こんにちは!ZERO GROUP株式会社(以下、ZERO)の青木です。
突然ですが、「不動産」というワードにどんな印象を持ちますか?
不動産業界と聞くと、「儲かる」「競争が激しい」といったイメージを持つ人も多いかもしれません。
しかし、株式会社ZERO GROUPが選んだ道は、そのどちらとも少し違う「不動産」です。
今回は、松下和樹社長にお話を伺い、創業当時の苦難や、今のZEROの一つの軸である空き家との出会いなど、ZEROという会社の原点に迫ります。
ずっと心にあった「会社をやりたい」という想い
青木:早速ですが、起業前のキャリアについて教えてください。
松下:もともとは通信系の会社で営業をしていました。オフィスの電話回線やネットワーク、コピー機などを提案する仕事ですね。
当時から「いつか会社をやりたい」という気持ちは、正直ずっとありました。ただ、「いつ・何をやるか」は決まっていなかったというのが本音です。
青木:起業自体は、かなり前から視野に入っていたのですね。当時「こんな会社を作ろう」という考えはあったのでしょうか?
松下:起業したいという思いはあったんですが、今までやってきた実績をそのまま活かして起業しよう、という発想ではありませんでした。
前職の経験を活かすなら、通信機器やセキュリティ関連で事業を広げるのが一番早かったと思います。
でも、「それを一生やりたいか?」と自分に問いかけたときに、まったくワクワクしなかったんですよね。
それなら、知見がなくても、新しい世界に飛び込んだ方が面白い。「自分はどこまでいけるのか、試してみたい。」という想いがあったからこそ、今の会社につながっています。
青木:不動産業界に惹かれた理由は何だったのでしょうか。
松下:営業をしている中で、若くして不動産で成功している人たちを見たことが理由の一つです。「こんな若さで、こんな世界に行ってる人がいるんや」という驚きと同時に、「じゃあ自分は、どこまでいけるんやろう」という好奇心が湧きました。
不動産は、正直なところ簡単な世界ではない。でも、だからこそ挑戦する価値があると思えました。
リーマンショック直後、不動産業界に飛び込んだ現実
青木:実際に会社を立ち上げたのは、どのタイミングだったのでしょうか。
松下:リーマンショック直後です。今振り返ると、正直タイミングは最悪でした(笑)。
大阪で会社を立ち上げたんですが、周囲では不動産会社が次々に潰れていく状況で、価格は下がる、売れない、金融機関もお金を貸さない。
会社を設立した瞬間に、輝いて見えていた「不動産」という景色が180度変わりました。
それまでは「不動産=儲かっている人たちの世界」というイメージでしたが、いざ当事者になると、「これ、どうやってお金を生むんやろ?」という現実に直面したんです。
リーマンショックの影響で不動産の売買は動いていませんし、金融機関に行っても「決算書を持ってきてください」と言われる状態。
そして自分は経営の知識がない状態だったので、「決算書って何ですか?」というレベルからのスタート。
当然、融資も下りませんでした。
不動産会社なのに、不動産が動かない。
今振り返っても、よく潰れなかったなと思います。
青木:聞くだけでも大変な様子が想像できますね。そこから、どのように事業を続けていったのでしょうか?
松下:「売買ができないなら、賃貸をやるしかない」と割り切って、最初の2年間は賃貸一本でやりました。
派手さはありませんが、一つひとつ積み上げていくしかなかったんです。
その結果、少しずつ売上が安定してきて、ようやく金融機関から「5,000万円くらいまでなら融資できます」と言ってもらえるようになりました。
ここが一つの分岐点として、今のZEROが広がっていきました。
賃貸から始まり、空き家事業に向き合うまで
青木:現在のZEROの事業には空き家事業がありますが、こちらはいつ頃から始めていたのでしょうか?
