今回のストーリーは、本社のある兵庫県以外で初めての拠点となる広島営業所を令和4年12月に手掛けた梅田翔太さんに、その挑戦の裏側に迫るインタビューを実施しました 。
並々ならぬ情熱と困難を乗り越えたストーリーを、皆様にお届けします。
目次
立ち上げの経緯と初期の不安
広島市場の課題と戦略転換
具体的な施策と成果
今後の展望と「生き残る」ための価値観
仕事の楽しさと会社の可能性
インタビュアー(立花友香里):本日は、広島営業所の立ち上げについて、梅田さんにお話を伺いたいと思います。よろしくお願いいたします。
梅田翔太:よろしくお願いいたします。
立ち上げの経緯と初期の不安
立花友香里:まず、広島営業所を梅田さんが立ち上げることになった経緯からお聞かせいただけますか?
梅田翔太:経緯というほどの経緯は実はないんですよ。本当に社長との話の流れで、「新しく広げていきたいね」という話になった時に、僕が「あ、僕行きます」と軽はずみに言ったのが始まりですね。最初は世間話から始まったんです 。
立花友香里:最初は岡山で検討されていたと伺いましたが、なぜ広島に変更になったのですか?
梅田翔太:はい、場所の選定は僕じゃないんです。ただ最初は岡山だったんです 。市場リサーチの結果、市場は寡占状態であり、地域密着で強い派遣会社があったため、後から参入するのは難しいと判断しました 。それで、一つ隣の広島県をリサーチし始めたという感じです 。
立花友香里:広島という場所を聞いて、どう思いましたか?
梅田翔太:実は、元々広島か岡山に住みたいと昔から思っていたんです 。プライベートで年に何度も訪れていて、すごく身近に感じていたので、まさか本当に住むことになるとは思いませんでしたが、縁を感じましたね 。
立花友香里:立ち上げ当初、どのような不安がありましたか?
梅田翔太:兵庫県の本社ではある程度仕事のベースができていた状態でハーツネクストに入社して業務を進めていました。その為ゼロから、その今までいた兵庫の環境に持っていくために何をすればいいのかが分かりませんでした 。営業をかけるにしても、どこから始めればいいのかイメージがつかなかったんです 。時間だけが過ぎていく焦りもあって、仕事の基盤をどう築けばいいのか、それが一番不安でした 。
(↑西広島駅の前に、青くそびえているのがハーツネクストです!)
広島市場の課題と戦略転換
立花友香里:実際に立ち上げてみて、具体的にどのような課題が浮き彫りになりましたか?
梅田翔太:一番の課題は、兵庫と市場が全く違うという点でした 。利益率、スタッフの質、外国人スタッフの多さなどが兵庫とは全く異なり、兵庫の物差しで判断されることが多かったんです 。例えば、本社(兵庫)では時給1,200円から1,250円が当たり前でも、広島では1,400円の求人もある。でも、そこまで引き上げると利益率が出ない 。この会社の方針と、広島の現場で戦う上での自分の信念の間で葛藤がありました 。
立花友香里:1年以内に撤退する可能性を告げられたと伺いました。その時のお気持ちはいかがでしたか?
梅田翔太:まず素直に受け入れました 。ただ、社長から言われた時には、なんとなくですが、軌道に乗り始めそうな下地は作れていたので、「なんとかなるな」という思いもありました 。目標を「単月黒字」に再設定し、当時のメンバーにも周知して行動方針を改めました 。不安よりも「やってやる」という気持ちの方が強かったですね 。
立花友香里:収益化が難しい中で、何が最も辛かったですか?
梅田翔太:収益化が難しい中で最も辛かったのは、一人当たりの利益額が少ないため、とにかく数をこなさなければならない状況でした 。利益率が低い分、より多くのスタッフを稼働させる必要があり、これは非常に厳しい挑戦でした 。
立花友香里:立ち上げ初期の戦略から、どのくらいの期間で方向転換を決めたのですか?
梅田翔太:大きな方向転換というよりは、当初の計画に含めていた部分もあります 。市場を理解するのに半年くらいかかりました 。この半年間で、広島では高い時給を求めるスタッフが多いこと、外国人スタッフが多いこと、競合他社の状況などを把握し、戦略を調整していった感じです 。
具体的な施策と成果
立花友香里:具体的にはどのような施策を行いましたか?
梅田翔太:求人の単価設定を他社と同等かそれ以上にすることで応募者数を増やしました 。あとは、登録者から得られる情報を活用して営業をかけ、案件数を増やしていきました 。特に、稼働中のスタッフ、とりわけ外国人スタッフからの紹介を積極的に促しました 。彼らは継続的に仕事を探す傾向があるので、この紹介が黒字化に繋がりました 。
立花友香里:スタッフの定着のために心がけていることはありますか?
梅田翔太:入社前までのコミュニケーションを非常に重視しています 。面談から入社当日までの期間に、派遣先の良い点・悪い点を本人にしっかり理解させ、納得した上で就業してもらうんです 。そうすることで、就業後のフォローが少なくても定着しやすくなります 。
立花友香里:外国人スタッフからの紹介を増やす仕組みはどのように作ったのですか?
梅田翔太:まず、今いるスタッフと仲良くなることですね 。そして、「友達がいたら言ってね」と伝え、僕の連絡先を教えることもあります 。そうすると、知らない人からも連絡が来るようになるんです 。求人広告よりも、スタッフからの紹介が一番のネットワークになると感じました 。
今後の展望と「生き残る」ための価値観
立花友香里:今後の広島営業所をどのような拠点にしていきたいですか?
梅田翔太:ハーツネクスト社内に対しては、広島営業所を成功事例として伝え、他の拠点に刺激を与える存在にしたいです 。社外に対しては、就職活動がうまくいかない人たちを救い、彼らが安定して働ける場所を提供することを使命と考えています 。
立花友香里:広島で培った「稼げる仕組み」は、今後他の拠点でも応用できると思いますか?
梅田翔太:はい、今の時代だと可能だと思います 。ただし、最も重要なのは、各市場のやり方を見つけ、柔軟に対応することです 。本社がこうだから、と型にはめるのではなく、現場が自ら考えて、利益を生む方法を見つけることが重要だと思います 。
立花友香里:では、新規拠点の立ち上げには、どのような人材が必要だとお考えですか?
梅田翔太:問題解決に真摯に向き合い、自分の考えを明確に伝えられる人材ですね 。会社の方針にただ従うだけでなく、現場で感じたことを伝え、周囲の理解を得る能力が不可欠だと思います 。
立花友香里:「生き残る拠点」を作る上で、最も大切にしたい価値観を一言で表すと何でしょうか?
梅田翔太:チームワークです 。個々のメンバーの強みを活かし、それを伸ばすことで、全体として成功に繋がる 。一人ではできないことをチームで成し遂げる重要性を強調したいです 。
仕事の楽しさと会社の可能性
立花友香里:最後に、梅田さんにとって、ハーツネクストでの仕事は楽しいですか?
梅田翔太:楽しいですよ 。もちろん辛いこともありますが、自分がここではないところで活躍するイメージがないので、ここなんだろうなと今は思っています 。新しいポジションや自分の分野を伸ばせると思えるので、そういう意味では楽しいですね 。この会社は、仕事というよりも、自分自身の成長ややりがい、スキルアップなど、色々な可能性を感じられるので、楽しいです 。
立花友香里:可能性をいっぱい感じられる会社ということですね!本日は貴重なお話をありがとうございました。