高橋俊介(27)
口コミ獲得支援サービス cocoを提供する、株式会社cocoの代表です。
少々長くなりますが、
・高橋のこれまで
・coco開始の経緯
・cocoの実績
・cocoが必要とされる社会背景
・cocoのこれから
の5つについて自己紹介させてください。
高橋のこれまで
5年間で100近くのプロダクトを開発
2013年1月、まだギリギリ慶応大学生だった頃、当時在籍していた理工学部を中退し、株式会社cocoを登記しました。
大学入学当初は起業なんて選択肢にもありませんでしたが、当時在籍していた学生団体の活動を通じてIT起業家と触れ合う中で、自然と「起業」という道が見えてきたことがきっかけです。昔から「何かを作る事・考える事」が好きだったのですが、そのエネルギーを向けるべき先はここ(起業)だろうなと、直感的に思いました。
気づけば5年間、リリースしていないものや・受託開発で行ったものも含めると、大小合わせて100個くらいのプロダクトを開発してきました。
結果として、それらの95%は失敗でしたが、残りの5%の数少ない成功体験から、多くの事を学んできました。そして今では、自分で作ったプロダクトから売上をひねり出し、一人であれば人並み以上の暮らしができるくらいまでは実力がついてきた自信があります。
とにかく様々なプロダクトを作ることが純粋に大好きで、そのプロダクトをつかって、人々の生活がより良くなったり、ある一定範囲内でも”社会がよくなっていく”ことに大きな喜びを感じています。
現在は、「口コミ獲得支援サービス coco」に注力
現在は、過去様々なビジネスを検討してきた中で最も有力と考える、「口コミ獲得支援サービス coco」の開発・運営に集中しています。
「coco」は、店舗向けの口コミ獲得支援サービスです。誰でも簡単に、手軽に、お客様の満足の声を集めることができます。食べログなどのように、メディアを持っているわけではなく、店舗スタッフが利用するクラウドサービスです。
厳密に説明すると、SMSを通じて口コミの依頼ができる「口コミお願いサービス」です。
店舗からお客様への「口コミを依頼」を簡単にすることで、お客様の「口コミをもっと増やしたい」「口コミを通じて、もっと顧客を増やしたい」という課題を解決します。
coco開始の経緯
大好きな整体院に紹介できるプロダクトを
以前から、私には行きつけの整体院があり、そこの治療をかなり気に入っていました。体調不良が長期に続いていたことがきっかけで、必死にGoogle検索をかけたところ、その整体院がたまたま見つかったのですが、通い始めてから本当に体調が良くなってきたのです。
そんな魔法のような技術を持つ整体院でしたが、その一方で、オンラインからそれを知ることは、非常に難しく感じていました。私の場合は、たまたま必死に検索をして、あらゆる情報から総合的に判断して、あとは運任せに飛び込んだ結果、たまたま良いお店に当たった、という感じでしたが、他の人もそのように判断できるかといえば答えはNOです。
そんな整体院の良さをどうにかして伝えられないかと、例えばコンテンツマーケティングのサービスなど、ありとあらゆるビジネスモデルの調査・検証を行いました。そこで、たまたまアメリカで急成長していた「Podium」という口コミ獲得サービスを発見し、そのモデルを参考にしたのが「coco」になります。
これなら行きつけの整体院の人も喜んでもらえそうだと思い、PodiumのLPをそのまま整体院の院長さんに見せに行きました。「これを作ったら欲しいですよね!?」と聞いたら、「欲しいかも!」と言ってもらえました。
Podium CEO Eric氏へのヒアリング
Podiumのあまりの素晴らしさに感銘を受けた私は、そのまま勢いで人生初のアメリカ行きの航空券を買い、その後でCEOのEric氏にアポイントをとりました。
運良く快く引き受けてもらい、直接アドバイスを頂く事ができました。Podiumを発見して、飛行機で飛び立つまで2週間も経過していなかったように思います。
7月3日高橋俊介@ShunTaka@ericwilliamrea Hi. I'll be in Salt Lake City between 7/4-7/9 to know more about podium. Can I meet someone who is working in your company?
