先日、ハーツネクスト代表の横山が60歳の還暦を迎えました! 社員一同から、感謝と「これからも若手に舞台を用意し続けてほしい」という願いを込めて、お祝いのウィスキーをプレゼント。
写真の通り、普段は即断即決で厳しい一面もある社長ですが、この時ばかりは少し照れくさそうに、でも本当に嬉しそうな表情を見せてくれました。
「還暦なんて、まだ2年くらいしか経ってない気分だよ」
そう笑う社長の20年は、決して平坦な道ではありませんでした。なぜあえて「裏道」を選び続けてきたのか。ウィスキーのグラスを傾けながら語るような、社長のこれまでの歩みを前編・後編に分けてお届けします。
目次
「還暦なんて実感ないなぁ。まだ2年くらいしか経ってない気分です」
「好奇心」だけで海外へ、ネットのない時代
「これなら自分の方ができる」という直感と、あえて選んだフルコミッション
表通りが渋滞しているなら、私たちは「裏道」を行く
「還暦なんて実感ないなぁ。まだ2年くらいしか経ってない気分です」
先日、私は60歳という人生の大きな節目を迎えました。
還暦。
世間では一つの区切りですが、私にとっては単なる通過点でしかありません。ハーツネクストを立ち上げてから19年。振り返ってみれば、感覚としては「たった2年」くらいの猛スピードでした。
世の中はタイパ(タイムパフォーマンス)なんて言いますが、経営の世界はもっと残酷です。迷っていたら、一瞬で20年なんて過ぎ去ってしまう。だから私は、土地を買うのも、新しい拠点を出すのも、いつも即断即決。
「早く決めないと、面白い景色を見逃してしまう」
そんな焦りにも似たワクワクを抱えながら、私は80歳まで現役で走り続けるつもりです。なぜ、還暦のおじさんがこれほどまでに「スピード」と「挑戦」にこだわるのか。少し、私の不器用な歩みをお話しさせてください。
「好奇心」だけで海外へ、ネットのない時代
私のキャリアを語る上で欠かせないのが、大学を卒業した直後の「逆張り」です。 周囲が大手企業への就職に奔走する中、私は一人、アルバイトで貯めたお金を握りしめて韓国へ飛び出しました。
当時はスマホもネットもありません。それでも、「自分の目で世界を確かめたい」という純粋な好奇心だけが道標でした。現地で4年間、知らない国で生きた経験が、私の「開拓者精神(パイオニア・マインド)」の原点です。
「人が行く裏道にこそ、花の山」
これが私の生き方です。みんなが歩く綺麗な表通りは、安心だけどすぐに渋滞します。でも、誰も見向きもしない裏道には、まだ誰も手をつけていないチャンスが眠っている。私は天邪鬼な人間なので最短ルートは初めから興味がなかったんです。
「これなら自分の方ができる」という直感と、あえて選んだフルコミッション
帰って来てからの生活は、厳しいものでした。時代は就職氷河期の真っ只中。まずは食べていくために、自分には絶対に向いていないと自覚しながらも、工場の製造現場の仕事に就きました。
自分で頼み込んで入社したこともあってそこでは2年間仕事をしました。
その後営業の仕事を探したのですが当時はまだ「未経験の正社員営業」なんてどこも採用してくれない時代です。入り口すら見つからない。普通ならそこで「やっぱり無理か」と諦めるかもしれません。
「営業として雇ってもらえないなら、まずは実績を作ればいいんだ。それも、一番厳しい世界で」
そう決心して私が飛び込んだのは、教材販売のフルコミッション(完全歩合制)営業の世界でした。
安定した給料なんて一切ない。売れなければゼロ。そんな過酷な環境でしたが、「ここで結果を出すことが出来れば、どこでもやっていけるはずだ」と退路を断ったんです。いろいろ言う人はいましたが、私にとってはこれが最短の「修行」でした。
初めはある程度売れましたが自分の売っている物が高いと思い始めたら売れなくなっていくんです。
その時期には子供もいたので夜は製造の夜勤をしながら昼は営業というダブルワークを始めました。ある夜のこと機械から飛散したガラスの粉塵が、私の目に悪影響を与え白目がなくなるという状態になったのです。「このままじゃ、自分の人生が終わる」——。そんな恐怖を感じたのと同時に、現場に来る派遣会社の営業担当の姿を見て、ふと思ったんです。
「……待てよ。この人たちの仕事、自分ならもっとうまくやれる」
現場の泥臭さを知っている自分なら、もっとスタッフの気持ちに寄り添えるし、いい提案ができる。根拠はないけれど、確信に近い直感がありました。
そこで人材派遣会社の面接を受け1年9か月営業を学びスポンサーを得て独立したんです。
誰もが「リスクだ」と避ける場所で、地べたを這いつくばって結果を出す。この時の経験が、今のハーツネクストの「まずやってみる、自分で道を切り拓く」という文化の根幹になっています。
表通りが渋滞しているなら、私たちは「裏道」を行く
私は今でも、現場が好きです。 スマートに、要領よく成功することに価値を置いていません。むしろ、誰もが「大変そうだ」と避ける場所にこそ、私たちが介在する意味があると考えています。
ハーツネクストが20年間、荒波の中でも沈まずにこれたのは、私たちが常に「裏道」を探し、そこで独自の価値を磨いてきたからです。
還暦を迎え、私は今、ハーツネクストを「第二の創業期」だと定義しています。 我々が見据えている「次の20年」には、さらなる困難があるかもしれません。でも、怖さはありません。なぜなら、困難の先にしか「花の山」がないことを、私は知っているからです。
さて、そんな私が、独立というさらなる「荒波」に飛び込んだ直後、未曾有の危機に直面することになります。
(後編へ続く)
――「裏道」の先にしかない、本当の花の山。 その信念を胸に独立した横山でしたが、待ち構えていたのは、世界を揺るがす未曾有の危機「リーマンショック」でした。
次回の後編では、その地獄のような逆境をどう生き抜いたのか、そして還暦を迎えた今、なぜ「好きにやれ」と次世代に舞台を託すのか。その核心に迫ります。
後編のアップは、今週13日(金)を予定しています。
「お節介なほど人に期待してしまう」という、社長の意外な素顔が明かされる後編。 どうぞ、ご期待ください!