今回は、SalTree株式会社が新たに立ち上げた映像部門「塩木(えんぼく)フィルム」の天野志保さんにお話を伺いました。
アメリカの大学でコミュニケーション学とジャーナリズムを学び、卒業後はメーカーの広報部門へ。その後、SalTreeに入社し、校舎長や教務を経て、現在は勉強スペース練馬ジムの運営や総務業務などを担当しています。仕事の傍ら、約8年前から脚本を書き、映像作品の脚本やプロット制作にも関わってきました。
教育も映像も、人が夢を見つけたり、
夢を追ったりする手助けができる仕事。
そう考える天野さんは、教育を題材にしたドラマをつくるとともに、
表現者の可能性が咲く新しい場をつくろうとしています。
この記事では、天野さんが物語に惹かれた原点や、塩木フィルム立ち上げの背景、俳優を目指す人が仕事と夢の両方に向き合える環境への思いを伺いました。
夢を追いながら生活も大切にしたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
【天野志保さんプロフィール】
所属:SalTree株式会社
担当:勉強スペース練馬ジムの運営・総務業務、映像部門「塩木フィルム」の立ち上げ
アメリカの大学でコミュニケーション学を学び、ジャーナリズムを専攻。メーカーの広報部門を経てSalTreeへ入社。校舎長・教務を経験し、約8年前から副業で脚本を執筆。映像作品の脚本やプロット制作にも携わる。
仕事の形は変わっても、ずっと「誰かに何かを届ける」仕事をしてきた
―― まずは、天野さんのこれまでのご経歴を教えてください。
天野さん:大学時代はアメリカの大学でコミュニケーション学を学び、ジャーナリズムを専攻しました。言葉やデザインを使って、誰かにメッセージを届ける方法を学んだ4年間だったと思います。
卒業後はメーカーの広報部門に勤務し、広報物の制作や撮影、文章作成などに携わりました。
写真:広報として撮影する天野さん
その後、SalTree株式会社に入社し、校舎長や教務の仕事を経験しました。現在は勉強スペース練馬ジムの運営や総務業務などを担当しています。
その傍ら、約8年前から副業として脚本を書いてきました。知人や恩師からご縁をいただき、映像作品の脚本やプロット制作などに関わっています。
写真:クリエイターとの打合せ
振り返ってみると、仕事の形は変わっても、ずっと
「言葉や表現を通して、誰かに何かを届けること」に携わってきたように思います。
―― 昔から物語をつくることがお好きだったそうですね。
天野さん:物心がついた頃から、物語が大好きでした。最初のきっかけは絵本だと思います。母が毎週のように図書館へ連れて行ってくれて、絵本や紙芝居、児童書を貸出上限ぎりぎりまで借りていました。
でも、当時の私は生意気にも、本を読みながら「これなら私にも書ける」「私だったら、もっと面白くできる」と思っていたんです(笑)。
それからは、母とお風呂に入るたびに、自分で考えたオリジナルストーリーを聞かせるようになりました。ところが母がなかなか辛口で、「これは面白くない」「ここは予想外で面白かった」と、しっかり批評してくるんです。
「面白くない」と言われると悔しくて、次の日までに作り直して、もう一度披露していました(笑)。
私にとって物語は、一人で空想にふけるためのものというより、
誰かと感情や思いを交換するためのツールだったのだと思います。
教育も映像も、人が夢を追う手助けができる
―― 教育の仕事と映像制作という、一見異なる二つの活動を続けているのはなぜですか?
天野さん:大前提として、シンプルに「どちらもやりたいから」です。私は欲張りなので(笑)。
でも、続けていくうちに、教育と映像制作はとてもよく似ているのではないかと思うようになりました。
教育は、新しい知識や考え方に出会い、自分自身を大きく成長させるきっかけになります。映像作品にも、その人の考え方や生き方を変える力があると思うんです。例えば、昔はドラマの登場人物に憧れて、キャビンアテンダントを目指した人もいました。
映像の中の人物が「なりたい自分」の指標になることがあります。
今は好みもメディアも多様化していますが、
作品との出会いが人生の選択につながることは、今も変わらないはずです。
教育も映像も、誰かが夢を見つけたり、夢を追ったりするお手伝いができる仕事。だからこそ、どちらか一方を選ぶのではなく、両方を続けることで相乗効果を生み出したいと思っています。
―― SalTreeで働きながら、映像制作にも挑戦しようと思ったきっかけは何でしたか?