Eric Rea@ericwilliamreaI was just in Tokyo two weeks ago. We'd love to host you. Send me a DM and we can coordinate from there.
7:00 - 2017年7月3日1
Eric Reaさんの他のツイートを見る
※なんとTwitterでアポがとれましたw
アメリカでは、既にPodiumに似たようなモデルのビジネスが多数出現しているのですが、「Podium」はその中で最もうまく行っているスタートアップで、立ち上げ3年で1万店舗での利用実績があるような状態です。
創業者のEric氏の実家が小売店を営んでいたことから、そこで使えるサービスを考えた結果、このアイディアに至った、ということでしたが、他にも様々なアドバイスを得ることができました。多分私は、今日本でこのモデルに関して一番詳しい人間です。
cocoの実績
cocoを使い、売上を急増させた店舗が複数出現
cocoのα版リリースは、2017年の8月でした。そこから2018年1月末で、数十店舗が利用し、実際にマネタイズできるレベルまでサービスを成長させることができました。
実際に複数の店舗で「お客さんが増えた」「たくさんの口コミが入った」と言われることが多く、cocoもまた、店舗間での口コミによって拡大しています。
まだまだ規模としては小さいですが、確実にお客様から愛されるサービスになってきているなぁというのを感じます。
今まで数多くのプロダクトを作ってきて、「プロダクトを当てる」ことの難しさは、同世代の誰より多く経験して来ていますが、その中で何より難しく、多くの人が到達できずに折れてしまうポイントは間違いなく「お客様から愛される商品を作る」ことだと考えています。
cocoはそのポイントをほんの数ヶ月で突破することができました。cocoは、スタートアップの挑戦としても非常に優れた実績を出していると自負しています。
過小評価されている「口コミ」のインパクト
口コミの増加は、想像よりはるかに集客に影響します。ある程度質の良い口コミが集まってくると、明らかに新規予約の数が増えます。
更にもう一つ、口コミを探して来店するお客様は、目的意識が強く、真剣に良い店舗を探しているため、本当にその目的が達成されれば、その後も店舗を長く利用してくれる可能性がとても高いです。店舗経営の観点で「質の良い」お客様を集めることができるため、従来の広告より遥かに高い費用対効果で集客を行うことができます。
近年多く出現している、Airbnbを代表とするCtoCサービスも、ほぼ確実に”口コミ”の機能を搭載しています。そのくらい、「第三者の意見」は多くの人にとって重要なものなのです。
cocoに関わった”社会”は良い方向に変化を遂げる
少なくとも、cocoに関わるごく限られた”社会”の中では、
・もっと迷うはずだったお客さんが、口コミがあるおかげですぐに自分に合った店舗を見つけられるようになった
・口コミを増やした店舗が、より少ない費用で、収益を増やした
といった、「社会のより良い方向への変化」が起きていることを実感しています。
だから今、すごく楽しく、ワクワクしながら「coco」の開発・運営を進めることができています。
cocoが必要とされる社会背景
誰も報われない、店舗サービス業界
最近では多くの人に知られていることかもしれませんが、例えば美容師さんの手取りの給料は、その業務量や年齢からしてまったく相応しいとは言い難い、低い水準に収まってしまっているのが現状です。
それでは経営者が搾取しているのかと言えば、それも違います。経営者の方もまた、言葉を選ばずに言ってしまえば”ジリ貧”の状態でギリギリで経営している方が数多く存在します。
そしてもう一つ、今、人口が減っているにも関わらず、美容室などの店舗は年々増加しています。その数は膨れ上がる一方で、コンビニより多い、と言われています。
つまり、競争の激化によって、利益をお互いに削り合い、皆が揃って疲弊するような状況になっているのです。
もちろん全員が一様に苦しんでいるわけでもないですが、多くの産業でこの状況は当てはまります。
送客プラットホームだけが儲かり続ける
なぜこんなことになってしまったのでしょうか。そもそも、需給が一致しないのであれば、一定の店舗はなくなってしまうため、ここまで店舗増加の一途をたどることは、一見難しいように感じます。それに、我々が支払っている金額はどこに消えてしまっているのでしょうか?
