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【新卒職員に聞いてみた!】#社員インタビュー vol.2

こんにちは。日本財団ボランティアセンター 採用担当です。

今回は、今年4月に新卒で入職された中村桜笑子(なかむら さえこ)さんにインタビューしました。

入職までの経緯や、1日のスケジュールなどを伺いましたので、ぜひご覧ください!


中村さんのプロフィール

2024年4月 日本財団ボランティアセンター(以下ボラセン)へ就職、社会人一年目。

被災地の現場活動、ボランティア派遣のコーディネート、引率を担当。ボラセン初の新卒入職者。


きっかけは、ーただいま、つなかんー

-中村さんは、学生時代から、ボラセンのボランティア活動に参加していましたが、どのようなきっかけで、参加するようになったのですか?


もともとは、知り合いの方から誘われて、ドキュメンタリー映画「ただいま、つなかん」の自主上映会の実行委員として活動したことがきっかけでした。


東日本大震災で被災した宮城県気仙沼市で、災害ボランティアを行っていた全国の学生が現地の一軒の民家の方々と出逢ったことをきっかけに、その後10年以上の学生らと民家のつながりを描いたドキュメンタリー映画、「ただいま、つなかん」。民家の奥さん(のちの民宿「つなかん」の女将さん)と、現地での人との出逢いをきっかけに気仙沼へ移住を決めた当時の学生たちとの関係性や「人と人のつながり」を描いたこの映画に感銘を受けたことを今でも覚えています。


関西在住だった私が、映画「ただいま、つなかん」を実行委員の皆と京都で鑑賞し、いつか「つなかん」に行きたいと思っていた時に見つけたのが、ボラセンが気仙沼で開催したボランティアプログラム「東日本大震災の被災地 気仙沼の”いま” 〜映画「ただいま、つなかん」から学ぶ5日間〜 」でした。これだと思い応募し、参加したことがボラセンのボランティア活動に参加するようになったきっかけです。

ちょうどそのころ、私は留学先のオーストラリアから帰国したばかりで、周りの友人たちは就活を始めていた人が多かったのですが、自分は、やりたいことがはっきりしていませんでした。

そんな時に、このプログラムのことを知って、参加したところ、民宿の女将さんである菅野一代さんはもちろん、気仙沼に移住した方々や一緒に活動した全国の学生ボランティアの方々や、同行して下さっていた髙野さんなどボラセン職員の皆さんに出会い、とても刺激的な5日間を過ごしました。

このプログラムに参加して、「人とのつながりって面白いな」と感じたことが、今でも自分の軸になっています。


災害ボランティアを知って

-ボランティアに参加する中で、ボランティアのコーディネートなどの仕事に興味を持ったのですか?


初めてつなかんのプログラムに参加したときは、まだ、ボランティアに関わる仕事に就くとは思っていませんでした。

ただ、つなかんで出会った人たちとの関係が終わってしまうのは、寂しいと感じていました。


つなかんのボランティアが終わった後、髙野さんから、つなかんに参加した学生たち向けに、災害ボランティアのプログラムについての連絡をいただき、災害ボランティアにも興味を持つようになり、参加するようになりました。

何度か参加していくうちに、ボラセンの職員として働く道もあることを教えていただいたことで、ボランティアに関わる仕事について考えるようになりました。人と接することが好きなので、それを生かせるかなと思ったことと、これから、仕事を通じて、いろんな場所で、いろんな方と出会いながら、自分らしく働くことに魅力を感じ、ボラセンで働くことを決めました。



能登地震での被災現場活動での1日

―入職してから、まだ5か月程ですが、すでに即戦力として現場で活躍していますよね。特に、能登半島地震で被害のあった現場での活動が多くあったかと思いますが、現場で、どのような業務を担当していますか?


4月に入職してから、月に2回ほど、能登の被災地へ入って、現場で活動をしています。1回の現場入りで、およそ1週間ほどの滞在です。

以前、学生のころにも、災害ボランティアとして能登で支援活動をしていましたが、職員として採用されてからは、指示を受けて動いていた学生ボランティアの時とは異なり、自身が指示を出したり、企画をしたり、現地でのコーディネートを行ったりしています。


―現場では、1日どのように活動していますか?


