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社会をより良くしたいという1⼈ひとりの想い(bit)を形にするための組織(Hub)、Hubbit
臼井 貴紀 が Hubbit の代表になるまでの創業ストーリー。さらに、仲間を集めている今、 Hubbit として何を追求するのかを探っていきます。
臼井 貴紀(うすい きき)Hubbit株式会社 代表取締役/Founder & CEO
1991年石川県出身。早稲田大学を卒業後、2014年にヤフー株式会社へ入社し、営業・マーケティングから新規事業開発まで幅広く担当。ベンチャー企業でAI/MAプロダクトの立ち上げに携わった際、価値観と環境とのギャップに気づき独立を志す。同時期に背中を押してくれる仲間が現れ、2019年に Hubbit株式会社を設立した。代表取締役としてタブレット型コミュニケーションツール〈ケアびー〉を核にエイジングテック事業を展開し、「VISION 老化による制限を超越した社会へ」を掲げて高齢期のQOL向上に挑む。国立研究開発法人国立長寿医療研究センターとの共同研究や、藤田医科大学客員教員として生命倫理の研究・教育にも携わっている。
––– ご出身はどちらですか?
石川県金沢市…と言いたいところですが、隣の野々市市で育ちました。
––– 学生時代はどのように過ごされていましたか?
大学進学で東京へ出るまでは、石川で過ごしました。
今の私を見て「真面目そう」と言う人が多いのですが、中学生の頃は真っ赤なプーマのジャージを着て、キティちゃんのサンダルを履く派手さでした。
一方で、学校というより先生の前では優等生で、生徒会長も務めていました。
目立ちたがり屋というか、仕切り屋でしたかね。自由な感じで育ちました。
––– 起業につながる価値観は学生時代に完成していたんですか?
事業内容につながる価値観は複雑な家庭環境がベースにありますが、学生時代から起業欲があったわけではないです。
ただ、地方から上京して大学で出会った多様な人や経験に加え、家庭環境の影響で哲学に関心を持ち、哲学系の授業を多く履修していました。こうした背景が、今の価値観や起業観に影響しているかもしれません。
実は今でも、大学を経営したいという夢があります。
詳細は割愛しますが、大学生活を通して日本の教育に危機感を持ったのがきっかけです。
初等・中等教育に焦点を当てて「日本の将来を変える」と議論されがちですが、親の庇護を初めて離れる大学こそが「日本の教育を変え、未来を変える」ポイントだと思っています。
私立の大学職員は年収が高くても大学そのものを変えられるわけではなく、大学教授になって関わるしかないのです。
––– そうなんですね。まず1社目の選択経緯について伺えますか?
大学の新歓で、社会人生活を楽しめていない OB に出会ったのが転機です。
自分も退屈な社会人生活を送るのは嫌だと、日本にとっても危機だと直感し「働く時間を楽しくする仕組み」を作りたいと人材業界を志望しました。
選考が進むにつれ、もし自分が人材会社に入った場合「自分の目標達成のために A さんを B 社ではなく C 社に薦めるような仕事の仕方をしてしまうのでは?」と感じるようになりました。
そうなってしまった場合「私自身が元からやりたかったことと相違が生じる、選択するべきは人材業界ではないかもしれない」と思い、 IT の実力をつけるために当時内定をいただいていた Yahoo! に入社しました。
––– Yahoo! 時代について教えてください。
当時の Yahoo! の事業テーマは「課題解決エンジン」でした。Yahoo!はたくさんの事業を運営しているので、それであるなら飽き性の私にも合うと思い、Yahoo!にジョインを決意しました。
色んなことに挑戦したかったのですが、「泥臭い営業をやる気になるのは最初だけかな」と思ったので、営業配属を希望しました。
仕事自体はとても面白く、隣のマーケティング部の仕事にも「これもやっていいですか?」と首を突っ込むほど貪欲でした。今振り返れば結構生意気にいろんなところに口を出していたかと思います。
しばらくして新規事業開発本部へ異動になりました。
営業時代とは打って変わり、違うタイプの方がたくさんいらっしゃって、とても刺激的な環境でした。
「100 億円の売上、もしくは 10 億円の利益を生む事業を創る」ことが当時のミッションで、サイトの一部を触るだけで億単位が動く規模ゆえに、細かな改善から通信会社との提携まで幅広く担当しました。
ビジネスのいろはも、社会人ならではの人間関係もここで学びました。
ただ、その広範な経験に、「今自分が活躍できているのは、個を大切にしてくれる Yahoo! の社風があってこそだ」と思わされるようにもなりました。
––– 起業まで、どのような道のりだったのでしょうか?
Yahoo!はソフトバンクグループなので、グループ全体で孫さんに提案できるプレゼン大会みたいなのがあります。
案を提出して、次に合格すれば孫さんにプレゼンできるぞ!というところで、私たちの提案は落選。
葬儀関係の事業案だったのですが、当時業界や周辺情報を調べまくり、心から興味関心を持っていたので、葬儀事業を具現化したい思いは消えませんでした。
そんな事業への思いを友人Aに話すと「一緒にやろうよ」とトントン拍子で話が進みました。「起業欲があったわけでもないし、まだ社会人2年目で生活も安定していない。友人Aも新婚だし」と最初は断ったんです。
しかし、「理由を並べて挑戦しない自分ダサいな」と気付き、Yahoo! の看板を外す一歩としてまずは転職をしました。
起業を支えてくれる仲間が現れたりと、きっかけが重なり ”挑戦しない理由” が消えた頃、着実に起業準備を始めました。
「起業したかった」のではなく、「どうしてもこの事業をやりたかった」のだと思います。
––– そうして生まれた Hubbit 、従来の介護サービスとはどう違うのでしょうか?
もちろん従来の介護サービスが優れているところもありますが、金額も決して安いものではないですし、良質なコンテンツを本質的にパーソナライズしているわけでもありません。
3か月間介護施設に住み込んだ経験からも、現状が決して最善ではないと痛感しました。
特に、良いコンテンツをパーソナライズ化することにおいては、IT のほうが根本的改善に向いていると考えています。
「家族関係の良し悪しを問わず、その人らしく生き、その人らしく死を迎えられる」
これがケアびーの最終像です。
––– 仲間を募集中ですが、一緒に働いてくれる仲間に何を求めますか?
熱意を持って働ける環境でありたいし、熱意を持っている方と働きたいです。
ノートルダム大聖堂を建てる職人が「ただレンガを積む」のか「壮大な世界観を創る」のか。私は後者の視点を持つ人と一緒に働けたら嬉しいですね。
––– 熱意を持った方に、会社の何に共感してほしいですか?
強いて言えば「課題への問題意識」でしょうか。先日まとめた行動指針でいえば、6番目に通じるマインドセットです。
Hubbit の社名は「もう少しこうであったらいいのに」という1人ひとりの想いを「bit」に例え、それをビジネスとして実現する組織(Hub)を目指しています。
ケアびーはその一つの解決策にしかすぎず、みんなが感じる “こうなったらいいな” をビジネスで解決していきたいです。