こんにちは!株式会社YTT LINKS、ICM Groupの山内です。
今回は、LINKSで今年発足した「福利厚生プロジェクト」の裏側をお届けします!
もともとLINKSには、法定福利厚生しか用意されていませんでした。「会社をもっと良くするために、独自の福利厚生を充実させたい」。そんな経営陣の想いが、このプロジェクトの原点です。
通常、福利厚生といえば総務や人事の担当者が要件を固め、トップダウンで導入されることが多いですよね。しかしLINKSでは、「みんなで会社を作り上げていくんだから、任意の福利厚生はみんなで決めていってほしい」そんな代表の想いもあって、社員が主役となってゼロから制度を創り上げる、ボトムアップ型のプロジェクトがスタートしました。
今回は、4月から6月の「Vol.1(第1期)」で初代議長を務めてくれたエンジニアの伊藤壮汰さん(以下、壮汰さん)と一緒に制度づくりの裏話や、苦労話などのエピソードを、ざっくばらんな対談形式で振り返ります!
自分の欲しいものは、自分たちの裁量で決める
山内: そもそも、壮汰さんは何でこの福利厚生PJに参加しようと思ったんですか?一番最初のアンケートでは、家賃補助やリモート補助が欲しいと回答をしてくれていましたよね。
壮汰: そうですね。プロジェクト発足当時のLINKSには、社会保険や健康診断といった基本的なものしか(福利厚生が)なかったので…。社員のモチベーション向上や採用文脈で、家賃補助やリモートワーク補助など、今の時代に合った且つLINKSらしい制度が必要だよねとなった時に、「自分が本当に欲しいと思う制度を、自分たちの裁量である程度決められるんじゃないか」と思ったのが一番の理由です。山内さんはいかがですか?
山内: 私も、「決められた選択肢から選ぶ」じゃなくて、「ゼロから自分たちで創る」っていうボトムアップ型なのがすごくいいなと思って参加しました。あと、個人的には、会社でお昼寝ができる「シエスタ制度」を入れたいっていう密かな野望もありました(笑)。
壮汰: シエスタ制度、提案されてましたね(笑)。でも、そうやって「本当に欲しいもの」を各々が自由に提案し合える環境でスタートさせてもらえたことはすごく良かったです。他社の福利厚生を調べる中で「世の中の会社ってこんな制度を取り入れているんだ」と外に目が向くきっかけにもなりましたし、普段の開発プロジェクトではなかなかできない経験ができるなと思いました。
山内: 実際、メンバーが本当に望むものをみんなで考えようという流れでスタートしましたしね。私としても、LINKS立ち上げ初期の時期を一緒に乗り越えてくれたメンバーに、「この会社で働き続けて良かった」と思えるものを一つでも多く形にしたいという想いがありました。
「平等」の難しさと、先行投資としての福利厚生
山内: 初期段階では、家賃補助やリモートワーク補助のほか、資格補助、健康促進補助、アニバーサリー休暇など、色々なアイデアが出ましたね。
壮汰: はい。「こんなのがほしい」を挙げるのは全然大変ではなかったのですが、実際にどう具体化するかを考えていく部分がやはり難しくて。例えば「リモートワーク補助」を出す場合、在宅だと一日中エアコンをつけたりPCやモニターを使用するのにも電気代がかかるから光熱費は上がりますが、出社するメンバーには毎日の外食代や、満員電車に揺られる通勤の苦労代などが見えないコストとしてかかっていますよね。
山内: そうですね。外食一回で1,000円だとすれば、月20日の出社で約2万円の出費になりますし。
壮汰: なので、特定の働き方だけに手厚くすると不公平感が生まれてしまいます。LINKSには現在約80名のメンバーがいて、家庭環境も働き方も国籍も違います。その中で、全員が納得できる「平等」な着地点を探すのはすごく難しかったです。
山内: アンケートをとっても、どうしても声の大きい層の意見に引きずられがちになりますしね。
壮汰: そんな時に、総務・法務周りを担当している雲田さんからいただいたアドバイスがすごくしっくりきたんです。福利厚生はただの要望や会社からの恩恵じゃなくて、会社としての「先行投資」なんだと。 社員の「健康に働ける」「成長につながる」「生活を担保する」「平等に機会が与えられる」という4つの視点にアプローチして、最終的に会社に戻ってくるようなものじゃないと社内の福利厚生として成り立たないと教えてもらって。それからは、ただ要望を並べるのではなく、「この制度はどう会社と個人のためになるのか」という視点を常に意識して舵取りをしていました。
山内: ただおねだりをするんじゃなくて、会社と社員の双方向の成長を目指すっていう、すごく本質的なアドバイスでしたよね。
突然の議長交代──「自分の思い通りに推進できる」という好機
山内: そういえば、プロジェクトの途中で、代表の中川さんから議長を引き継ぐ形になりましたよね。あの時はどういう心境だったんですか?
