突き詰めると、大切なのは人と人の繋がりだと思います。
そんな風に話すのは入社4年目の開発事業部・Mさん。なぜスキューバダイビングのインストラクターを辞めて不動産業界へ異色の転身をするに至ったのか。そして、なによりも人間関係が大切だと考えるようになった仕事のきっかけは何だったのか?現在の仕事や将来目標について語ってもらいました。
開発事業部/M.N
2020年1月入社。スキューバダイビングのインストラクター出身という異色のキャリアから不動産業界へ転身し、現在は店舗開発などの数々の物件開発を行う。自然を求めて家族と一緒にキャンプに出掛けるのが最近のマイブーム
目次
手に職を求めスポーツの世界から不動産業界へ
人のつながりを大切に幅広い仕事に取り組みたい
思い出してもらえる、声をかけてもらえる存在
地域を活性化できる、人々に必要とされる不動産を開発したい
手に職を求めスポーツの世界から不動産業界へ
ー スキューバダイビングをやっていたと聞きましたが、お好きなんですか?
高校卒業後にスポーツインストラクター関連の専門学校に通っていて、卒業後も1年半ほどスポーツジムで働いていました。その後、少し違ったジャンルの仕事もしてみたいと思うようになって、たまたたま見つけたダイビングショップで働くようになったんです。ダイビングは未経験だったんですが、小豆島出身だったので海は小さい頃から好きだったし、いつも違う表情で迎えてくれる海の中の世界に少しずつ魅せられていきました。和歌山・沖縄・海外とライセンス講習やツアーで巡る生活も気に入っていました。
転機が訪れたのは28歳の頃。当時結婚の予定があったこともあり、そろそろ将来を見据えて何か手に職を持った方が良いかも…と考え、最終的に宅建の資格取得を目指すことにしました。ずっとスポーツをしてきて机に向かうことが少なかったんですが、勉強をしだすと知らない知識が増えていくのが面白く、わりと苦労なく資格勉強には取り組めましたね。
ー とはいえまったく違うジャンルへの転職、初めは苦労したのでは?
宅建の資格取得後に転職活動をスタートして、30歳で1社目の不動産会社に就職しました。そもそも業界知識がまったくなかったので、はじめの頃は不動産業界の仕事のジャンル自体が未知数でした。就職先も何を基準に選ぶのが良いのかわからなかったので、とりあえず名前を聞いたことがある大手に手当たり次第応募しました。
一般的に不動産屋というと、不動産仲介会社のイメージが強いと思います。僕自身、地主さんから土地や建物を仕入れたり、それを売ったりするんだろうな~と漠然と考えていたんですが、入社して1年半ほど携わっていたのは建築営業の仕事でした。知らない人の家を1軒1軒まわってインターホンを押して「土地活用に収益アパートを建てませんか?」という仕事です。ちょうどその頃が入社した会社の新築アパート営業の最盛期で、配属されたのが新規開発事業の部署だったんです。正直、この時期は仕事内容的にも業務量的にもかなりしんどかったですね。
その後に部署転属して売買仲介部門に配属されてからも、3年ほどその会社で働きました。既存オーナーに向けて、新たな土地情報と自社ブランドアパートの建築を提案したり、オーナーが保有する不良資産の売却サポートを行う仕事は、僕がもともと想像していた不動産営業の仕事だったので楽しかったです。ただひとつ想像と違ったのが、思ったより組織体制や仕事の進め方が閉鎖的だったこと。不動産を開発するってたくさんの会社や人と協働しながらプロジェクトを進めていくイメージがあったんですが、その会社は不動産建設業も兼業していたので、基本的には仕入れも建築も自社完結でした。他の不動産仲介会社が土地情報を営業に来ても、基本的には一見さんお断りの業務スタイル。仕事を通して不動産に関する知見を広めたり、幅広い人脈ができると期待していた僕にとっては少し残念な環境でした。
いつまでこの会社で働き続けよう。いまの環境だとキャリア的にも新しいチャレンジをするのは難しそうだ…。そんな風に、順調ながらもモヤモヤした気持ちも抱えながら仕事をしていた頃、ちょうどプライベートでも第1子を授かりました。次のステップを踏むならこのタイミングだ!そう転職を意識しはじめたとき、僕の仕事のキャリアで2回目の転機が訪れます。
人のつながりを大切に幅広い仕事に取り組みたい
ー プライベートの環境変化って仕事を考え直す機会ですもんね
そうですね。それで再び転職活動をはじめた訳なんですが、じつは転職活動前から少しだけ今村専務とは面識がありました。当時の会社に今村専務が営業に来られた際に、上司と一緒に僕も商談の場に同席していたんです。その後、上司は僕より先に別の会社に転職されたんですが、転職先の会社で今村専務と仕事をされていて。その流れで、僕が転職を検討していることを知った元上司が「今村不動産も採用活動をしているそうだ」と繋いでくださったので、面接を受けることにしたんです。
ー 人の縁を感じる出来事ですね。入社の決め手は何だったんでしょう?
