切り抜きで、「質問に答えられない男」という動画が流れてきた。
質問者が、
「朝ごはん食べました?」
と聞く。
すると男性は、
「朝はサンドイッチを食べました。」
と答えた。
「はい、ダメです。」
食べたかどうかを聞いているので、答えは「はい」か「いいえ」。
あなたが何を食べたかは聞いていないんです、と一蹴されていた。
コメント欄には、
「たった10秒で一生モノのコミュニケーションスキルが学べる」
「こいつめっちゃ仕事できなさそう」
と書かれていた。
分かる。という気持ちと同時に、
生きづらい世の中になったな、とも思った。
自分にもどちらの経験もある。
「結論から話して」と上司に言われたこともあるし、
こちらの質問をうまく汲み取ってもらえず、聞きたいことが返ってこなくてイライラしたこともある。
だから、「聞かれたことに答える」という姿勢が大切なのはよく分かる。
でも一方で、相手が求める形や順番で話さなければ「コミュニケーション能力が低い」と判断されるのは、窮屈だなと思う。
「朝ごはん食べた?」
「サンドイッチ食べたよ。」
この返答で、困る場面はほとんどない。
むしろ、「サンドイッチだったんだ。」と、そのまま会話が続いていく。
もちろん、このシーンの想定が「ビジネス」だからダメとなっているわけだが、窮屈に感じてしまったのにはこれが良しとされる風潮に違和感を感じたからなのかもしれない。
相手の言葉から少しはみ出した答えを聞いて、その人らしさを知ることがある。
仕事でも、質問にはなかった話に寄り道して、思わぬ発見があることもあるし、そういう遠回りの中で、相談のしやすさが生まれたり、人との距離は縮まっていくのだと思う。
効率を求めること自体は悪いことではない。
でも、効率よく話すことばかりを求めた結果、雑談をするための時間や、1on1という時間を別で用意しなければならなくなったのだとしたら、少し面白い。
本当は、サンドイッチの話くらい、仕事の会話の中にあってもよかったのかもしれない。