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【from WARC AGENT vol.6】SmartHR コーポレートグループ マネージャー 松野さん

この連載では、ハイクラス人材紹介事業を行う「WARC AGENT」メンバーが、過去に転職のご支援をさせていただいた「ベンチャー企業で活躍するコーポレート人材」の方々にインタビューをしています。ベンチャー企業へ転職をした理由や実際に働く上でのやり甲斐など、「ベンチャー企業で働くリアル」に迫っています。

今回は、株式会社SmartHRにて2020年の1月よりご活躍されている松野さんにお話を伺いました。

■プロフィール
<話し手>
株式会社SmartHR コーポレートグループ マネージャー 松野 晃
2006年に優成監査法人(現太陽有限責任監査法人)へ入所し、上場企業の会計監査を中心に担当し財務デューデリジェンス、IPO支援なども経験。2014年10月からは㈱ディー・エヌ・エーにて主要事業のゲーム領域を中心にIFRS連結決算、開示資料作成や税務申告業務といった経理業務に従事。現在は㈱SmartHRで経理、労務といったコーポレートグループのマネージャーを務める。

▼目次
監査法人からメガベンチャーへの挑戦
DeNAからSmartHRへ
SmartHRのバリュー「自律駆動」

- 早速ですが、松野さんの今までのキャリアについてお聞かせください!

松野さん:公認会計士の短答式試験合格で監査法人に入所しキャリアをスタートさせました。200人弱の比較的小さな監査法人ではありましたが、その分、社員同士の距離感が近いため雰囲気もよく、そこで8年弱、会計監査の仕事を中心にキャリアを積む事になります。

監査業界は、景気によって採用市場に波がありますが、私が勤め始めた時は、論文式試験に受かる前でも監査法人に入社できるほど、人材ニーズが高い時期にありました。その後、入社1年目で無事に試験に合格し、メーカー、ソフトウェア制作会社、婚礼運営会社、商社、パチンコホール運営会社など様々な業種のクライアント様と共にお仕事をさせていただきました。大手の監査法人と比べて人数が少なかったので、早くに仕事を任せられることが多く自身の成長スピードの速さを実感できましたし、若くしてマネージャー昇進の機会にも恵まれ監査部門長も務めました。

- 監査法人から、最初に転職しようと思われたきっかけは何でしたか?

松野さん:それまでの監査法人で培った経験を他のところで活かすことができないかと考え始めたのがきっかけでした。
また、当時、金融庁の検査などにも対応していましたが、この際に本来監査が果たすべき公のための機能よりも”監査を受けるために監査をしている”といった自分たちの仕事を正当化するために働いている感覚を覚えたことも、転職しようと思った理由です。

監査法人からメガベンチャーへの挑戦

- その時は、どのように転職活動をし始めましたか?

松野さん:なかなかハードな環境であったため、まずは退職することを先に決め、上司に退職日の合意を取り付けることから始めました。転職活動は有給消化中から本格的に始めて、多くの企業の比較検討を行いました。誰もが知っているような売上高数兆円の会社から、設立間もないスタートアップ企業など、自分に合った会社を探す中で、最終的にDeNAを選びました。

当時事業の中心はゲームでしたが、それ以外にもポートフォリオがとても広く、ヘルスケアやEC、オートモーティブなど幅広く展開していた部分にも魅力を感じました。会社として、今後の成長性が大きく見込めそうだと感じ、また、DeNA Qualityに代表される個人の意見を尊重する文化が自分の考え方にも合っており、上場会社でもあったため会計士としての専門性も活かせそうだと思い入社を決意しました。

DeNAには、5年程在籍し、各事業の経理業務を軸として、組織再編やクロスボーダー取引、グループ各社の税務申告、国際会計基準(IFRS)ベースの連結決算と開示業務などをさせていただきました。ここで学ばせてもらったことが、今の自分の強みになっていると感じています。そうして一通りの経理業務を学ばせていただき、この経験を活かして今度は「IPOを目指しているような会社で自分を活かしてみたい」という目線で今後成長を期待できそうなベンチャー企業への転職を考えるようになりました。

そしていくつか転職エージェントに相談させて頂く中で、加藤さんからのお声がけでSmartHRを紹介いただきました。CFOの玉木さんと最初にカジュアル面談を行い、非常にポジティブな印象を受けましたし、玉木さんと一緒に働いてみたいと思いました。その後、DeNAの本決算期間があったため少し休眠期間はありましたが、SmartHRの選考に進みご縁があって今に至ります。

- 一度面談してから、休眠期間がありましたが、その期間もSmartHRさんについて考えていましたか?