壮汰: もともと週1回やる予定だったプロジェクトの定例会が、中川さんのスケジュールと被ってしまっているのを見つけて「今週の会議どうしますか?」と聞きに行ったら、「壮汰が代わりに回しといて」と急に言われて(笑)。
山内: 無茶ぶりされたんですね(笑)。
壮汰: そうなんです。最初は1回だけのつもりだったんですが、気がつけば中川さんがいる会議でも自然と自分が回すようになっていて。ただ、自分はプロジェクトに参加した時から「自分の意見を言いたい派」だったので、戸惑うというよりは、むしろ「自分のやりたいように進められるじゃん!」と好意的に捉えていました。まずは自分の提案ベースで資料を作り、それを皆さんの意見で磨き上げるというプロセスを徹底しました。
山内: 確かに、壮汰さんのファシリテーションはすごく頼もしかったです。皆にただ意見を求めるだけじゃなくて「自分はこう考えました。これに対して意見をください。」と、常に叩き台を用意してくれていたことで有意義な会議を行えていたように思います!
壮汰: 自分は、いい結果やみんなが喜んでもらうものを作り上げるには、準備がすべてだと思っているので。定例会前の資料作成やアジェンダのまとめなどは丁寧にやるようにしていました。
山内: 議長、さすがです!
「シックリーブ」と「資格補助」ができるまで
山内:Vol.1では最終的に「シックリーブ(病気休暇)」と「資格補助」の2つが誕生しましたね。シックリーブは雲田さんの提案がきっかけでしたが、LINKSに合わせるために実際の勤怠集計データを使って決めていきましたよね。
壮汰:そうですね。勤怠管理アプリの「Recoru」から情報を吸い上げて、過去の休暇実績や年齢別の傾向を見ていきました。
山内:LINKSには、体調を崩していても「このくらい大丈夫」とちょこっと無理して仕事に来ようとする頑張り屋さんが何人かいて。「有給が減るのが嫌だから」と病院に行くためだけに有休を使おうとする人もあんまりいないんですよね。
壮汰:はい。特に新入社員は試用期間中だと有給が使えないから、セーフティネットとして機能させるために、年齢別のデータなども踏まえて最終的に「年間3日間(4ヶ月ごとに1日付与)」という設計に落ち着きました。
壮汰:一方で、一から体系を作る必要があった「資格補助」はかなり大変でした。無数にある資格の中でどれを対象にするのか。ITSS(ITスキル標準)をベースにしながら、うちの会社と関係ない資格を排除して。さらに会社としてより欲しい資格、例えばクラウド系などにはプラスアルファでお祝い金を優遇するような、会社の戦略と連動した差分も設けました。
山内:お祝い金をいかに非課税状態でお金を渡すか、みたいな法律・税務周りの要件も難しかったですよね。
壮汰:そこはメンバーのほとんどが全くの素人だったので、Google Workspaceの「Gemini」にめちゃくちゃ壁打ちしまくって、たたき台を作りました。色々な条件を出して非課税のスキームを検証したので、チャット利用のみで「上限に達しました」に何度もなりました(笑)。
山内:チャットのやり取りだけでですか!?まさにAIを相棒にした死闘ですね(笑)。
壮汰:でもその徹底的な検証のおかげで、税務上のリスクもクリアでき、「現金支給」と「現物貸与」を選べる仕組みに落ち着きました。現金だとどうしても給与課税されて手取りが減ってしまう懸念があったので、希望するITガジェットを会社が用意して現物で貸与する仕組みも選択肢として設けられたのは良かったんじゃないかと思います。
山内:そうですよね。あくまでも、会社と社員双方にメリットが生まれるようにという方向性にも沿った形で制度をリリースできたので私もよかったと思います。
