AIが日々進化を続ける中で、社会や働き方は大きな転換期を迎えています。
自動化や効率化が進むほどに、私たちは「AIが担うべきこと」と「人が担うべきこと」の境界を、改めて問い直す必要が出てきました。
オコジョが目指しているのは、AIが雑務を担い、人が有意義なことに集中できる社会。
単に便利な仕組みをつくるのではなく、AIを通じて「人がもっと自由に、創造的に働ける世界」を実現することこそが本質だと考えています。
今回の記事では、代表・西原が「これからのAIソリューションのあるべき姿」を軸に、オコジョが目指す未来と、その未来をともに創る仲間への想いを語ります。
株式会社オコジョ 代表 / 西原 成輝
通信大手でキャリアをスタートし、シリコンバレー駐在を経てAI・機械学習の研究開発に従事。その後、ファッションECや大手デベロッパーにてAI活用を推進。現場に根づく 「使われるAI」 の実現を目指し、2023年に株式会社オコジョを設立。
目次
01│オコジョが描くAIの未来
AIが真に担うのは、「人の可能性を広げること」。
AIが社会に溶け込む、その“過渡期”に立っている。
02│AIに任せること、人がやるべきこと
効率化だけが、最適解ではない。
AIの要不要を見極めることが、専門家の価値。
03│次の挑戦を支えるのは「強くて、いい人たち」
「個の力」から「チームの力」へ。
当たり前のレベルが高い集団でありたい。
01│オコジョが描くAIの未来
AIが真に担うのは、「人の可能性を広げること」。
AIというと、どうしても「人の仕事を奪う存在」として語られることが多いですよね。
でも僕は、AIの本質は“人を置き換えること”ではなく、“人の可能性を広げること”だと思っています。
AIが繰り返し作業や確認業務を引き受けることで、人はもっと創造的な仕事や意思決定に集中できるようになる。たとえば、顧客との関係づくりや新しいアイデアを形にすること──そうした「人にしかできない仕事」に時間を使えるようにすることが、AIの価値だと思っています。AIが基盤を整えることで、人が自分らしく働ける社会に近づいていける。それこそが、僕たちオコジョが目指す世界です。
AIが社会に溶け込む、その“過渡期”に立っている。
究極的にはAIの専門家さえ、いずれAIで代替できるようになると思っています。つまり「AIを動かすためにAIが必要になる」時代が近づいている。企業の担当者が困ったことをAIに聞けば、最適な方法を自動で提案してくれる。僕たちが今やっているのは、そんな未来へ向けた「過渡期の伴走」なんです。
オコジョの役割は、AI導入を支援することではなく、AIが自然に使われ続ける環境を整えること。AIが当たり前に社会に溶け込む未来を信じて、挑戦を続けています。
02│AIに任せること、人がやるべきこと
効率化だけが、最適解ではない。
AIの導入が進む一方で、「なんでもAIに任せればいい」という風潮も生まれています。
でも実際の現場では、AIだけでは成立しない場面が多いんです。
たとえば営業やカスタマーサポートのように、人の感情に寄り添うやり取り。AIの提案よりも、人の温度を感じる言葉に心を動かされる――そんな瞬間はいまだに多くあります。
つまり、社会の受け止め方がまだAIに追いついていないんです。
だからこそ、いまの段階では「人対人の提案」が欠かせない。AIの力を借りながらも、人の想いが届くコミュニケーションをどう設計するか。それが、オコジョが考える“現実的なAI活用”です。
AIの要不要を見極めることが、専門家の価値。
また、AI導入の相談をいただく中で、僕たちはときに「AIを使わないほうがいい」と伝えることがあります。開発やメンテナンスに膨大なコストがかかるうえに、人が手を動かしたほうが早くて柔軟なケースも多い。現代の技術では、人の判断や小回りのきく作業のほうが優れている領域もまだまだあります。
だからこそ僕たちの役割は「AIを導入すること」ではなく、「AIを導入すべきかどうかを見極めること」にあります。この見極めこそが専門家の存在意義であり、真に価値のあるソリューションを生み出すための出発点だと思っています。
03│次の挑戦を支えるのは「強くて、いい人たち」
「個の力」から「チームの力」へ。
これまでは、僕を含めて少数精鋭のメンバーが、それぞれのスキルで現場を支えてきました。でも、AIの領域は不確実性が高く、変化のスピードも速い。一人の力に頼るやり方では、いずれ限界が来るんです。
だからこれからは、チームとして再現性のある成果を出せる組織にしていきたい。
進め方や品質を標準化し、誰が担当しても一定のレベルで価値を出せるようにする。個の技術ではなく、「チームとしての思考力と実行力」で勝てる形をつくりたいと思っています。そうやって組織としての地力を上げていくことが、次のフェーズのテーマですね。
当たり前のレベルが高い集団でありたい。
オコジョはまだ小さな会社ですが、だからこそ「当たり前のレベルが高い人」と働きたい。スキルだけでなく、人としても尊敬できる。そんなメンバーを求めています。
困難な状況でも逃げずにやり切れる人。「プログラムを書くだけ」ではなく「顧客の課題を解決する」ことに意識を向けられる人。――そういう人が集まれば、強くていいチームを築いていけると思っています。
オコジョが大切にしているのは、「AIの時代に、人が主役の挑戦を」という考え方。
技術の会社であっても、主役はあくまで人です。誰もが自分の意思で挑戦でき、成長を実感できる組織でありたい。メンバー一人ひとりが「どうすればもっと良くできるか」を考え、レベルの高い人に合わせて組織をつくる。大変なことですが、挑戦する人が報われる環境をつくりたいと考えています。
AI業界は今まさに過渡期。技術も事例も日々変わり、正解が誰にもわからない世界です。
オコジョも同じで、まだすべてが整っているわけではありません。
だからこそ、整っていないことを楽しめる人に来てほしい。
仮説を立てて、動いて、失敗して、そこからまた考える。
そういうサイクルを楽しめる人なら、ここで大きく成長できるはずです。