天野さん:大きく分けて、2つあります。
1つ目は、「自分はこんなふうに生きたい」と若い人が思えるような実写作品が、今どれくらい身近にあるのだろう、という疑問を持ったことです。
今の子どもたちにも、アニメなどを通じた憧れはあります。
でも、実写ドラマの中に、自分の将来や生き方を重ねられる人物は、以前より少なくなっているように感じます。脚本に関わる者として、そこには課題意識がありました。
みんなで笑えて、ときには泣けて、見終わったあとに少し考えさせられる。
強い刺激はなくても、親御さんが安心して子どもに勧められる。そんなドラマを届けたい。
それなら、もう自分たちでつくるしかないと思いました。
―― もう一つのきっかけは、映像業界の人材発掘への問題意識だそうですね。
天野さん:映像業界では、キャスティングの選択肢が最初からある程度限られていたり、応募資料を十分に見てもらえなかったりする場面もあります。制作現場が忙しく、丁寧なオーディションを行う余裕がない事情も理解できます。
それでも、一人ひとりと向き合わなければ、新しい才能が見つかる機会は失われてしまいます。それはクリエイターとして、見過ごしたくありませんでした。
SalTreeには「ポテンシャルを咲かせるカンパニー」というミッションがあります。
作品をつくるだけでなく、まだ知られていない人の可能性が咲く場所もつくりたい。
そういう気持ちが、映像制作に挑戦しようと思った大きなきっかけです。
「やってみれば」のひと言から始まった、塩木フィルム
―― 「塩木フィルム」を立ち上げることになった経緯を教えてください。
天野さん:映像をつくりたいという思いや、業界への問題意識を井関社長に直接話しました。内心では「さすがに却下されるかもしれない」と、かなりドキドキしていたのですが、返ってきたのは、意外にも「やってみれば」という前向きな言葉でした(笑)。
SalTreeが持つ教育現場の知見と、
私がこれまで続けてきた脚本や表現の経験を掛け合わせれば、ほかにはない映像作品がつくれるかもしれない。そうして誕生したのが、映像部門「塩木フィルム」です。
まだ始まったばかりの小さなチームですが、
・教育を題材にした物語を届けること
・新しい表現者の可能性を咲かせること
その両方を実現できる場所にしていきたいと思っています。
海外で出会った人たちが教えてくれた、「夢を追う」生き方
―― 天野さん自身が「やりたいことを諦めない」という考え方を大切にするようになった出来事はありますか?
天野さん:アメリカで過ごした4年間が大きかったと思います。留学中、本当にさまざまな生き方をしている人に出会いました。
若い頃からの夢だった大学生活を、70歳を過ぎて実現した同級生のおばあちゃん。奨学金を借りながら学び、考古学者になる夢をかなえたルームメイト。大学を中退し、ラーメン店を立ち上げて成功した留学生の友人。会社を経営しながら3人の子どもを育て、世界中を飛び回っている先輩もいました。
アメリカにいた頃は、周りの人たちと夢について本当によく話しました。年齢や肩書に関係なく、「自分はこれから何をしたいのか」を堂々と語る人が多かったんです。
日本へ帰ってきたあとも、そのときに灯った炎が消えなかったのは、苦しくも刺激的だったあの4年間があったからだと思います。そうした自分の経験を生徒たちに伝えたいですし、作品を通して世の中にも届けていきたいと思っています。
夢か生活か、どちらかを選ばなくていいように
―― そうした経験が、「役者志望者を採用したい」という考えにつながっていますか?
