- シニアフロントエンドエンジニア
- プロダクトマネージャー
- オペレーション
- Other occupations (16)
- Development
- Business
- Other
Belongではわたしたちは常に「正直であること」を信条に、すべての人に中古関連のサービスを提供しています。
今回はBelongのプロダクトマネジメントを行う大野に、BelongのPdMとして働いている所感を聞いてみました。
💡 大野正稔
1987年2月20日生まれ。愛知県出身。慶応義塾大学卒。株式会社ミスミに新卒入社し約5年間の実務経験後、慶応義塾大学大学院 経営管理研究科に進学。
修了後、2018年5月株式会社ジュヨウを創業し、契約継承というかたちで2020年10月に株式会社Belongに入社。現在は、VPoPとして中古スマホECサイト「にこスマ」やスマホ買取サービス「にこスマ買取」のプロダクトマネジメントやPRに従事。趣味は、子どもと遊ぶこと・美味しいものを食べること・漫画を読むこと。
1. 他社と比較したBelongが優位な点はありますか?
- スタートアップ×大手資本
- ブルーオーシャン×参入障壁が高い領域に取り組んでいる
この2つが挙げられると思います。それぞれ簡単に説明します。
有利な点の1つ目は「スタートアップ×大手資本」という特徴です。
まず、Belongは伊藤忠商事のグループ企業として、伊藤忠Gの資本や物流などを使用できるメリットがあります。
具体的には、中古スマホの仕入れ、検品や在庫を管理し配送するための大規模なオペレーションセンターの確保、物流の確保などです。
それに加えて、経営陣の非常に早い判断が加わります。Belongでは『形式上の仕事は無駄』という考えが組織に浸透しており、目的に対して最短距離で進むことができる環境です。そのため「まずは企画を練ろう、、」といった工程はなく、合理的に施策の背景や効果を説明できれば、口頭でOKをもらうことが十分に可能です。
2つ目の「ブルーオーシャン×参入障壁が高い領域に取り組んでいる」についてです。
中古スマホ市場は今までスマホに詳しい人だけの比較的ニッチな市場でした。そこにSIMカードの通信とiPhone・Androidのスマホ端末との分離が進み、少しずつ消費者行動が変わった結果、新たな市場が生まれてきていると考えています。
この新たに生まれた市場に対し、Belongは従来から中古デバイスの流通事業を行なってきた伊藤忠グループのリソースを活かし、物流と仕入れ能力を持った状態で勝負できます。
また例えば他のスタートアップが資金調達をしたとしても、我々が日々積み上げ構築してきていた日本最大級のオペレーションセンターを早期に立ち上げるのは困難だと考えています。
以上がBelongの強さの背景です。
2. プロダクトマネージャーの業務
では、そんなBelongでプロダクトマネージャーがどのような業務を行っているかを説明します。
Belongでは、拡大する中古スマホ市場に対し、様々なプロダクトで市場拡大・顧客獲得のアプローチをしています。そのため、「0→1」、「1→10」、「10→100」といった様々なフェーズのプロダクトが走っています。今回は「10→100」のフェーズに入りつつあり、より大きなグロースを目指す「にこスマ」のプロダクトマネジメントに関してお話します。
世の中のプロダクトマネージャーの業務領域や求められるパフォーマンスは会社や人によって解釈は様々です。
Belongのプロダクトマネージャーの場合、求められるパフォーマンスは目指すべきビジネスゴールと最良の購買体験を両立するUX設計とそこに向けたサービスグロースに必要なステークホルダーをまとめるフロー構築です。
<UX設計>
具体的に以下のような業務を行っています。
- 戦略立案
- 顧客開発モデルを活用したUX設計
- OKR、PRD設定
- Engineerチーム、Designerとのコミュニケーション
- ステークホルダーとの連携
少し特徴についてお話しておきます。
最初はプロダクトのビジョンを描きます。ここはユーザーインタビュー等を元にProductチーム内で決めていくだけでなく、MarketingチームやEngineerチーム、Operationチーム等とコミュニケーションを取りながら業務を進めています。コミュニケーションの中で、目指すべきビジネスゴールや現在の社内外のリソース状況をSlackやNotion、ミーティングやランチの場で日々共有し、今行える最適なUXの実現に向けサービス開発を行なっています。
目指すべきビジョンが定まったら、そこに対するOKR、PRDを策定し、具体的なアクションをを決定し、SlackやNotionに加え、Jira/Confluenceなどで進行管理を行なっています。これは大枠としては四半期ごとに決めていますが、状況変化は非常に多いので細かい粒度で上記の流れを適宜行なっています。
また、Belongの強みとして、
- VisionやCultureを共有した自社のEngineerチームが構築されていること
- 良い意味でコミュニケーションコストが低く、スピーディー進められること
- スプリント期間は1週間に設定→リリース頻度が高い
などがあります。
毎日15分のスタンドアップミーティングで進捗を確認しながら動くのですが、1週間に1回細かくリリースしているため、速い速度でPDCAを回せている部分もBelongの特徴です。