まず、能登では、半島の先端部にある珠洲市内の漁港近くの一部をお借りした技術系NPOの拠点があり、そこから歩いて5分ほどの民宿で寝泊りさせていただきながら、活動しました。例えば、ある日は以下のようなスケジュールでした。


6:30 宿泊先を出発。 

6:40 事務所で、他のボランティア団体の方々などと一緒に朝食。

朝食をとりながら、活動の準備をしたり、お互いの体調などを確認し合ったりします。

8:00 朝のミーティング。

ボランティアに参加しているメンバーや作業内容の分担分業の確認、

珠洲市の災害ボランティアセンターに集まっているボランティアのニーズ表の確認や、その日に使う重機の担当確認などを行います。

活動現場では、他団体からのボランティアの方々と、私たちボラセンで参加しているボランティアの方々で、活動内容を分けています。私たちは、重機を使う作業や、炊き出しのお手伝いなどを行います。

 8:15 現場に向かい、活動開始です!

場所はその日によって様々です。事務所近くの場合もあれば、車で片道30分以上かけて向かうこともあります。

現場では、倒壊した家屋から貴重品を探したり、埋もれてしまったものを取り出したり・・。撤去したがれきを、瓦や木材などに分別する作業も行います。

また、被災した家屋の中には、屋根に能登瓦を使っていることがあり、能登瓦の扱いには注意が必要でした。能登特有の能登瓦は通常のものより重く、重機ではつかめないので、撤去する際は手作業で行います。残して再利用する瓦と、廃棄する瓦の分別も行いました。

12:00 昼食。

レトルト食品やカップラーメンなどを持参して現地で食事を取ります。事務所から近い現場の時は、戻って昼食をとることもあります。

13:00 午前中に引き続き活動を行います。

15:30 活動終了。

16:00 事務所に戻り、ほかの活動などを行います。

キッチンカーの炊き出しが来ている時は、炊き出しのお手伝いをします。

そのほか、トラックに水のタンクを積んで、まだ水が出ていないお宅まで水を配給したり、1日の片づけをしたり、事務作業をしたりします。重機の整備もこの時間にやります。

18:00 自分たちの夕食の準備をして、夕食をとります。

必要であれば、現地スーパーへ買い出しにもいきます。

何十年と活動されている関係者のみなさんと食べる夕飯は、本当にいろんな話が聞ける貴重な時間です。

20:00 宿泊先に戻って、事務作業(能登以外の業務も)などを行い、一日の業務を終えます。


東ティモールでの新ボランティアプログラムに関する業務も担当   

―能登の被災地支援以外にも担当している業務はありますか?


被災地の活動に行っていない時は、都内のボラセンオフィスで次回の災害ボランティア募集の準備をしたり、災害以外のボランティアに関する業務を行ったりしています。

現在は、本年度から新たに始まる東ティモールで子どもたちへの教育活動などを行うボランティアプログラムに関する業務も担当していて、7月には、プログラム内容の検討のために、東ティモールへ視察に行きました。


―オフィスに出社するときは、1日どのような業務をしていますか?

オフィスに出社するときは、9時に出社して、ボランティア募集の準備などをしています。例えば以下のようなスケジュールです。

9:00 出社。

つなかんプログラムに関する準備をします。

・申込者抽選者とのやりとり

・当日のゲストや、訪問先との調整

・社内稟議書の作成等    

12:30 職員の皆さんと食堂でランチ

13:30 東ティモールでのボランティアプログラムに関する準備として、国連のボランティア関係者とのやりとりなどを進めます。その他にも様々な、社内打合せを行います。    

17:00 退社


              


大変な現場だからこそ、明るく!前向きに!

―実際に、被災地支援の仕事に就いて、どう感じていますか?


災害ボランティアのコーディネートの仕事は、やることがたくさんあって、日々追われることばかりで、正直、自分の行動が役に立っているのか、分からなくなることもあります。

ですが、支援が終了する際などに、直接、感謝の言葉や色紙などをいただくことがあり、その瞬間は、また次回も頑張りたい!と思え、やりがいを感じる瞬間のひとつです。

先日、能登で被災した小学生からメッセージをもらったんです。

そこに、「かえってくるのまっているからね」と書かれていて・・。

そのメッセージを読んだ時は、素直に嬉しかったのと、最初の方に話していた映画「ただいま、つなかん」を観て感じたことと重なる部分があって、こうやって人がつながっていけばいいなぁと感じた瞬間でした。


―今後に向けた思いや、一緒に働く方への思いなどを聞かせてください

大変な現場での仕事ですが、楽しく、前向きに。

ボラセンでなくては、災害担当でなくては、経験できないことがたくさんあります。

一緒に働く方とは、気兼ねなくコミュニケーションが取れる関係性を築きたいですし、円滑に仲良く!仕事を進めていきたいです。


ー本日はインタビューにご協力いただきありがとうございました!


 


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