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絶対に「できない」とは言わない。私がこと京都で農業女子になった理由

「こと京都へ入社したきっかけ」というテーマで今回取材したのは、入社2年目(2018年)農産課の山本夏音さんです。山本さんは、実家が農家というわけでもなく、高校も進学校だったのに「こと京都」へやってきた農業女子。夏は蒸し暑く、冬は底冷えする厳しい京都の環境で、九条ねぎの収穫や管理といった他の男性社員と変わらない作業をおこなったり、トラクターや2トン車を平然と乗り回したりしています。

そんな山本さんは、なぜ農業に興味を持ったのでしょうか。今回はこと京都へ入社したきっかけや、仕事の魅力について取材してみました!

"農業"の道を選んだきっかけ

こと京都農産課の山本夏音さん(2018年入社)。京都生まれ、京都育ちの農業女子。高校時代はバドミントン部の部長を務め、大学ではバイオ環境学部で「生物・環境」について専攻。趣味はライブへ行くことで、1人で行くこともあるくらい好きなんだそう。一番好きな歌手は、高橋優さん。

― 農業に興味を持ったきっかけは何ですか?

よく珍しがられるんですけど、私の場合、実家が農業をやっていたというわけではないんです。高校2年でなかなか進路が決まらなかったころ、いろいろな学科の大学生が来てお話を聞く機会がありました。それぞれ気になる学科・分野を1つ選んで話を聞きに行ったのですが、その中に「農業」を見つけて、少し面白そうだなって。そういえば、小学校のときにミニトマトなど植物を育てるのが好きだったなと思いました。それで、どういう大学があるかを調べていくうちに、いつのまにか「就職するなら、絶対農業」って思うようになっていましたね。


― 大学では何を専攻されましたか?

大学は、地元の京都学園大学(現在:京都先端科学大学)のバイオ環境学部のバイオ環境デザイン学科へ進みました。森林や川などの動植物の生態調査や環境分析や環境デザインを学ぶ学科です。難しく聞こえるかもしれませんが、いつも何をしていたかというと、森の中へ行って木をスケッチしたり、試験ではこの魚は何かという問題が出たり…といったことをしてました。

農業に関わりたかったので、「入ってみたらちょっと違う」っていうのは正直あったんですけど(笑)。同じ学部内には、実家の農業を継ぎたいという方から、水質検査に関わる仕事や、林業・小売業の仕事をしたいという方まで、本当に様々で良い刺激になりましたね。


―こと京都を知ったきっかけは何ですか?

就活サイトを見て知りました。初めてお話を聞いたときは、「ねぎ1本で会社を大きくしたのはすごい」と思ったのを覚えています。また、こと京都では京都独自の地形・気候を活かして、時期によって3地域で生産する「産地リレー」をおこなっています。当時はそれも新しいのかなと思って、面接を受けました。


― 農業というと、農業生産法人で社員としてではなく、新規就農(自分で起業して生産をすること)の道もありましたが、それは選択肢にありましたか?

それは全く考えなかったですね。1人でやるっていうよりは、みんなでやる、チームでやるというのがいいなと考えていました。

実際に入社してみて

― 入社後は、何を担当されましたか?

1年間は「収穫班」を担当しました。何をするかっていうと、文字通り、もう毎日毎日ねぎを収穫します。入社1年目で「収穫班」を経験するのは、いろいろな畑を見て、時期によるねぎの表情の変化を学んだり、体力をつけたりするという意味があります。でも、京都は盆地という地形もあり、夏は暑く、冬は寒い。それにねぎの入った重いカゴを運ぶので、きつい仕事だと言われているんですよね。

周りに変わってるって思われるかもしれないんですけど、私はその収穫作業がめちゃくちゃ楽しくて。毎日毎日楽しかったんですよ。気づいたら、あっという間に1年過ぎていたという感じでしたね。


― どんなところが楽しいですか?

なんでしょうね。1日の100カゴ必要で、今日は5人のメンバーがいる。だから、1人20カゴだけど、私は22カゴ収穫できた。そんな日々の達成感があって、すごい楽しかったですね。作業1つをとっても、人によってスピードが違うじゃないですか。最初は慣れなくて時間がかかっていたのに、他のメンバーにやり方を教えてもらったり、自分で工夫したりして、目標よりも早く終わったときは"楽しさ"や、"やりがい"を感じますね。


― 入社してみて、感じたギャップはありましたか?