<フロー構築>
もちろんECサイトを構築しただけでは商売にならないので、そこに掲載する商品と情報をどう渡してもらって、どう受け取り、どう蓄積していくのが最適かをステークホルダーである各部署と調整していく必要があります。また販売した後のお客様の声を受けているカスタマーサポートチームとの連携しサービス磨き込みも重要です。
例えば、Pricing(価格決定)やProcurement(調達)は日々Watchしながら実施していますが、一口に価格決定と言っても、CVRや利益率やROAS、その裏にある市場価格や競合価格、また在庫回転日数など、様々な観点で考える必要があります。ここに関しては各部署とはもちろん、Belongの強みでもある独自の価格データベースを構築しているDWH(データウェアハウス)チームと連携し、最適なPricingが自動化できるよう日々改善をしています。
3. Belongのプロダクトマネージャーとして感じる「やりやすさ」
プロダクトマネージャーは橋渡し役、調整役とも表現されることもあるポジションです。そのため世の中の多くのプロダクトマネージャーは「コミュニケーションコスト」に悩まされるケースが非常に多いです。
ですが、Belongの場合はこの「コミュニケーションコスト」が非常に低いことがやりやすさに繋がっていると感じます。なぜ「コミュニケーションコスト」が低いかですが、Mission/VisionやValueの浸透がされている事によって、価値観や考え方の基準が統一されていることが起因していると考えています。
例えば、Value(行動指針)の一つに「Be Honest」というものがあります。
Be Honest
お客様に、チームに正直に
中古だからこそ、端末の状態を正直にお伝えします。
Belongチーム同士も、お互いへの正直さを徹底しています。
中古業界は情報の非対称性により「売り手」が情報を持っています。極端に言えばどういった品質でもこっそり売ってしまう良くない話を耳にすることがあります。(もちろんBelongでは行なっていません、、)
その結果、バッテリーの劣化状況を隠して販売し買ってみたら3ヶ月後には「あれ?」となってしまう。傷は目立たないと記載されていたが思ったより傷があってがっかりした。そんな体験をしているなどのお話を聞くこともあります。
ですが、これを続けていては長期的に中古スマホ市場の成長には繋がりません。なのでBelongでは検品にも力を入れていますし、その自信の現れとして1年保証をお付けしていますが、もし販売したものが良くないものであれば、お客様に真摯に対応をし再発防止の対策を行う、というPDCAを細かく行なっています。
一見、当たり前のことなのですが、当たり前を徹底して行えることもBelongの良さですし、その判断基準や価値観をメンバー全員が共通して持てているので、社内では「これはこうやって対応するべきだよね」といった考え方がある程度揃っているし、そういう意見を言えばみんな分かってくれる。
土台が揃っているからこそのコミュニケーションコストの低さはやりやすさに非常につながっています。これは全社を通じて言えることで、Engineerチームからも「これはこういう改善をしたほうが良いんじゃないか」、「これはすぐにhotfixしよう」といった自立的な組織となっており、ProductチームとのコミュニケーションはフラットでProjectが非常に進めやすい部分もあると感じています。
立場や部署関わらず、共有しているVisionやCultureの土台があるので、1つの目標が達成したら皆で喜ぶし、思い通りにならなかったら皆で悔しがりどうしたら良くなるか意見を出し合う。皆で商売をしているという感覚が近いかもしれません。
あとは、Belongの強みと重なるのですが、コスト部分だけではなく、論理的な合理性が取れていて本質的なものであれば、どんどん是々非々で意思決定が進んでいくスピード感があるという「経営陣の判断スピード」「資本を使える環境」という2点も他スタートアップにはあまりない組み合わせですし、おそらく大手企業でもこの特徴を組み合わせて持っている企業は少ないと思います。
そういった意味でこの2つもやりやすさに繋がっています。
4. 今後の課題
新たな商慣習や価値観を作りながら、その上でユーザーに自分達のプロダクトを届けて選んでもらう必要があるというかなり難易度の高い課題に取り組んでいます。
海外では一般的でも、国内ではスマートフォンの中古品を買う行動習慣はありませんし、そもそもスマホを買う際に高品質でお得な安心して買える中古スマホがあることを知らない方が圧倒的多数派です。
この状況を変えていくために
- 「知らない」を「知っている」に変える
- 「スマホを買うのは難しい」を「簡単に購入できる」に変える
- 「中古スマホを買うのは不安」を「安心して購入できる」に変える
という3つのハードルを超えなければいけません。
そのために、今はサービスの認知度を上げるための施策や、使いやすいプロダクトにするためのUXの磨き込みを行っています。
短期的な売上を上げることが目的ではなく、日本のユーザーの行動習慣を変えることが目的だからこその難しさであり、アクションを取っています。
そのためにはもっと多くの仲間が必要ですし、私達のカルチャーやサービスに少しでも興味をお持ちいただいた方には積極的に、より深くBelongのことをお伝えしたいと思っています。