ふたつあって、ひとつ目が「人柄とチーム体制」です。面接では専務と社長とお話しさせてもらったんですが、それまで受けた不動産会社のどの入社面接とも違いました。いわゆる面接特有のかた苦しさはなくて、普段の会話のように肩肘貼らずに素直に話すことができたし、僕個人の将来キャリアや今後のステップに真剣に向き合ってくれていると感じました。当時の今村不動産は人数もいまよりずっと少なく4名ほどのベンチャー企業。入社後のわからないことも本音で話せそうだし、自分の意見も素直に伝えられる環境だと感じました。
もうひとつが「手掛けている仕事の幅広さ」。1社目は大手企業でしたが、不動産の開発ジャンルでいえばマンションやアパートなどの居住用物件に特化していました。でも、今村不動産は創業数年のベンチャー企業にも関わらず、住居だけでなく土地の再開発や店舗開発など、すでにさまざまな不動産開発を手掛けていたんです。それまでアパートの開発営業しかしてこなかった自分にとって、面接でお聞きした仕事内容はとても魅力的で「ひとことに不動産業界といっても、仕事のジャンルも多岐に渡るんだ」とあらためて理解できました。しかも、物件開発に対して仲介会社・建築業・リーシング会社など他企業と連携しながら進めるプロジェクトばかり。ここならまだまだスキルアップしていけると確信しました。
ー 入社後に大変だったことはありますか?
全部です。笑。営業先のルートもなければ、店舗開発の進め方に関する知識もない。どこに営業に行って、どんな話をすれば良いか?どうやって業務を推進していけば良いか?なにもわからず手探り状態からのスタートでした。社内で提案先や仕事の進め方について共有いただいてから営業活動をスタートしましたが、それでもはじめは色々と難しかったですね。とくに新しく出会う方との人間関係の構築には苦心しました。
前職の環境では仕事で関わる人の大半が社内の人間で、しかもそのほとんどが同年代でした。それに比べて、新規営業先で対話する決裁権のある相手は、ほとんど僕より年輩の方です。どうやれば話を聞いてもらえるか?提案に興味を持ってもらえるか?試行錯誤の連続でした。
でも、不動産の仕事って最終的には人と人の関わりの部分が多いもの。「ただ仕事をもらいにく営業ではなく、相手にとって必要な情報を届けたり、信頼しいていただいて良い関係を続けることの大切さ」はなにより重要なものだと思っています。入社して5年ほど経ちますが、この考えはいまも変わらず持ち続けていますし、結果的にその人間関係によって生まれたプロジェクトが最近もあるんですよ。
思い出してもらえる、声をかけてもらえる存在
ー そのプロジェクトってどんなものだったんですか
ちょうど1年ほど前からスタートした現在進行形の案件なんですけど、兵庫県・明石市のロードサイドの収益テナント物件の開発です。
もともとは大手の建築・不動産会社様が、売主様に対して建築仲介(自社で物件の建築を行う条件付きでテナント付けなど買主仲介も行う仕組み)の条件で話を進めていました。ところが、話が進んでいくにつれて、建築費などの関係で事業採算性が合わず、買主を見つけられない状況になっていました。ただ、その会社としても現在進行形の状況でプロジェクトをつぶすわけにもいかない。そこで、建築条件なしで良いので建築費を抑えることができれば、そのまま売主様をご紹介いただけるという流れで弊社に話がまわってきたんです。その結果、最終的に弊社で建築を行い、フィットネスクラブが入ったテナント収益物件として売却を進める話になりました。