壮汰:プロジェクト内で制度内容や運用方針が固まった後、全社定例会で確定した制度について発表をしたのですが、その時のスライド作成にも一工夫しました。議事録を「NotebookLM(現:Gemini Notebook)」に読み込ませて、「この発表を聞いて、聞いている人がワクワクするようなスライドを作ってくれ」と指示を出して構成案を作ってもらっていました。
山内:そうだったんですね。あの投影資料は本当に見やすくてわかりやすかったです!そういう丁寧な仕事ぶりはみんなにも伝わっていたと思います。
課題があるなら自ら解決する──「社内アプリ第1号」の誕生
山内: そうして制度の中身が少しずつ形になっていく一方で、プロジェクトの運営自体にも少し苦労がありましたよね。たしか、プロジェクトの定例会が17時からだったので、現場に出ているメンバーが参加しにくかったのも課題でした。
壮汰: そうですね。それぞれ勤務時間や勤務場所、スケジュールの都合が違うので、全員が集まれる時間を毎週調整するのは大変で。なので、Google WorkspaceのGAS(Google Apps Script)を使って日程調整アプリを自作したんです。
山内:おそらくですが、その日程調整アプリがLINKSの(社内に対して公開リリースされた)社内アプリ第1号なんじゃないですかね!直面した課題に対してすぐコードで解決に導くところは、エンジニアらしくてすごく良いなと思いました。
山内:今はメンバーを入れ替えて「Vol.2(第2期)」が動いてますが、そこではどういう展開が待っているのでしょうか?
壮汰: 第1期で出た「機会の平等」というテーマをさらに深掘りして、より幅広いニーズに応えられる福利厚生サービスの導入検討などが進んでいます。社員の要望をただ出すだけでなく、「こういう予算でこれぐらいのことができそうです」という経営層への提案に入ってきています。
山内: 単なるおねだりではなく、予算も見据えて経営層を説得するフェーズですね。Vol.2でも、普段の業務プロジェクトではなかなかできない、すごく視座の高まる経験が積めそうですね。
主体性と野心を持つメンバーが、自らの働く環境を創る
山内: 最後に、この記事を読んでくださっているLINKSに興味をお持ちの方へ、メッセージをお願いします!
壮汰: 少し率直な言い方になってしまいますが……福利厚生PJにおける第一優先は、全社員というより、このプロジェクトに主体的に参加している人たちだと思っています。会社の制度を変えたいと思う当事者が、自分の裁量でやりたいように形にしていくのが一番いい。参加していない人たちはおこぼれをもらえるというくらいに割り切って制度設計に取り組んでいる感じですね。
山内: ストレートですね(笑)。でも、環境を与えられるのをただ待つんじゃなくて、自ら主体的に行動する人が、自分たちの望む環境を創り出していけるってことですよね。
壮汰: そうです。だからこそ、LINKSは「自ら提案して変えたい」という人にとって、これ以上ない環境だと思います。「こういうことをやりたいと思ってるけど自由にできない」というもどかしさを抱えている方や、自分の意志でいろいろやりたいことをやっていきたい野心を持った人にとっては、すごく良い会社なんじゃないかなと思います。
山内:「やりたいことをやりたい人募集!」ってことですね!今度、Wantedlyの募集記事のタイトルにします(笑)。壮汰さん、ありがとうございました!
編集後記
「自分たちが望む環境は、自分たちの手で創ればいい」
用意された環境をただ享受するだけでなく、自分たちが働く場所を自らの手でより良くアップデートしていく。LINKSは、そんな当事者意識を持つ人にとって、最高のフィールドです。
もしあなたが、現状の環境に物足りなさを感じていたり、「自らの手で組織や仕組みを創り出したい」という野心を抱いているなら。 一度、私たちのオフィスへ気軽に遊びに来てください!等身大のLINKSを、ぜひ直接感じていただければ幸いです。お待ちしています!