広告代理店業界とソフトウエア開発業界で「下請け市場、日本一」を目指す株式会社detect。
2019年6月に学生起業で産声をあげて以来、多重下請け構造が引き起こすさまざまな課題と向き合ってきました。
今回は、そんな当社の代表取締役を務める本舘拓武に、設立の経緯やこれまでの軌跡から、今後の展望まで聞いてみました。
トライアンドエラーを繰り返しながら辿り着いた現在
――本舘社長がdetectを創業された経緯をお聞かせください。
本舘拓武社長(以降、本舘):detectは、学生起業で生まれた会社です。
学生時代にITベンチャー企業4社でインターンに参加し、そのなかで事業責任者を任されたことを機に、在学中から個人で学生向けメディアや人材会社の立ち上げ・運用や事業部運営を経験しました。これらを経て創業したのが当社です。
創業当初から胸にあったのは、「世の中をより良くしたい」という想いです。そのため当初は政治系メディアの立ち上げを目指しましたが、資金面の壁が立ちはだかり、半年ほどで断念しました。しかしそこから、もともと持ち合わせていたIT関連のスキルを活かし、ウェブの開発・制作事業をメインに据えて再スタートしたのです。
創業には、インターンでの経験が大きく影響していると感じています。インターン時代には、メディアの立ち上げから就活系イベントの開催から、SEO領域やホームページの制作といったクリエイティブな分野まで幅広く経験させていただけたと思っています。
――創業から現在に至るまでには、どのようなことがありましたか?
本舘:実は創業2年目の終わりころに、一度解散の危機を経験しているんです。私の経営や組織づくりに対する理解不足が原因でした。
当時の当社は3つほどの事業部を抱えていましたが、適切な権限の割り振りなどができておらず、各事業部のトップそれぞれが私に次ぐNo.2のような存在になっていたんです。今振り返ると、経営が何かもわからず、皆にいい顔をしていたように思います。その結果、創業3年を目前に、私と当時入社2か月の社員を残して全メンバーが退職、独立してしまったんです。
さらにその影響からトラブルに発展した案件などもあり、大きな買い掛金を抱えることになりました。そこでその後1年間はオフィスを解約し、自宅をオフィスにして返済期間に充てました。ちなみに、その際に残ってくれた当時入社2か月だった社員が、今の取締役です。
「一次請けはしない」―リード以外の受託事業に必要な工程を全てサポート
――現在の事業内容とサービスの強みを教えてください。
本舘:現在は、以下の4つの事業を展開しています。
- ITファクトリー事業
- ソフトウェア開発事業(サイト制作、システム開発など)
- 広告代理店事業(デジタル広告の運用・プロモーション、動画・バナー制作など)
- クリエイティブ制作事業(映像・スチール撮影、ロゴ制作など)
なかでも当社の強みといえるのは、ITファクトリー事業です。「一次請けはしない」というルールのもと、商材作成やヒアリングからの提案、成約、制作から納品、事業部管理まで、リード以外の受託事業に必要な工程を全てサポートしています。
――経営にあたり、大切にしてることはありますか?
本舘:向上心と、人を信じることです。
これまでの経験から、成功するためにはどんな困難にあっても人を信じ、諦めないで走り続ける姿勢が重要だと思っています。私自身、さまざまな局面で多くの人を信じ、助けていただいて現在があります。
国内下請け市場No.1の実現に必要なのは「課題を検出(detect)・改善する力」
――detectの今後の展望は?
本舘:「下請け市場の日本一を狙う」のが目下の目標です。そしてそのためには、課題を発見し、解決できる力が必要だと考えています。
当社の会社名である「detect」には、「検出する」という意味があります。IT企業として「課題を検出し続けたい」という想いを込めました。
当社が現在課題視しているのは、下請けの多重構造です。今後もこうした課題改善に邁進していきます。
また、現在も400社前後の提案やヒアリングから納品まで手掛けていますが、そのなかで見つけた課題から新たなツールを作成したり、商流を活かしてさらなる売り上げを生み出せるようなスキームを作ったりできればよいなと考えています。
ーー最後に、本記事を読んでくださった方へメッセージをお願いします!
本舘:受託ソフトウェア開発業界と広告市場は、合わせて17兆円を超える巨大市場です。その下請け市場が6兆円以上あるなかで、私たちは初めて下請けに振り切った会社、ブランドを立ち上げました。その背景にあるのは、「業界に関わる全ての人たちが幸せに働ける社会を作り、次世代につなげたい」という想いです。
そんな当社で、ぜひ一緒に日本一を目指しませんか?向上心と人を信じる心を大切にできる方からのご応募をお待ちしています。