生成AIやデータ活用が話題になっている今も、実際に企業がビジネスで成果を出すのは簡単ではありません。その課題に真正面から向き合い、AIの力で価値を生み出しているのが株式会社オコジョ。
代表の西原は、大手通信会社でシリコンバレー駐在を経験し、同社研究所で機械学習プロジェクトをリード。その後も有名ファッションECや大手デベロッパーなどで、AI活用の現場を推進した経歴の持ち主です。
今回はオコジョ設立までの背景、そして代表自身の生い立ちやキャリアの軌跡についてご紹介。オコジョという会社の原点について、ぜひ深く知っていただければと思います。
目次
01│オコジョとは、どんな会社?
「現場でしっかり使えるAI」をつくる会社。
02│なぜ、オコジョを立ち上げたのか
一過性ではない、本当に役立つAIを。
夢を語るより、誠実さで仲間を集める。
03│原点とキャリアの軌跡
選び続けてきたのは、挑戦できる道。
AIの可能性との出会いが、次の一歩へ。
01│オコジョとは、どんな会社?
「現場でしっかり使えるAI」をつくる会社。
オコジョは、主に大手企業の生成AIやデータ活用を推進する会社です。課題整理や要件定義といった初期段階から入ることもあれば、プロジェクト全体を管理したり、自分たちで仕組みを作り切ることもあります。
大切にしているのは「作って終わり」にせず、「実際の現場で使える状態になるまでやり切る」こと。形だけの試作品ではなく、日々の業務に組み込まれ、現場の人が迷わず使い続けられるよう伴走するのが当社のスタイル。現場の人が「これなら安心して使える」と思える状態を目指し、設計や提案の段階から現場のイメージを持ちながら進めています。
強みは、想像力と技術力、そしてお客様の視点に立つ姿勢。「どこでつまずきそうか」「この運用だと誰が困るか」を具体的に想像し、仕組みを現場の温度に合わせていく。ただ作るのではなく「使われ続ける」まで責任を持って考え抜く──それがオコジョらしさだと思っています。
02│なぜ、オコジョを立ち上げたのか
一過性ではない、本当に役立つAIを。
最初は副業として、知り合い経由でAI活用のプロジェクトを手伝いながら少しずつ始めました。そこで見えてきたのは、「形だけ作って終わる」「現場が動かない」そんな案件の多さでした。
昨今の生成AIブームで多くのAIカンパニーが立ち上がっていますが、流行に乗っただけで中身が伴っていないケースも少なくないんです。パッケージ製品を売り込むばかりで、顧客の業務に本当に合った設計がされていない。その結果、導入コストだけかかって誰も使わない──そんな「現場に定着しないシステム」が量産されているのが実情です。
だからこそ、流行りに流されず現場でちゃんと使われるものをつくることにこだわりたいと思い、今年からオコジョを本格稼働させました。ゼロベースで顧客の業務を理解し、運用現場にフィットするソリューションを設計する。そんな提案を大切にし、信頼できるパートナーとして選ばれる存在を目指しています。
夢を語るより、誠実さで仲間を集める。
立ち上げ初期はひとりで案件を回しながら、前職や知人に素直に「力を貸してください」と声をかけて仲間を集めました。仕事ができるかどうか以上に、「この人となら一緒に苦労できる」と思えるような信頼できる人材を選んできたつもりです。
私自身、夢を語って引っ張るようなタイプではなく、信頼関係を重視する現実的なタイプなんです。だからこそ、同じ温度感で一緒に動いてくれる人が少しずつ増えて、今のオコジョがあります。
今では15名ほどのチームになり、ここからは正社員採用にも力を入れて、個人技に頼らないチームとしての再現性をつくるフェーズに入っていきます。
03│原点とキャリアの軌跡
選び続けてきたのは、挑戦できる道。
私は香川の中高一貫校で育ちました。小さいころは書道やピアノ、バレーなど、5つほど習い事をしていて、学級委員もやるような目立つタイプだったと思います。しかし中学で進学校に入り、頭のいい人が集まる環境で「上には上がいる」と痛感しまして。そこから勉強のやり方を変え、本気で取り組むようになりました。
高校時代には家庭の事情で経済的に厳しい時期も経験しました。大学は地元から通える岡山大学を選び、社員並みにバイトをして学費を稼ぐ日々。ここで「環境のせいにせず、自分で状況を変える」姿勢や野心が身についたんだと思います。
就職では一度は公務員を考えましたが、このままだと人生における挑戦が頭打ちになってしまうように感じて方向転換。東京大学の大学院へ進学し、新しい環境で挑戦する道を選びました。
AIの可能性との出会いが、次の一歩へ。
新卒では大手通信会社に入社し、情報システム部門でキャリアをスタートしました。公募でシリコンバレー駐在の機会を得て、現地で初めてAIや自動運転に触れたのが転機です。当時は日本にまだほとんど入ってきていない時期で、「これは必ず広がる」と直感しました。帰国後は自ら希望して研究所に異動し、機械学習やAIの案件に没頭。その後、20代のうちに独立して法人化し、フリーランスとして活動を始めました。
そこからは大手ファッションECで、レコメンドや在庫管理といったサービス改善にAIを活用。ユーザー体験を磨き込むスピード感のある現場で、事業と技術をつなぐ醍醐味を学びました。さらに大手デベロッパーでは、よりスケールの大きい課題に挑戦。不動産事業の中でAIをどう活かすかという、テクノロジーを業界構造そのものに組み込む経験を積むことができました。こうした複数の現場を経て、「技術をどう現場に定着させるか」という自分なりの軸が固まり、最終的にオコジョの立ち上げへとつながっていきました。
オコジョは、まだ小さなチームです。だからこそ、一人ひとりの意思が会社の未来を形づくっていきます。 挑戦したいことがあれば、すぐに動ける裁量とスピード感があるし、困ったときには気軽に相談できるフラットさもあります。
「挑戦しながら、自分の可能性をもっと広げたい。」
そんな想いを持つ人にとって、オコジョはきっと刺激的な場所になるはずです。