が動かされました。今回は、社内に大きなインパクトをもたらした水庫にインタビューしました。
水庫 郁実(画面左端)
――今回の社長賞、どんな取り組みが評価されたと思っていますか?
いくつかあると思うのですが、一つは営業として粘り強くアグレッシブに行動したところだと思います。ペスタロッチは3社目なのですが、1社目は製造業の事業管理、2社目はコンサルと、ここにきて初めて営業職を経験しました。もともと営業畑の人間ではなかったので、他社で営業職をしていた先輩に話を伺ったり、オススメの本を教えてもらったりして準備し、入社してからは試行錯誤しながらも貪欲に実戦を積み重ねました。
あとは社内CREDO(クレド)※の一つである「論理より感情」の体現でしょうか。前職の超ロジカルな世界から180度変わり、教育業界はウェットだと感じました。はじめは戸惑いましたが、沢山の先生方とお話をさせていただくにつれて業界理解も深まりましたし、社内で「論理より感情」のCREDOリーダーを任されたことによって、より感情を意識してコミュニケーションをとるようになったと思います。先生から届いたお手紙も、常に目に付くようにとデスクのモニターに貼り付けています。
※CREDO(クレド)とは・・・企業理念を構成する大切な要素で、社員が守るべき行動指針のことです。弊社もCREDOを重要視しています。
弊社の壁に掲示している社内CREDO
――この1年で、一番しんどかった瞬間はどんなときでしたか?
一番を選ぶのが難しいくらいたくさんありますが(笑)、瞬間的なしんどさで言うと、去年のクリスマスのお昼頃ですかね。ある自治体の教育長の方にプレゼンさせていただく機会を頂戴したのですが、その日は体調が優れず、年末ということで疲労も溜まっており、身体がキツかったです。誰かに代わりをお願いしようかという考えが一瞬頭をよぎりました。
――それでも“やろう”と腹を括った瞬間は、どんな気持ちでしたか?きっかけなども教えてください。
「自分がやらないでどうする?」「チャンスを逃したくない」という思いから、腹を括ったのだと思います。それぐらい、そのお客様にかける想いが強かったです。いざお客様の前に対峙すると、アドレナリンで具合の悪さは吹き飛び、プレゼンも大成功に終わりました。「頑張って行ってよかった」と安堵しました。
――「これは意味あるんだろうか・・・」と疑ったことはありましたか?どう向き合いましたか?
上記でも述べましたが、やはり環境が180度変わり、ほとんど全てに対して疑いを持ちました。駆け出しのスタートアップということもあって、社内整備も追い付いていない、どんどん舞い込んでくる仕事に対して採用が追いついていない、猫の手も借りたい状態の会社に対し、私は批判家に陥ってしまいました。でも目の前の業務をこなすので必死なのに「こうするべき、ああするべき」と言われても、「それはわかってるよ」という感じですよね。「じゃあやってよ」と言われて、実際に形にするところまでやるようにしました。今では、提案したらちゃんと自分でやる、もしくは誰かができるように依頼する、ということができていると思います。
大企業出身者は、理想を語る者になりがちかもしれません。でもスタートアップで求められるのは一にも二にも実行力!業務をまるっと任せられる人が重宝すると学びました。たくさん打席に立てるので、その気になれば、仕事を捌く力が身に付きやすい環境だと思います。
――この賞を“自分だけのものじゃない”と思うとしたら、それは誰と一緒に受け取った賞ですか?
会社のメンバーは勿論なのですが、一緒に汗をかいてくれたお客様、パートナー会社の方たち、卒業した今でも気にかけてくださる1社目&2社目の先輩方、仕事の相談に乗ってくださる人生の先輩方、そしてサポートしてくれる家族ですかね。みんなペスタロッチのことを応援してくれているんです。我々の元気の良さやエネルギッシュな雰囲気にパワーを感じていただけているのかもしれません。本当に有難い事だと思います。
――上司・同僚からの言葉で、いまでも頭に残っているひとことはありますか?