松野さん:はい、3月にカジュアル面談をしてその後本決算対応に第1四半期決算と夏頃まで繁忙期が続いていたのですが、7月にSmartHRが資金調達を発表し、シリーズCのプレスリリースが出て、「あの会社だ!」と思いました。休眠期間中の間も自分の働き方や活かし方について考えていたのですが、このリリースをきっかけにダメ元で選考に進めるかお願いしてみよう!と思い、ご連絡させていただきました。

DeNAからSmartHRへ

- そのまま見事にSmartHR社へジョインされる訳ですが、入社前と入社後でギャップはありましたか?

松野さん:ギャップはほとんど感じませんでした。SmartHRは外部への情報発信が積極的なこともあり、良い部分だけが強調されているのではないかと思う気持ちはありましたが、入社すると実際にとてもオープンなカルチャーであり、コミュニケーションを大事にする会社だと改めて実感しました。実際に毎週預金残高を全社員に開示していますし、会議もドアを開けっ放しで行うくらいオープンな環境です。笑

- それは素晴らしいですね!現在の松野さんは、コーポレートグループのマネージャー職をしていられるとお聞きしましたが、具体的にどのようなミッションを任されていますか?

松野さん:2020年の1月に経理として入社しましたが、入社当初からのミッションとして、「今後会社が大きく成長するために内部管理体制をしっかりと整備していく」というものがあります。上場を見据えた場合には四半期ごとの開示や監査法人対応などが発生するため、後々大変な事にならないためにもベースを作り上げることに集中しました。今年に入ってからは、経理業務に加え社内労務や別部署のマネージャーも兼務しています。そこでも同じように、必要な管理体制を構築していくのがメインのミッションとなっております。

- 上場企業から未上場企業へと転職されましたが、実際の仕事の内容は全然違いますか?

松野さん:DeNAは上場しているメガベンチャーだったので経理だけでも最大40人弱ほどいたため、各事業部の担当は分かれていて、自分の専門領域が決まっていた部分がありました。一方で、SmartHRはまだ経理が数名の組織なので業務が縦にも横にも広く、人が少ない分距離感が近いことが特徴的です。

- ベンチャー企業として、リソースなどが少ない中でどのように頭を捻りながら日々業務を行っていますか?

松野さん:他社に比べてSmartHRは、コーポレートに対する先行投資を進んでやっていると思います。例えば、上場していない会社なのにIRが複数名体制であったり、経理では将来の目指したい形から逆算してチームを作っており、会社が大きく成長した際のことを先回りして設計しています。とは言え、今のフェーズでは各人の専門性を持ち寄って時には自分の専門領域も超えた分野で課題を解決していく必要があるため、お互いに思っていることきちんと意見しながら協力して対応しています。

- コーポレートは、数字を正確に合わせることやミスをできる限り減らしていくことがミッションの中で、どのように運用していくのかなど、既に多くの経験をされている松野さんがいるのは、会社としても心強いのではないかと思います。

松野さん:自分の経験の中で再現性のあるものだとすぐに答えが出やすいですね。経験の有無によって悩む時間や労力もだいぶ違います。その点では、現職に近いカルチャーやビジネスを経験していることは強みになっていると思います。

- 私たちも公認会計士の転職希望者の方と会いますが、その理由は2パターンに分かれていると思っています。上場会社希望の人と、未上場の小さな会社にいきたい方。松野さんはどちらも経験されていることになりますね。

松野さん:公認会計士に限った話では無いと思いますが、いきなりスタートアップに行くのではなく、一度メガベンチャーを挟み、その次にスタートアップへ転職するというパターンはよく見かけます。私もその中の1人ですが、DeNAなどの大きな会社で学んだことや経験は、将来のキャリアにも活かせていると思っています。

- SmartHRさんに入社後、特にチャレンジングでエキサイティングに感じた仕事はありますか?

松野さん:常にエキサイティングな仕事を続けさせていただいています!社員数は毎月増えており、トップラインの数字も上がっている状況なので「日々キャッチアップしていかねば」という環境だと思っています 。SmartHRでは効率性を求めるための投資に寛大なので、経理の話でいうと、業務で使用するシステムに対して積極的に導入させていただいてます。私が入社してからでも6つほどシステムを導入しました。そこから業務に落とし込むためのプロセス作りは継続的に行っていく必要があるのですが、こういった業務を作り上げていく作業は会社が進歩していることを感じられ、とてもエキサイティングな仕事だと思っています。

今後、情報管理を厳しくしていくなどの話はありますか?

