こんにちは。佐藤carboと申します。
皆さんは、環境の変化にどのように適応していますか?
新しい場所、新しい仲間、新しい技術──これらは成長の機会である一方で、戸惑いや挑戦を伴うものでもあります。この連載では、2024年でRPA歴8年を迎える私が、1年目から現在に至るまでの成長や失敗の経験を振り返りながら、皆さんにお伝えしています。
今回は、リモートワークが安定しつつも大きな変化があった年の話です。
オフィス移転による環境の変化、新しい技術の導入、そして長年一緒に働いてきた仲間との別れ──これらが私の仕事にどのような影響を与えたのかをお話しします。
年間48案件達成──リモートワークの安定と成長
リモートワークが定着し、私たちの業務はよりスムーズに進むようになりました。
試行錯誤の末、オンラインでのコミュニケーション手段が確立され、タスク管理も洗練されてきた結果、年間48案件という成果を達成しました。
この数字は単なる成果を意味するものではなく、チームとしての成熟や業務プロセスの効率化を象徴するものでした。かつてはロボット1体を作るのに何週間もかかっていたのが、今では標準化や開発スキルの向上により、短期間で高品質なものを提供できるようになったのです。
広く、綺麗な新オフィス──拡がる人間関係
そんな中、私たちの働く環境に大きな変化が訪れました。お客様のオフィスが移転し、非常に広くて洗練された空間へと環境が変わったのです。私は基本的にリモートワークが中心でしたが、出社する機会もあり、新しい環境を実際に体感することができました。
この移転は、単に物理的な場所が変わっただけではありません。他のオフィスだった方達と一緒になったことで、今まで関わりのなかった部署の人たちとも自然に交流が生まれ、業務の幅が広がるきっかけとなりました。
特に、異なる業務を担当する方々と直接話すことで、「RPAがどのように業務に役立つのか?」という生の声を聞けて私たちの視点も広がりました。今まではRPAを必要とする部門としかやり取りがなかったのですが、新しい環境になったことで、「RPAは聞いたことがあるけど使ったことがない」といった潜在的なニーズを持つ人々と接する機会も増えたのです。
オフィス用GPTの導入──AIが業務を変える
さらに、オフィスには新たな技術革新が導入されました。皆さんはChatGPTをご存じでしょうか?
OpenAI社が開発した対話型AI(人工知能)サービスです。
ユーザーの質問に対して、人間のように自然な文章で回答を生成する、私たちの素敵なパートナーとなる大変便利な存在です。
このChatGPTをベースにした「オフィス用GPT」がなんと正式に運用開始されたのです。
このツールは、単なるチャットボットではなく、法人業務の補助をするために最適化されたAIアシスタントでした。例えば、
- 社内規則の問い合わせ対応
- ドキュメントの要約
- 簡単なプログラミングやスクリプトの作成支援
など、幅広い用途で活用されました。特に、RPA開発においても、マクロとの連携時やExcel関数組み込み、文章作成などのヒントを得るために役立ちました。
また、こういったAIの進化を目の当たりにする中で、「これからのRPAは、AIとどう共存していくのか?」という問いを強く意識するようになりました。
AIがどんどん進化する中で、RPAエンジニアの役割も変わっていくのではないか、と感じる日々です。
仲間との別れ──4年間の絆と感謝
環境の変化は、新しい出会いをもたらすと同時に、別れも生みます。
長年一緒に働いてきた社員さんが異動することになりました。
この方とは、4年間にわたって苦楽を共にしてきました。お客様ではありますが、プロジェクト初期から関わり、数々の課題を乗り越えながら成長してきた大切な仲間です。その分、異動の知らせを聞いたときは寂しさが募りました。
しかし、振り返ってみると、私自身も多くのことを学ばせてもらいました。技術的な知識だけでなく、仕事の進め方、人との関わり方、そしてチームのあり方──その全てに影響を受けてきたのです。
この別れを機に「私自身が次の世代の人たちに、同じような影響を与えられる存在にならなければならないな」と改めて感じました。
変化の先に見えるもの
新しい環境、新しい技術、新しい人間関係──この1年は、私にとって大きな変化の年でした。しかし、それらの変化を乗り越えることで、新たな可能性が開かれたことも事実です。
オフィス移転によって業務の視野が広がり、AIの導入によって新しい技術の可能性を感じ、仲間との別れによって自身の成長を実感する──これらの経験が、今後のキャリアにどう影響していくのか、私自身も楽しみです。
次回:「AI時代のRPAエンジニアへ──生成AIと歩む新たな挑戦」
次回は、「AI時代のRPAエンジニアとしての未来」についてお話しします。
ChatGPTのような技術が進化し続ける中で、私たちRPAエンジニアがどのようなスキルを身につけ、どのように価値を提供していくべきなのか──そんなテーマでお話ししたいと思います。
それでは、また次回のエピソードでお会いしましょう。