アイ・ムーヴ株式会社|Web総合サポートサービス・システム開発
アイ・ムーヴ株式会社は、沖縄と東京にオフィスを置く、Web総合サービス・サポートシステム開発会社です。「いいねをカタチに。不便を便利に。」をキーワードとして、求められる成果以上の成果を目指します。
https://www.i-move.co.jp/
こんにちは!広報の森です。
今回は、私たちのベトナム拠点でのラボ開発第一歩となった、アイ・ムーヴ株式会社様とのプロジェクトについて、ベトナムでプロジェクトマネージャーを務める神田に現場での経験や工夫を中心にお話を伺ってみました。
「開発を外部に委託したいが、外注先との距離感や柔軟性に不安がある」
――そんな企業様にこそ参考にしていただきたい内容です。ラボ開発がどのようにプロジェクトを支え、長期的な体制づくりに役立つのかをリアルに知っていただけます。
神田:
「コムデはこれまで請負開発が中心でしたが、納品して終わりではなく、お客様と一緒に事業を育てたいという想いがありました。そんなタイミングで代表からアイ・ムーヴ様をご紹介いただき、ラボ開発のプロジェクトがスタート。正直、やったことのないスタイルへのワクワクと同時に、未知の挑戦への不安もありました。」
神田:
「過去にオフショア開発を経験され、そこで課題を感じたことがあったそうです。一方で、『作りたいものはあるけど社内のリソースが足りない』という悩みも抱えていました。
そこで単発の開発ではなく、長期的に自社の開発チームを作れるラボ型をご提案。私たちは、アジャイル開発で柔軟に動けることや、週次定例で密にコミュニケーションを取ることを丁寧に説明し、『外注先ではなく同じ会社のチームとして伴走する』スタイルを理解いただきました。」
神田:
「PMの私、コミュニケータのホン、バックエンドエンジニアのトゥアンとチョンで体制を組みました。スクラム方式で1週間ごとのスプリントを回し、タスク棚卸し・工数見積もり・週次定例・開発・QA/PM動作確認・クライアントレビューというサイクルで進めました。
1週間ごとにタスクの棚卸しからクライアントレビューまでのサイクルを回し、進捗と品質を同時に管理します。当時と今とでは使っているツールやフローはアップデートされていますが、大きな流れとしては変わっていません。
【Step 1】タスク棚卸し
まず、スプリントが始まる前にタスクの棚卸しを行います。
このプロジェクトではmiroを使って、1つの付箋が1タスクになるように付箋を追加していきました。追加したものは工数見積りをしておきます。
【Step 2】スプリント計画
棚卸ししたタスクに対して、次のスプリント内でやるタスクをチーム内で決めます。
1週間のスプリントに収まるようなタスク量かつ、優先度の高く着手可能なものを選定します。
【Step 3】週次定例
定例では、前のスプリントでやったことの報告と、次のスプリント計画の合意を取ります。週1でお客様と打ち合わせをすることで、進捗や優先度に関する不安を早期に解消することができます。
【Step 4】開発
合意したスプリント計画に沿ってタスクを進めていきます。予定していた工数に対して、実際にかかった工数も記録しておきます。
このプロジェクトでは、タスクに関する仕様の確認は別途チケット管理ツールでやりとりし、必要があれば詳細設計をし、SQLや画面遷移図・ソースコードの断片をmiro上でエンジニアに共有していました。
【Step 5】QA/PM動作確認
実装ができたものから適宜PMが動作確認を行います。意図していない変更があればその場でコミュニケータ・エンジニアに伝えて認識のすり合わせを行います。
もしQAをアサインしている場合は、品質担保のためにベトナムQAでのテストに加えて、日本人QAにてチェックリストを用意し漏れがないよう徹底してチェックを行います。
【Step 6】クライアントレビュー
QA/PMの動作確認ができたものは、チケット管理ツール上でお客様へレビュー依頼をします。具体的に何を変更して、どのようなテストを行ったのかをチケットに記載することで、安心感と、テスト不足や認識違いなどの発見につながります。
これら一つひとつの工程を丁寧に回すことは、単にスケジュールを管理するためではなく、品質と信頼を両立させるための仕組みでもあります。
しかし実際の運用の中では、アジャイルならではの難しさも見えてきました。
神田:
「最初に感じた課題は“全体スケジュールの見えにくさ”でした。アジャイル特有の“細かく進める分、ゴールがぼやける”という課題に直面し、私自身も最初は『本当に間に合うのか?』と不安になる場面がありました。さらに、スプリントを繰り返す中で既存機能に影響が出る“デグレ”や、進捗の齟齬も発生し、順風満帆ではありませんでした。
そこで意識したのは、とにかく“誤解を減らすこと”。コミュニケーションをテキストのやりとりだけで終わらせず、DB設計図やSQL、コードそのものを共有し、具体物を見ながら会話するようにしました。これにより『言った・言わない』ではなく『見えているものを一緒に確認する』というスタイルが定着し、チームの認識が揃っていきました。
また、品質担保のためにベトナムQAでのテストに加え、私自身が毎回動作確認を行い、二重のチェック体制を構築しました。正直、PMとして“自分で動かして確かめる”作業は想定以上に負荷が大きかったですが、その積み重ねでお客様に安心してもらえる成果物を出せたと思っています。
初案件ならではの紆余曲折も多かったですが、ひとつひとつの試行錯誤が次の改善策につながり、今では“あの時の苦労があったからこそ、個人としてもチームとしても強くなれた”と自信を持って言えます。」
神田:
「お客様の既存サービスと連動し、日常業務に組み込まれています。
後半にはアイ・ムーヴ様の沖縄オフィスでKPTを行い、率直なフィードバックもいただきました。課題も多くありましたが、『以前のオフショアよりやり取りしやすかった』という声もいただけました。何よりラボを継続して使っていただけることは、チームとして大きな誇りです。」
神田:
「今回のラボ開発を通して改めて感じたのは、これは単なるアウトソーシングではなく、お客様と一緒に成長していく“共創”の仕組みだということです。開発リソースが足りないお客様には、ぜひ知ってほしいですね。企業の一員のように伴走しながら、必要に応じて柔軟にチームの体制も変えていけるのが強みです。
それに加えて、コスト面も意外と大きなメリットがあります。国内でエンジニアを採用すると月額80万円くらいかかることが多いですが、ベトナム拠点なら40万円程度(PM費用別)で対応可能です。しかも、単に安いだけでなく、日本人PMが間に入ることで、品質もしっかり担保できるので、安心してお任せいただけます」
初めての挑戦で得た学びは、現在進行中の他プロジェクトにも大きく活きています。ラボ開発は単なる外注ではなく、お客様と共に成長していく“共創の場”。
これからも可能性を広げていきたいと思っています。
ーー開発リソースが不足しているお客様や、アジャイルで柔軟に伴走してほしいプロジェクトがあるお客様は、ぜひお気軽にご相談ください。
私たちがチームの一員として寄り添いながら、理想のプロダクトづくりをお手伝いさせていただきます!
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