松野さん:SmartHRのカルチャーのベースが“オープン”であり、経営陣を始めとしてそのベースは今後も揺るがないと思っています。一方で今後は情報を適切に扱わないと従業員の皆さんを守ることができない場面も出てきてしまうかと思います。そのため、例えば“上場云々”というよりは、従業員が困ってしまう状況を作らないように、コーポレートチームがどんな選択肢を取ったら良いのかというのは時間を掛けて話しています

- SmartHRさんは、コーポレート向けのサービスを運営している会社ですが、だからこそ自社のコーポレートもしっかりと整えたいという空気感はありますか?

松野さん:積極的にそうありたいといった話が出ているわけではありませんが、そうあるべきという空気感はあるかと思います。例えば社内労務のチームは、自社内でプロダクトに一番近いユーザーになるわけですが、SmartHRを使っていただいているお客様からすると、SmartHRにいるSmartHRユーザーといった見え方になります。そのため、一番にプロダクトのことを知っていて使いこなせると思われる状況が生まれるため、お客様に対してより良い情報発信ができると良いなというのは共通認識としてあると思います。

- 松野さんが考えるベンチャー企業の「良いコーポレート組織」とは、どういったものをイメージされていますか?また、それに向けてどういったチャレンジや、マイルストーンを考えていますか?

松野さん:ベンチャーの中で良いコーポレート組織とは、会社の成長に応じて柔軟に、かつ、スピード早く動いていける組織だと思います。一般的には会社の発展の仕方として、プロダクトを作って、顧客を獲得し売上に繋げ、ビジネスの成長に合わせて人員を拡大していくサイクルがあると思います。その中でコーポレートはプロダクトとビジネスが作ったサイズに追いついて築かれていくのが通常だと思います。

しかし、この両者の成長のギャップが広いとコーポレートはとても苦労します。例えば、ビジネス側で物事が決まり、大きな組織になってからではルールとして覆せず、結果コーポレートとしては困ってしまう、ということが一般的にはあるかと思います。そうなってしまう前に、ビジネスの成長とコーポレートの構築との溝を狭めていくことが必要です。そのためには、先回りしながらコーポレートとして必要な仕組みや運用を作るために働きかけていく必要があります。ビジネス、プロダクト、コーポレートが三位一体で会社として成長していくことが不可欠だと思います。

そういう組織になっていくために、きちんとPDCAをまわし、先を見ながら検証し、進んでいくことが必要です。DeNAでの経験を通して、想定されうる範囲についてはまだ何とか対処出来る気がするのですが、今後は今までに経験したことのないケースが色々と出てくるだろうと思っているので、方法や運用はその都度工夫しながら考え直さなければならないと思っています。

- 素敵ですね!その上で、今後のご自身のキャリアについてお聞かせください!

松野さん:今までは、会計税務の分野でキャリアを積んできましたが、SmartHRに入って社内労務やグループ推進など新しい領域にも関わらせていただいています。こうした今まで経験したことの無い業務へ挑戦をしていくことで新たな発見をしていきたいと思っています。例えば、労務の世界はこれまで外から見ているだけだったのですが、直接関わることでSmartHRの業務ドメインにも通じる知識を身に付けられたり、また法的な制度や考え方を学べて、見識が広がる感覚がとても楽しく思えています。日々新しいことにチャレンジして、自分の世界を広げられるようなキャリアを築いていきたいと思います。

SmartHRのバリュー「自律駆動」

SmartHRさんは、積極的にチャレンジしていく文化も根付いているイメージです。

松野さん:そうですね。「自律駆動」というのがバリューとしてあります。皆が自分の持っている価値観を出して物事を進め、決めていくというスタンスですね。新しいプロジェクトが自分たちの発想をベースとして生まれていくのもそのカルチャーがあるからだと思っています。

コーポレートチームは、まだ入社して1年経っている人が半数もいないですが、色々な人がうまく混ざり合ってチームを作ることができていると思っています。積極的にチャレンジをしていけるメンバーと一緒により良いコーポレートの形を作っていければいいなと思っています。

- お時間ありがとうございました。最後にベンチャーのコーポレート部門にチャレンジされる方へ一言お願いします。

松野さん:コーポレートに限ったことではないですが、やはり自律駆動でやっていくことが大切なのではないかと思います。これを体現していくことで自主的且つ積極的にやりたいことに挑戦していく、仕事を楽しんでいく、ということにつながっていくのだなと。実践してくことがベンチャーの中では大切なので、指示を待つことなく、自分の頭で考え、いいなと思ったら発信してかたちにしていくことが必要なチャレンジなのかと思っています。

- 松野さん、ありがとうございました!

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