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会社と組織の成長にフィットする福利厚生。声を形にしながら、全社員が平等に制度を目指し、奔走する人事総務のメンバーにインタビュー!

企業が従業員やその家族の暮らしの支えの一部として提供する「福利厚生」ですが近年はその充実度が注目されるようになっています。企業として提供すべき「法定福利厚生」と、従業員とその家族のさらなる充実を図るために企業が任意で設定する「法定外福利厚生」があるなかで、今回はエムスリーソリューションズ株式会社で現在活用している福利厚生や制度について紹介をしていきます。


エムスリーソリューションズ株式会社
管理本部 人事総務グループ 小巻典子(こまき・のりこ)
新卒から総務・人事・経理などバックオフィス業務を経験し、前職の化粧品通販会社では人事労務として制度企画や運営等に携わる。13年ほど務めたのち、2022年11月にエムスリーソリューションズ株式会社に入社し、人事総務グループとして人事、労務全般を担当している。


エムスリーソリューションズ株式会社
管理本部 人事総務グループ 笹沼美香(ささぬま・みか)
新卒で不動産会社の営業事務として入社。その後ベンチャー企業の事務業務やIT関連会社にて管理部門でのバックオフィス業務全般を担当したのち、2007年にアイチケット株式会社に入社。2023年4月の合併により、現在エムスリーソリューションズ株式会社の人事・労務を担当している。


エムスリーソリューションズ株式会社
管理本部 人事総務グループ 白井麻奈美(しらい・まなみ)
新卒で全日本空輸株式会社にて客室乗務員として勤務。新卒の研修等も担当したのち、2018年に日本M&Aセンターにて役員秘書として入社。3年ほど勤め、2022年4月に社長秘書 兼 総務としてエムスリーソリューションズ株式会社に入社。


全社員が平等に使える制度を目指して

ーーまずはエムスリーソリューションズで現在用意されている休暇制度について紹介をお願いします。

小巻:エムスリーソリューションズでは2024年度に関しては年間休日を124日としています。内訳としては、カレンダー通りの土日祝日に加え、夏季休暇が3日間、年末年始休暇が、4日間となります。休暇としては、リフレッシュ休暇を4日と有給休暇を入社日に5日付与するような形で用意しています。

※有給休暇は、入社日の付与以降は、入社半年経過後または4/1のいずれか早い日に残りの5日を付与、以降は、毎年4/1に11~20日間を付与するような仕組み。


ーーリフレッシュ休暇と有給休暇合わせて、入社時点で9日間の休暇があるのですね。

小巻:はい。実は今年の3月まではリフレッシュ休暇3日と誕生日休暇1日としていたのですが、当社は中途で入社する方も多く、誕生日を過ぎてからの入社だと付与できなかったり、誕生日の前後1か月での取得が条件だったりと、従業員の「使いやすさ」を考えたときに、必ずしも誕生日休暇である必要はないよね。となり、誕生日休暇1日分をリフレッシュ休暇に充てる形を取りました。

笹沼:さらに使い方も変更していて、これまでは有給休暇のうち5日間のみ時間休として使用できたのですが、リフレッシュ休暇もすべて時間単位での取得を可能としました。半休を使うまでもない場合、1時間だけ時間給を使って通院をすることができたり、当社は働くママやパパも多いので、保護者会など行事に出る際もフレキシブルに休暇を使用でき、より効率よく業務に従事できる環境になってきているのかなと思っています。

ーーたしかに、土曜日は混んでいるし、半休を取るまでもなく、平日の数時間だけ使ってクリニックに行きたいなどありますよね。さらにお子さんがいるご家庭だとなおさら、行事関連で柔軟に休暇を使えるのはありがたいですよね。

白井:わたしは実際に、かなりありがたみを感じている側で、子どもの急な体調不良などで少し早く仕事を切り上げる際などに利用したり、保護者会や役所に行かなければならない所用があるときにも活用しています。

小巻:お子さんがいる家庭はもちろんですが、人事としては従業員が分け隔てなく活用できる制度が一番良いと思っているので、今回のリフレッシュ休暇への変更や、時間単位での使用も働く側にフィットをさせた形かなと思っています。
法律で定められている休日ではなく、休暇に関しては会社ごとに自由に設計ができるので、自社に合った形で作っていくことができます。



