こんにちは!iGrusの佐久間です。
今回もお馴染み、【CHRO COLUMN】シリーズ第6弾、テーマは「成長と慣れ」です。
特に未経験から技術者を目指してIT業界へ入られた方は、自身の成長速度はとても気になる課題だと思います。
このシリーズでは、iGrusのCHRO佐久間が、仕事や企業、キャリアや自己成長等についての情報をコラムとして共有します。
持てる限りの知識を余すことなくお伝えできればと思うので、是非読んでみてください。
目次
"慣れ" と "成長" の複雑な関係
仕事に慣れることは、悪いことではありません。
最初は時間がかかっていた仕事を、スムーズにできるようになる。
分からなかったことが、分かるようになる。
毎回誰かに確認していたことを、自分で判断できるようになる。
それらは、間違いなく成長です。
一方で、仕事に「慣れた」時から、成長が止まることもあります。
私は、人の成長が止まりやすいのは失敗した時ではなく "分かっている" と思い始めた時だと考えています。
失敗している時は、意外と成長している
新しい仕事を始めた時。新しい技術を学んだ時。
初めてリーダーを任された時。初めてお客様と話した時。
恐らく、うまくいかないことがたくさんあります。
ミスをする。質問する。指摘される。やり直す。
その時「自分はまだまだだな」と思うかもしれません。
でもその状態は、見方を変えると、新しいことに挑戦している状態でもあります。
知らないことに触れているから、分からない。
経験したことがないから、失敗する。
つまり、失敗していること自体が、成長の途中にいる証拠でもあります。
本当に怖いのはできるようになった後
例えば、最初は難しかった仕事が、半年後には普通にできるようになったとします。
さらに1年経つと、ほとんど考えなくてもできるようになる。
ここまでは良いことです。
しかし例えばその状態のまま新しいことに挑戦しなくなり、
同じ仕事を、同じやり方で、同じ精度で、繰り返すようになると、
・仕事はできている
・評価も大きく下がらない
・失敗もしない
・でも、できることが増えていない
という状態になることがあります。
忙しい ≠ 成長している
毎日忙しく働いていると、自分は前に進んでいるように感じます。
仕事が多い。残業している。連絡も多い。会議も多い。タスクも減らない。
でも、忙しさと成長は別です。
1年前と同じ仕事を、去年より速くこなしているだけ…ということもあります。
もちろん効率が上がることも成長です。
ただ、それだけで何年も過ぎてしまうと、いつの間にか経験年数だけが増えて、経験の種類が増えていないという状態になることがあります。
経験年数より "初めて" やったことがいくつあるか
例えば「エンジニア歴3年です」という人が二人いたとしても、3年間の中身は違います。
1年目と同じ仕事を、3年間繰り返した人。
毎年一つずつ、新しい技術、工程、役割、責任に挑戦した人。
同じ3年間でも、得ているものはかなり違います。
だから私は経験年数を見る際、単純に何年働いたかだけではなく「その間に、何を初めて経験したか」を見ることが大切だと思っています。
慣れたと感じた時は次へ進むサイン
仕事が簡単になってきた。あまり困らなくなった。
周囲から質問されるようになった。以前より余裕ができた。
これは「もう成長しなくていい」というサインではありません。
むしろ、次の挑戦を始められる余裕ができたというサインです。
例えば、今まで実装だけだったなら、設計にも関わってみる。
自分のタスクだけだと余裕になってきたら、後輩を一人見てみる。
社内の会議で進行が出来るようになったので、顧客との打ち合わせに出てみる。
一つの技術だけだったなら、周辺領域を学んでみる。
そうやって、少しずつ自分の仕事の範囲を広げていく。
その繰り返しが、キャリアへと繋がっていきます。
成長するために毎回大きな挑戦をする必要はない
「挑戦」というと、転職/キャリアチェンジや、新規事業へのチャレンジを想像する方もいます。或いは、大きなプロジェクトを任されることや、資格を取るなんてパターンも。
でも、毎回そこまで大きな挑戦をする必要はありません。
例えば、今まで聞くだけだった会議で一つ意見を言う。
分からないことを、自分で調べてから質問する。
今まで先輩に任せていた説明を、自分でやってみる。
それだけでも十分な挑戦です。
大切なのは、昨日までの自分と同じ場所に居続けないことだと思います。
出来る仕事を選べば失敗は減る
経験が増えてくると、自分の得意な仕事が分かってきます。
自然と、失敗しない仕事や得意な仕事、評価されやすい仕事を選びたくなるもの。
それ自体は悪いことではありません。
仕事なので結果を出すことも必要です。
ただ、ずっと「自分がすでにできる仕事」だけを選んでいると、新しくできることは増えません。
だから少しだけ「今の自分なら頑張ればできそう」くらいの仕事に挑戦する。
そのくらいが一番成長しやすいのではないかと思います。
成長する人は「自分の不足」に気づける
経験が増えるほど、知識も増えます。
ですが、本当に経験を積んだ人ほど「自分が知らないこと」にも気付くようになります。
例えば、開発は分かるけど、インフラは詳しくない。
技術は分かるけど、顧客との調整は苦手。
自分の仕事はできるけど、人を育てた経験はない。
プロジェクトは回せる。でも、利益まで考えたことはない。
こうした不足に気づくことは弱さではありません。
むしろ、次に進む場所が見えている状態なのです。
分からないことが増えるのは、前に進んでいるから
新しいことを学び始めると、急に分からないことが増えます。
今まで自信があった人でも、新しい領域に入ればまた初心者になります。
その時「こんなことも知らないのか」と落ち込む必要はありません。