松下:実は、空き家との関わりはずっと前からありました。
僕は大阪の大正区で生まれ育ちました。
海沿いのエリアで、京セラドームにも近い場所です。
小さい頃からの記憶ですが、大正区にはとにかく空き家が多く、「なんでこんなに家が空いているのに、誰も手をつけないんやろ?」という違和感が、ずっと頭の中にありました。
「誰も住んでないなら売ってほしい」という気持ちもあり、最初は、本当に一人でピンポンを押して一軒一軒巡っていました。
空き家の持ち主を探して、「この家、売ってくれませんか?」と直接聞くことの繰り返しです。
連棟住宅で老朽化が進んでいる家も多く、「このまま放置したら危ないですよ」と伝えることもありました。
それを、10年近く一人でやっていたのが、空き家事業の始まりです。
青木:10年近く一人でされていたんですね!なぜ、そこまで続けられたのでしょうか。
松下:理由はシンプルで、「なぜ空き家のまま放置されているのか」が、ずっと引っかかっていたからです。
空き家の持ち主に話を聞いていくと、売りたくても売れない人がほとんどだったんです。
相続の問題や名義の問題、さらには誰に相談したらいいか分からない問題までありました。
これは、誰かが本気で向き合わないと解決しない。
一人でずっと続けられたのも、そうした使命感が生まれたからだったかもしれません。
青木:空き家事業との出会いは、偶然というよりはこれまでの人生の中での自然な流れだったのですね。
松下:そうですね。後から「事業として選んだ」というより、気づいたら、ずっとそこにあったテーマという方がしっくりきます。
ZEROという社名も、「ゼロから始める」「誰もやっていないところからやる」という意味があります。
空き家事業は、まさにZEROの原点だと思っています。
創業者として「ワクワク」が判断基準
青木:創業者として、大切にしてきた判断基準や価値観を教えてください。
松下:1番大きいのは、「できるかどうか」よりも、「やりたいかどうか」で判断してきたことですね。
起業する前からそうですが、「今までの実績を活かせるか」とか「成功確率が高いか」といった視点よりも、自分が“ワクワクできるかどうか”を大事にしてきました。
不動産業界は、「儲かっている人」と「うまくいかずに潰れていく人」の差がはっきりしている世界です。
それでも、「やれるかどうか分からないからやらない」という判断はしたくなかった。
それよりも、誰もやっていないところに飛び込んでみたいという気持ちのほうが強かったですね。
青木:「ワクワク」がキーワードなんですね。事業選択の軸として、他に意識していることはありますか?
松下:「儲かるかどうか」よりも、「意味があるかどうか」です。
特に空き家事業は、時間もかかるし、手間もかかる。短期的に見れば、効率がいいビジネスとは言えません。
それでも続けているのは、誰かがやらないと、絶対に解決しない問題だからです。
駅前の不動産屋さんや大手企業がやらないのには、ちゃんと理由があります。
それは、時間がかかるし、すぐに売上にならないから。
しかし、だからこそ取り組む価値があると思っています。
誰もやらないから、競合も少ない。でも、誰も向き合わないから、感謝もされる。
結果として、事業としても成り立つんです。
「社会課題」と「ビジネス」の両立は、これから大切にしていきたいZEROのあり方です。
青木:最後に、これから仲間になる人に伝えたい価値観はありますか?
松下:ZEROの仕事は、正直ラクではありません。
時間もかかるし、成果がすぐに見えないことも多いです。
それでも、「どうにもならない」と困っている・諦めてしまっている人の人生を前に進める仕事です。
マニュアル通りに進められるような“決まった答えがない”からこそ、「どうしたらいいか」を自分の頭で考える必要があります。
簡単な道ではないですが、その分、誰かの人生や街の未来に、確実に関われる仕事です。
その価値を面白いと思える人と、これからも一緒にやっていきたいですね。
最後に
「できるか」より「やりたいか」。その判断基準が、ZEROという会社の原点になっていると感じたインタビューでした。
これまでのインタビューでは深掘りしきれなかった新たなZEROの一面が見れました。
メンバーの価値観やZEROへの想いを知りたい方は、他のメンバーのインタビューもぜひご覧ください。