ひとことではないのですが、友綱さん(弊社社長)の商談同席からは多くを学ばせていただきました。最初はテンポが早くてついていくのに必死でしたが、きちんとその商談を振り返り、反芻し、また一時期は「友綱さんだったらどうするだろう?」と意識して考えていたことによって、だんだんとこちら起点ではなく、USER FIRSTのご提案ができるようになってきたと思います。まず相手の立場に立って、彼らにとってのうまみは何か?を事前準備や商談中に相手の話を聞きながら考え、そして我々がどのようにお役に立てるのかを考えて、その場でご提案する。それが1年前はできなかったのですが、今ではできるようになってきたと思います。
――結果ではなく、「この行動はよくやった」と自分で自分を褒めたいことは?
これは会社の誰にも言っていない、初出しの情報なのですが・・・。とある自治体に訪問していた際に、ちょうど次の予定まで少し時間があったので、お昼休みの1時間で、その土地で有名な神社にお参りに行こうとしたんです。お客様との話のネタにもなるし、地元の神様にも挨拶しておきたいし、調べたらすぐそばにあったので、少し気分転換しようと思いました。でもそこに向かうバスに乗って窓から街中の景色を見ていたら、「⚪︎⚪︎市立⚪︎⚪︎小学校」の文字がパッと一瞬見えて。あれ、ちょうど先日メールで問い合わせが来ていたところじゃない?と瞬時に思いました。神社に行きたいと思ったけれど、直接この学校さんに挨拶できる機会は滅多にないと思い、バスを飛び降りました。今振り返っても、仕事熱心だなと思います。
――“意地でもやりたかった”ことはありますか?
基本的に何でもやるからには結果を出したい、数字にこだわりたい、勝ちにこだわりたいと思ってやっているので、特にこれといったことはないですが。強いて言うならば、同じ失敗は繰り返したくないので、リベンジには特に燃えるかもしれません。
――次回この賞は誰(どんな行動や結果を出した人)に贈りたいですか?その理由は?自分でももちろんOKです!
まだ大きな成功体験を経験したことがない人が、自分の壁を超えることができた時に、社長賞に選ばれてほしいなと思います。私自身、高校生の時に自分の限界を超えて努力した結果、自信がついて、成果を出すことができました。あの経験があったから、その後の受験勉強も頑張って、E判定から早稲田合格に漕ぎつけましたし、仮面浪人も乗り越えられました。大人になった今でも、「”不可能”は”可能”にできる」と思って色んなことに挑戦できるのは、あの経験があったからだと思います。まだ未経験の人は、是非この機会にチャレンジしてほしいです。もちろん既に経験済みの人も!超え続ける事って本当に難しいと思うので、ぜひ背中を見せてほしいです。
――最後に、これからどんな人と一緒に働きたいですか?
3つあります。①業務の目的を考えられる人、②手を伸ばしてくれる人、③人を感動させる仕事ができる人です。
①業務の目的を考えられる人というのは、例えばコピーをとるにしても、何に使うかを考えたり、確認してやってくれる人を指しています。ぐにゃぐにゃのコピーをとっても、それは「コピーをとった」ことにはなるけれど、後で見返すために必要なのだとしたら、ぐにゃぐにゃだと見づらいですよね。「これじゃ意味ないじゃん」となってしまうので、きちんとその目的を考えられる人がいいなと思います。
②手を伸ばしてくれる人は、たまにスーパーのレジで袋に入れるところまでやってくれる人がいるじゃないですか。買ったものが少ししかない時などに、サラッとやってくださる。あれ、嬉しくないですか?嬉しいし助かる。やはり自分がパツパツの時は心も渇ききっているので、ちょっとした潤いにもなります。
③人を感動させる仕事ができる人は、やっぱり刺激になります。「自分もいい仕事したい!」と勇気が出ます。身近な例でいうと、新幹線をお掃除してくれる清掃員の方々には毎回感動します。あんなに短時間で座席を元の位置に戻し、ゴミを拾って、頭をもたれかけるクロスの部分がめくれていたら綺麗に直して。そして終わったらピシッと並んで一礼している姿が本当にかっこいい。ぜひ、そんな人と一緒に働きたいなと思います!