むしろ、知らないことに出会えているということは、今までいた場所から少し外へ出ているということです。
成長すると分かることが増えます。
でも同時に、分からないことの広さにも気づくようになります。
それでいいと思っています。
会社側も慣れた人を放置してはいけない
社員本人だけではなく、会社側にも責任があります。
仕事ができる人ほど、同じ仕事を任せ続けてしまうことがあります。
理由は単純で、出来る人に任せることが安心だからです。
この人なら任せられる。失敗しない。早い。
だから、また同じ仕事をお願いする。
会社側からすると、とても合理的です。
でもそれを何年も続ければ、本人の成長が止まってしまう可能性があります。
だから会社は「この人は今の仕事に慣れてきたな」と思った時こそ、次の挑戦を考える必要があります。
得意な人に同じ仕事を任せ続けるのは育成ではない
これは組織として難しいところだと思います。
成果を出している人には同じ仕事を任せた方が、短期的には効率がいい。
でも、その人が次の役割へ進まなければ組織全体も成長しません。
だから、あえて少し余白をつくり、新しい仕事を任せる。後輩を育ててもらう。
社内プロジェクトへ参加してもらう。顧客との会話を経験してもらう。
こうしたことも、会社の役割だと考えています。
任せてもらえる仕事が増えることで次の景色が見える
前回のCHRO COLUMNでは、市場価値を「任せてもらえる仕事の広さ」という視点からお話ししましたが、今回の話もつながっています。
今の仕事に慣れた。だから、次の仕事を任せてもらう。
それに挑戦して、またできるようになる。
そして、さらに次の新しい仕事を任される。
この繰り返しが結果として、市場価値をつくっていきます。
キャリアが止まっているかを確認する方法
時々自分のキャリアが前に進んでいるのか、分からなくなることがあります。
そんな時は、一年前の自分と比較してみてください。
去年はできなかったけれど、今はできること。
去年は任されなかったけれど、今は任されていること。
去年は知らなかったけれど、今は説明できること。
これらが増えているなら、キャリアは前に進んでいます。
逆にほとんど変わっていないのであれば、そろそろ新しい挑戦を考えてもいいかもしれません。
転職だけが環境を変える方法ではない
成長が止まったと感じると、すぐ転職を考える人もいます。
もちろん、環境を変えることで成長できる場合もありますが、転職だけが方法ではありません。上司に相談してみて、案件を変更できないか打診してみたり、別の役割を任せて貰えないか聞いてみる。勉強会に参加したり社内開発へ参画するなどして、新しい技術を学んでみる。
今いる会社でも、できることはきっとあります。
まず、本当に今の環境を使い切ったかどうか。
そこを考えてみてもいいと思います。
ただ、何をしても変わらないなら環境を変える選択もある
一方で、挑戦したいと伝えていて、新しいチャンスには積極的に手を挙げている。
或いは、新たな領域を学んでいるなど、自己研鑽を続けている。
それでも、何年も同じ仕事しかできない。
キャリアについて相談できない。次の道が見えない。
そういう場合は、環境そのものを変えることも一つの選択肢です。
重要なのは、転職することではありません。
動き続け、考え続け、自分自身の成長を止めないことです。
iGrusでも、「慣れた後」を大切にしたい
未経験で入社し、勉強する。実務に入り、仕事を覚える。
そこまでは、多くの会社が意識してケアするところだと思います。
ですが、本当のキャリアはその後も続きます。
むしろ、その後からが本番と言っても過言ではありません。
仕事に慣れ、一人でできるようになった。
では、次は何をするのか。
技術への理解を深めたり、別領域へ専門性を広げてみる。
或いは、後輩を育て、リーダーになる。
技術から一歩外側へ目を向け、プロジェクトマネージャーを目指す。
さまざまな道があります。
iGrusも「できるようになったら終わり」ではなく、その次の挑戦が見える会社にしていきたいと考えています。
まとめ
失敗している時、人は自分が成長していないように感じることがあります。
でも、失敗しているということは、何か新しいことに挑戦しているということです。
逆に、何も失敗しない、困らない、知らないことも特に無く、仕事も簡単…
そんな状態が長く続いているなら、もしかしたらそろそろ次へ進む時なのかもしれません。
成長が止まるのは失敗した時ではありません。
「もうこれで十分」と思い、歩みを止め、外に目を向けなくなった時なのだと思います。
成長はずっと右肩上がりではありません。
伸びる時もあれば、停滞する時もあります。うまくいかない時もあります。
でも、意識してほしいのは「慣れ」をゴールにしないことです。
仕事に慣れた。それは、次の挑戦を始められるようになったということ。
昨日できなかったことができるようになったら、今度は今日できなかったことを出来るように進んでみる。
その繰り返しで、任せてもらえる仕事も、選べるキャリアも少しずつ増えていきます。
会社には、挑戦できる場所をつくる責任がありますが、その場所へ一歩踏み出す意思は、本人にしかコントロールできません。
挑戦できる場所と成長したい意思の両方が重なった時、人はまた成長し始めます。
「慣れてきたな」と思った時こそ、次へ進むタイミングです。
最後に
iGrusは、エンジニアやWebデザイナーに「なりたい」だけでなく、「活躍し続けたい」という方を積極的に応援しています。
成長した先に立ち止まってしまわないよう、社員同士が新しい知識やヒラメキを共有できる、風通しの良い環境づくりを続けていきます。
iGrusという環境で成長したい!働きたい!と少しでも思っていただいた際には、是非一度お話しに来てください。