社員の声から制度が変わる。会社の状況にフィットした制度の構築

ーー次に時短勤務についてお聞きしていきたいと思います。現在時短を使っている社員はどの程度の割合でいらっしゃるのでしょうか。

小巻:今は全体(時短勤務ができる対象者)の14%が時短勤務の利用者で、男女の比率は女性が100%です。先程もお伝えした通り、当社は働くママも多く時短勤務の利用度も年々上がってきています。

笹沼:時短勤務は、基本的に法律で定められている内容とベースは変わらず、1日8時間勤務のうち、最大で2時間短縮ができる制度となっています。現在は小学校3年生の3月まで利用することが可能です。

白井:わたしは時短勤務を活用しているのですが、私が利用するタイミングでは3歳までの子どもに適用することができるという制度の内容でした。これを社長にふと「3歳までだと時短で復帰するのが難しいかもしれないです…」といったところ、3歳も小学生低学年も送り迎えが必要なケースは多いですし、すぐに適用の年齢を引き上げようと経営会議で決議を通してくださりました。

小巻:23年の4月に適用年齢を3歳から小学校3年生まで引き上げたのですが、白井さん以外にもちょうど子どもが3歳になるので、利用できなくなると思ってたという方がいらしたりしたので、従業員からの声が形になりよかったなと思いました。

笹沼:また、当社は時差出勤も可能なので、例えば、開始の時間を1時間早めたり、逆に遅らせることなども可能となっています。就業時間を早めて8時間フルで働き16時や17時に退社し、お迎えに行くことも可能になります。当社は営業やインストラクターなどクリニック先へ出向くことも多く、診療時間前や後などに合わせて訪問することが大半のため、時差出勤の活用があるのですが、こうした子どもを育てながら働く従業員にとっても優しい制度であることをより周知できたらいいなと思っています。


子育てをしながら働く従業員に向けた新しい制度

ーー直近でできた新しい制度などはありますか…?

小巻:直近では「私的利用にかかる社有車の利用」の制度ができました。これは小学校6年生までの子どもをもつ社員が一部私的走行が可能となる制度です。
当社は東京だけでなく、全国に営業所があり、通勤に車が必須になる地域もあります。また、営業やインストラクター等、業務上、車での移動がメインとなる職種が多いことと子どもをもつ働くママやパパが多いこともあり、この制度を導入することとなりました。

白井:この制度自体は利用前に申請が必要になるのですが、現状、申請が上がっているのが全員男性社員で、当初は女性社員の利用が多いのではないかと予想をしていたので、かなり意外な反響ではありました。最近は共働きで子育てをする家庭も多いので、車での送り迎えが可能となるとタイムパフォーマンスも良いですし、このような制度ができることはとても良い傾向だなと思っています。

笹沼:社有車の私的利用に関しては、申請し許可が下り次第、活用可能になっています。ただ、基本的に社有車の利用は業務での使用が目的となっているため、考え方の「履き違え」が起こらないよう、人事総務から啓蒙として”One Dollar – OUT”の考え方を全社に共有しています。会社のお金をたとえ100円でも私用に使ったら「アウト(=クビ)」。プライドを持ち、規律正しくプロフェッショナルとして行動してくださいという内容です。

人事総務からは社員に対して、こういった制度を正しく利用してもらえるように、情報をしっかりと伝えていくことが大事だと思っています。今後も増えていくであろう制度に対して都度発信していくこと、そしてわからない時はココを見る、というマニュアルの格納場所も浸透させていきたいと思っています。


より充実した福利厚生を

ーー現在用意されている福利厚生を教えてください。

小巻:現在は以下の内容になります。
・退職一時金制度あり
・企業型確定拠出年金制度
・借り上げ社宅制度
・通勤交通費負担(上限月50,000円)
・各種保険(健康保険:関東ITソフトウェア健康保険組合、雇用保険、労災保険、厚生年金)
・健康診断(35歳以上は人間ドッグ補助が受けられる)
・健康診断に追加して女性検診は費用負担
・インフルエンザ予防接種費負担
・M3PSP(アスクドクター)
・チームビルディングサポート制度

医療関連に関わっている会社ということもあり、健康診断や予防接種など、充実はしているかなと思います。

笹沼:チームビルディングサポート制度などコミュニケーションが発生する制度をもう少し作っていきたいなとも思っていて、今後も社員の満足度が上がっていくようなものを検討していきたいです。

白井:チームビルディングは人事総務グループでも半期に1回開催していて、一人5000円までチームでの交流に役立たせて欲しいという目的で作りました。
当社はさまざまな場所に営業所があるので、チームや部署、部署を飛び越えた横の交流など、親睦をより深めるために使っていってほしいなと思います。

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