キッズラインに登録するサポーター様(ベビーシッター・家事代行サポーター)の「学び」と「安全」を支えているのが、教育大学チームです。サポーターの皆さんが安心してご家庭に寄り添えるように、スキルアップを目的とした講座の企画から事故・怪我が起きてしまった際の対応や再発防止まで、その業務は多岐にわたります。
今回は、教育大学チームで入社早々から活躍する3名にインタビューを実施しました。
病児保育の仕組みづくりやヒヤリハット管理を担う定司さん、怪我対応を担う内田さん、そして家事代行サポーター向けの講座企画・運営を担う三栖さん。3人ともキャリアも前職もバラバラですが、共通しているのは「サポーターの皆さんが安心して活躍できる環境をつくりたい」という思いです。
上巻となる今回は、まず定司さんと内田さんに、病児保育の仕組みづくりや怪我対応という「安全」を支える業務について詳しく伺いました。下巻では、三栖さんが手がける「学び」を支える講座づくりの仕事と、3人が語る「入社早々から活躍できている理由」をお届けします。
教育大学チームってどんなチーム?
教育大学チームは、サポーターの皆さんが安心・安全に活動できるよう、講座の企画運営から事故やヒヤリハットへの対応、マニュアル・ヘルプページの整備まで幅広く担っているチームです。チーム内は教育ユニットと大学ユニットの2つのユニットに分かれており、ベビーシッター向け・家事代行サポーター向けそれぞれの講座運営や、怪我対応、東京都のベビーシッター利用支援事業(東京BS)に関わる業務など、メンバーごとに専門領域を持ちながら連携して動いています。
たとえば今回お話を伺う定司さんは病児保育の仕組みづくりやヒヤリハット管理を、内田さんは怪我対応を担当。そして下巻でご紹介する三栖さんは、家事代行サポーター向けの講座企画・運営や安全指導を担当しています。ベビーシッター・家事代行それぞれのサポーター様に対して、「デビュー前の学び」「デビュー後のスキルアップ」「万が一のトラブル対応」を切れ目なく支えているのが、このチームの役割です。
看護師や保育士としての現場経験を持つメンバーが多く、「サポーター様の気持ちが分かるからこそできる伴走」がチームの強みです。一方で、今回インタビューした3名は、経験豊富な先輩たちに支えられながら、入社間もない頃から主体性を発揮し、業務改善や新しい取り組みを進めています。 それが、このチームのもう一つの特徴です。
定司さん(教育大学チーム)
担当業務: 病児保育、ヒヤリハット、キッズライン大学の運営業務、東京BSの検便業務、怪我業務(2025年〜)
病児保育の「安全に任せられる人」を増やす仕事
定司さんが中心となって担っているのが、病児保育です。数年前まで病児保育に対応できるサポーター様は全体のごく一部にとどまっており、需要はあるのにお願いできる人が少ないという課題がありました。
そこで定司さんが取り組んだのが、認定の仕組みそのものの見直しです。まずは救命救急講座・急な体調不良講座・病児講座という3つの講座とテストをセットにした新しいフローを設計。看護師としての医療知識と、保育士としての「子どもとの関わり方」、その両方を補い合える仕組みをつくりました。
「看護師や保育士など、それぞれが持つ専門性を活かしながら、安心・安全なサポートに必要な知識を幅広く学べる研修を提供しています 」
と定司さんは話します。あわせて、病児保育のマニュアルやヘルプページも、厚生労働省やこども家庭庁の資料をもとに刷新しました。
このほか、社内全体のヒヤリハットの記録・分析や東京BSにおける検便キットの送付・管理業務も担当。2025年からは怪我業務にも加わり、業務改善を進めています。
他チームとの連携
東京BSの検便業務や認定業務の一部を担う関係で、社内では東京BSチームとの連携が日常的にあります。最近は病児保育のできるサポーターを増やすため、マーケティングチームと協力してサポーター様へのインタビュー企画にも着手。今後はCSチームとも連携し、より丁寧な判断や対応が求められる病児保育について、ルールや案内のさらなる充実を図っていきたいと考えています。
前職での気づきが、今の原動力に
前職は大学病院の産婦人科・混合病棟の看護師。社会的にリスクを抱える患者や妊産婦と接するうちに社会福祉の世界に関心を持ち、乳児院に転職しました。乳児院では、産後うつやDV、貧困などさまざまな事情で育てられなくなった0〜2歳の赤ちゃんを24時間体制でお世話する日々。
「乳児院では、産後うつのお母さんが多いことを実感し、病院や施設だけでなく地域でももっと母子支援があればと思っていました。同時に、運営の方針で保育士や看護師が十分にスキルを発揮できていない環境にも違和感を感じていたんです」
そんなときに出会ったのがキッズラインでした。家庭をサポートするだけでなく、支える側の保育士・看護師も自分らしく働ける環境を提供している点に惹かれ、そのサービス運営に携わりたいと考え応募したといいます。
やりがいは「看護師だけでも保育士だけでもダメだった」という気づき
病児保育に関するアンケートを実施した際、これまで「したいけどできなかった」サポーター様が講座を受講して対応できるようになり、ご家庭から感謝の声が届いたときは大きなやりがいを感じるそうです。