天野さん:そうですね。夢を持つことと、生活を成り立たせることは、本来どちらも大切なはずです。でも現実には、「夢を追うなら安定を諦める」「安定した仕事を選ぶなら夢を諦める」という二者択一を迫られる人が少なくありません。
私自身も、教育の仕事を続けながら脚本を書いてきたからこそ、どちらかを簡単に手放したくない気持ちはよく分かります。アメリカで出会った人たちも、人生の事情を抱えながら、自分なりの方法で夢を追い続けていました。
だからSalTreeでも、仕事か夢かのどちらかを選ばせるのではなく、
両方に向き合える環境をつくりたいと思いました。
役者志望者の採用は、単なる人材募集ではありません。
「夢を持つ人が安心して働き、挑戦を続けられる場所をつくる」という
SalTreeらしい取り組みの一つだと考えています。
―― 俳優を目指す方が持つ強みは、校舎長の仕事にも生かせそうですか?
天野さん:生かせる場面は多いと思います。校舎長は、生徒や保護者と日々向き合う仕事です。たとえば面談では、生徒と保護者で意見が異なることもありますし、生徒が保護者の前では見せない気持ちを、校舎長には話してくれることもあります。
相手の表情や言葉の奥にある気持ちを感じ取り、その人に合わせて接することが大切です。
役者を目指す方が持つ感受性や、人をよく見て理解しようとする力は、
生徒や保護者との信頼関係づくりに役立つのではないかと思います。
また、役者としてさまざまな人物を演じる経験は、相手の立場を想像したり、状況に応じて伝え方を変えたりする力にもつながるはずです。そうした力を、校舎長として生徒の成長を支える場面でも生かしてもらえたらうれしいです。
―― 俳優・役者を目指す方に、どのような働き方を期待していますか?
天野さん:まず、作品に出演する俳優として、一緒に映像をつくっていけたらと思っています。それに加えて、希望や条件が合えば、校舎長として生徒を支える仕事との両立も選択肢になると考えています。
役者を目指す方は、オーディションの予定が急に入ることもあり、決まった時間に働く仕事を続けにくい場合があります。
校舎長の仕事は、自分でスケジュールを組み立てる部分があり、急な予定変更にも比較的柔軟に対応しやすいと考えています。
そのため、業務や校舎の状況を見ながら調整できれば、オーディションなどにも参加しやすくなるのではないでしょうか。
夢に向かって頑張っている大人だからこそ、生徒に伝えられることがあります。
受験生も自分の目標に向けて挑戦しています。
立場は違っても、夢や目標に向かって努力する気持ちを共有できるのではないでしょうか。
夢を追うために生活を犠牲にしてほしくはありません。具体的な働き方は、本人の希望や業務との兼ね合いを見ながら相談し、生活を大切にしながら夢にも挑戦できる環境をつくっていきたいと思っています。
これから一緒に、夢を追う人の可能性が咲く場所へ
―― 最後に、夢を追いながら働くことに迷っている方へメッセージをお願いします。
天野さん:やりたいことや夢があって、それに向かって諦めずに挑戦している人は素晴らしいと思います。だからこそ、自分を守りながら夢を追ってほしいです。
夢を追うなかで、自分がつらくなってしまうような追い方はしてほしくありません。夢を目指している時間そのものを楽しめる人生であってほしいと思っています。
私たちも勇気を出して新しい事業を始めます。一緒に飛び込んで、よりよい形をつくっていけたらうれしいです。
SalTreeでは、映像事業に関わる仲間を募集しています
SalTreeでは、俳優・役者を目指している方や、映像制作に関わりたい方を歓迎しています。作品への出演や制作への参加に加え、ご希望や条件に応じて、武田塾の校舎長など、生徒を支える仕事との両立についてもご相談いただけます。
役者として挑戦を続けながら、人と向き合う力を校舎運営にも生かしてみたい。夢を追いながら、生活も大切にしたい。そんな思いを持つ方は、ぜひお気軽にエントリーしてください。