この案件を紹介してくださったのは、大阪・南森町にある不動産仲介会社の社長様でした。正直なところ、それまで取引実績もありませんでしたし、この方から当プロジェクトの様な案件のご紹介を頂けるとは当時は思ってもみませんでした。ただ「森下くんのところなら店舗開発いけるんじゃないかと思って」とお声がけいただけたのは、やっぱり何度も足を運んで話を重ね、関係性を築けていたからだと思います。物件の建築も普段よりお世話になっているリーシング会社の方に相談させていただき、明石市のエリアで予算に合わせて適切に建築を行っていただける会社を紹介いただけたことで実現できました。
忖度せず正面から向き合うこと。時代と逆行するようですが、マーケティングの自動化が進み、AIがどれだけ発展したとしても、関わる人に誠実に接して関係をつくることは、僕の営業の根底として変わらず大切にしていきたいと考えています。
ー 人との関係性が大切なのは、いまも昔も変わりませんね
そうですね。その意味で言うと、不動産開発営業としての僕のいちばん大切な役割は、各方面の調整役だと思います。設計会社・建築会社・リーシング会社、そして売主様と買主様。各方面と調整を行いながらプロジェクトを進行していくのが、不動産開発営業の醍醐味だと思います。追加工事の発生で建築コストがブレたり、状況に応じて契約内容を見直したりと、常に予期せぬトラブルも発生しますが、そんな場合もプロジェクト全体で良い関係を築けていればリカバリーし合うことだってできます。
常時並行して進捗度合いの違う5~6件のプロジェクトが同時進行していくので、タスクやスケジュール管理は大変です。プロジェクト管理とあわせて新規の営業活動も欠かせません。僕は根本の性格は大雑把なんですが、過去の自分を反面教師にしながら成長していきたいと考えています。笑。
地域を活性化できる、人々に必要とされる不動産を開発したい
ー 最後に、今後の夢や取り組みたい目標について教えてください
僕もちょど40歳を迎えて人生の折り返し地点。実は以前から50代半ばくらいで早期リタイアしたいな~とぼんやり考えていましたが、現時点の自分のキャリアや環境をあらためて客観視していると、そうも言ってられないなと最近は身が引き締まる思いです。
僕が入社してからの数年間で、今村不動産は会社としてどんどん成長していますし、対応できる物件のジャンルも規模も広く大きくなってきました。そんな状況だからこそ、学ぶべきことやチャレンジすることが日々どんどん出てきています。僕自身もっと経験を積んで知識を増やし、成長することで会社の成長に貢献したいといまは思っています。
チャレンジしたいのは、最近郊外に増えてきているような大規模な複合商業施設の開発。もともとあった土地を有効活用することで、飲食店・量販店・ドラッグストア・クリニックモールなどが集積し、近辺に分譲マンションが建設され、あたらしい形の町として地域が活性化していくその姿は、今後の少子高齢化や地域課題の解決に対して不動産が担える役割だと思います。
今村不動産がミッションとして掲げている『不動産の存在価値を上げ、地域社会や経済に貢献する。』を、ひとつのプロジェクトとして実現できる取り組みができればと夢見ています。