「看護師として病児対応に自信や誇りを持っている方も多いのですが、病児講座を受講した後に、『看護の経験だけでは気づけなかった視点がありました』という声をいただくことがあります。ベビーシッターとして行う病児保育には、ご家庭でお子様をお預かりするからこそ必要となる知識や判断があります。私自身も、受講者から寄せられた声を通じて、その難しさや学び続けることの大切さを実感しています 」
プライベートの過ごし方
色々な国の言語や文化に触れるのが好きだという定司さん。英語・中国語・韓国語を勉強したり、海外の料理を自分で作ってみたりして楽しんでいるそうです。
内田さん(教育大学チーム)
担当業務: 怪我報告書の精査、ユーザー様へのフォロー対応、サポーター様への対応(再発防止策の提案など)、怪我の集計・分析・対策立案
一つとして同じものがない「怪我対応」の現場
内田さんが担うのは、サポート中に発生した怪我への対応です。サポーター様から怪我の報告が寄せられるほか、社内で状況を確認し、把握するケースもあります。
報告を受けると内田さんが事案の内容や程度を確認し、社内での記録・管理にとどめるケースか、関係機関への報告が必要なケースかを判断したうえで、関係部署へ連携しています。
「怪我の程度だけでなく、発生時の状況や経緯、その際の対応、サポート全体の内容を踏まえて、総合的に判断する必要があり、今まさに定司さんたちと相談しながら基準を整理しているところです」
怪我が発生した際は、お子様の状態やユーザー様への影響にも配慮しながら、状況に応じて顧客対応を専門とするチームと連携しています。
一方で、サポーター様も不安を感じていることがあるため、できていた点や前向きに取り組んでいる点も丁寧にお伝えすることを心がけています。
そのうえで、保育内容の振り返りや今後に向けた学びが必要な場合には、教育・研修を担当するチームへ繋ぎます。それぞれの状況を整理し、適切な専門チームへ橋渡しすることも、この仕事の大切な役割です。
「入社してまだ2週間ほどの頃、初めて電話でお話ししたサポーター様が、サポート活動そのものに悩まれていて。自分にもサポーター経験があったので寄り添ってお話しできて、その後、提出いただく怪我報告書の内容も、発生した事象を振り返るだけでなく、原因を踏まえた再発防止策までより具体的に考えていただけるようになっていったんです。 電話してよかったと思えた出来事でした」
定司さんと二人三脚の「怪我の分析」
怪我の集計・分析は、定司さんと協力しながら進めています。既存のシートを引き継いだ内田さんは、サポート現場への理解を活かし、より詳細な状況を把握できるよう、記録項目の見直し・充実を提案しました。シートの仕組みづくりは、データ整理やパソコン操作を得意とする定司さんが担当。現在は一定数のデータが蓄積されており、今後はさまざまな観点から傾向を分析し、安全なサポート体制づくりに活かしていく予定です。
怪我報告書のフォーマット変更も、内田さんが感じた「記入のしにくさ・見づらさ」をきっかけに、定司さんを中心にシステム開発依頼が行われました。
保育士・サポーター経験があるからこその寄り添い
前職は認定こども園と小規模保育園で保育士として約7年。その後、キッズラインのサポーターとして2年間活動していました。サポーター活動を始めてすぐの頃、業務で悩んだ経験があり、その際にオンボーディング担当者から電話でとても親身に寄り添ってもらったことが今も心に残っているそうです。
「そのとき心が折れなかったおかげで、2年間サポーターとして楽しく働けたと思っています」
保育園の保育士とベビーシッターの違いに戸惑った経験もあり、その経験を活かして現場のサポーター様のために何かできればと考え、キッズラインへの入社を決めました。
「話せてよかった」と言われる瞬間が一番嬉しい
サポーター様への電話ヒアリングでは、怪我について一緒に振り返り、次にどう繋げるかを一緒に考えます。個人事業主として働くサポーター様が感じる心細さや不安に寄り添う中で、心を開いて話してもらえたときが最も嬉しい瞬間だといいます。
「怪我のことばかり聞いていると、サポーターさんも辛い気持ちになってしまうことがあるので、他の場面での感謝も伝えるようにしています。お子様が怪我をしている以上、その状況自体は肯定できませんが、それ以外の活動はきちんと肯定できるよう意識しています」
プライベートの過ごし方
休日はバイクに乗ってリフレッシュしているという内田さん。おうちのかわいい猫たちにも、日々癒されているそうです。
経験豊富な先輩たちと進める「怪我業務」
看護師出身の定司さんと保育士出身の内田さん、それぞれ異なる視点から気づきを交換することもあります。怪我報告書のフォーマット変更提案も、ふとした会話の中で生まれたアイデアの一つ。内田さんが現場で感じた違和感を率直に共有し、定司さんや先輩が「一緒にやっていこう」と後押しすることで、改善がどんどん形になっていく——それが教育大学チームの日常です。
怪我に関する報告が増えるなかでも、一件一件に丁寧に対応できるよう、内田さんを中心に進めてきた業務を定司さんとも共有し、チームで対応できる体制づくりを進めています。 今後は、ヒヤリハットや怪我に関する情報を横断的に活用し、より効果的な安全対策に繋げていきたいと、二人は話していました。
入社してすぐでも、気づいたことを率直に発信すれば、先輩たちが一緒に形にしてくれる。それが教育大学チームの働き方です。
下巻では、家事代行サポーター向けの講座企画・運営を担う三栖さんのインタビューと、3人が語る「入社早々から活躍できている理由」をお届けします。お楽しみに。