「入社1年目から、こんなにいろいろやらせてもらえるのか」とは思いましたね。というのも、大学4年生のときに、インターンシップで個人農家さんのところに行って、しばらくアルバイトもさせてもらってたんです。そのときは、毎日草引き(雑草を手で取り除く作業)しかさせてもらえなくて。農業は、最初は雑用が多いのかと思っていました。でも、実際に入社してみたら、がっつり収穫させてもらったり、トラックやトラクターも運転させてもらったりしました。

現在のお仕事

― 現在は、何を担当されていますか?

今は、京都府亀岡市で圃場の管理作業を担当しています。3名のチームなんですが、苗を植えたり、肥料をまいたり、日々のねぎの変化を見て農薬をまいたり、草刈りをしたり…といった収穫以外の作業をおこなっています。


― 自分の成長を感じるのは、どんなときですか?

できることが増えたときや、やらせてもらえる仕事の範囲が増えたときですね。

例えば、収穫班のときは、1年2年上の先輩がいなくて、すぐ上がリーダーでした。でもリーダーも会議や事務作業で現場にいないことも。そんなときは、若手のメンバーだけで現場を回さないといけません。そのときに現場を仕切るというか、前日のうちに「明日はどの畑からどの順番で収穫するか」「どうすれば効率よく作業できるか」「何時頃に終わる予定か」といった段取りを組ませてもらってました。


― 仕事の中で難しさを感じる部分は?

なんでしょう? うーん…………

最初はどの作業も難しいと感じるんですけど、「私には無理だ」って突き返すのは嫌なんですよね。管理機を使う作業も、最初は何度も倒してマルチを切ったりしました。でも「この作業、私には無理です」と言ってしまったら、他の作業をするチャンスがなくなります。

だから、言われたことは何でもやってみる。難しい中でも、「どうにかできないかな」「繰り返しやれば大丈夫だろう」っていうプラス思考で考えるようにしています。

― 女性だから難しいって思うこともありますか?

重たすぎるものはさすがに持てないですね。収穫カゴを何段積みにもして持ち上げますけど、限界はあります(笑)周りのメンバーはというと、見守ってくれているというか。私は「女性だからとか持たなくていいよ」とか腫物を扱うように言われたくない方なので、同じように接してもらっていますね。


― 今後こんなことをやってみたい、といった野望はありますか?

今はまだそこまで考えられないですけど、女性で農産課のリーダーをするのはかっこいいなとは思います。とりあえず、今は「できない作業はもうない!」ってなりたいですね。畝立てや、トラクターでの作業ももっとできるようになりたいです。

そんな私はこんな方と一緒に働きたい

― 農産課にはどんな方なら向いていますか?

農産課は、本人次第でいくらでも成長できる場所です。受け身だったり、「これはできない」と言っていると難しいですけど、向上心のある方であれば基本的に何でも挑戦させてもらえます。

まぁ、みんないい人しかいないんで(笑)

男性でも女性でも、熱意のある方なら乗り越えられると思います。


宣伝になりますが、実は農産課の現場スタッフで「社員ブログ」を定期的に更新しています。日々の作業の中で感じたことや九条ねぎに関することなど、内容は様々ですが、「現場やスタッフはどのような雰囲気なんだろう?」「どんな人がいるんだろう?」と気になる方は、ぜひ遊びに来てください!


社員ブログ
いつも、収穫後ネギの重さを測るのですが、夏に比べると10kg近く重くなっていてびっくりしています。
http://kotokyoto-blog.com/


― なるほど。取材させていただき、ありがとうございました!

「いつも楽しそうに仕事をしている農業女子がいる」という話を聞きつけ、今回の取材に至りました。お話を聞いてみたら、ものすごいポジティブ…!何事にも挑戦する姿勢は、どの職場においても重要なことかもしれませんね。

意外に思われる方もいたかもしれませんが、こと京都では様々な部署で女性が活躍しています!今後も紹介していきますので、是非お楽しみに。


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