実は、ホットペッパービューティーを始めとする、”送客プラットホーム”が、この業界に関わる関係者で唯一儲かり続けているのです。
「金」で集客するプラットホームの限界
特に開業直後の店舗は知名度も浅く、リピーターも少ないため、新たに新規顧客を開拓する必要があります。つまり、例えば美容室であれば、ホットペッパービューティーに多額のお金を払い、”媒体の上位”に掲載してもらいます。
すると、「金」を払った分だけ、お客様を集めることが出来ます。彼らの何割かはリピーターとなるため、あとは広告費を抑えつつ、売上を伸ばしていく、ということが次のステップになります。
ところが、ある程度時間が経過すると、次の新規店舗が、お金を払い、”媒体の上位”を取りにきます。
すると当然、お客様はまたその店舗に集まるため、開業資金を使ってしまった店舗は、新たな顧客を捕まえることが難しくなってしまいます。
そして、後は省略しますが、またその新規店舗も、次の新規店舗に、、と、そんなサイクルがこのプラットホームには存在します。
その結果、儲かるのは送客プラットホームで、店舗はひたすらギリギリの経営を強いられることになります。
「お金で客を呼べるプラットホーム」は、店舗オーナーからすると一見素晴らしい仕組みです。しかし、見方を帰れば「お金で客を奪われるプラットホーム」ともいえます。そこには、サービス向上の努力や、接客の工夫はあまり関係しません。「お金で集客できる」仕組みこそが、店舗の疲弊の原因となっているのです。
cocoは、サービスの「質」による集客を可能にする
cocoは、口コミを集めるサービスで、口コミは、「サービスの質」を可視化します。
つまり、店舗はcocoを活用することで、「金」だけではなく「質」による集客を可能にするのです。
以前は、テクノロジーが未発達でそれができませんでしたが、今ではGoogleを初めとした、テクノロジーの巨人たちがその基礎を作り出したおかげで、その口コミを多くの、それを必要とする人に届けることが出来るようになったのです。
サービス業における口コミは、グルメ産業とは違い、放っておいてはなかなか集まりません。そこで、cocoによってその後押しを行い、今までは埋もれてしまっていた「良質な口コミ」を集めることをサポートする必要があるのです。
cocoを使えば、店舗の努力が報われる
cocoが広まることで、「サービスの質の改善」に力を注いでいる店舗ほど報われる社会が実現します。
勿論、「お金を払えば集客できる」プラットホームも、ある程度は必要です。しかし、全ての店舗がそれを常に使い続ける必要はないのです。
従来のサービスが、お金を払うことによってある程度の結果を保証する「結果平等」なサービスであるとしたら、cocoは、少額を払うことで全員が同様な機能を得ることが出来る、「機会平等」なサービスです。
そして、優れたサービスを提供する店舗ほど、機会平等な方が、より多くの利益を出すことができるのです。
cocoのこれから
cocoは、店舗経営になくてはならない「コミュニケーションインフラ」へ
cocoは、現在はまだまだ小さく、単機能な「レビュー集め」サービスですが、今後は「店舗と顧客のコミュニケーションインフラ」として展開していきます。
休眠顧客へのクーポン配信や、アンケート依頼、またポイントカード機能や予約機能など、まだまだできることが、たくさんあります。
店舗と顧客のコミュニケーションインフラを提供することは、様々な面において質の高いサービスを提供する店舗の集客を支援することができるのです。
導入店舗数もまだまだ少ないですが、3年以内に国内で数万店舗が利用するような、産業にとらわれず、店舗運営のインフラとして利用されるようなサービスにしていきたいと考えています。
人々が、自分らしく、豊かな人生を歩める社会を
自分でビジネスを行おうとする人が、集客を他人に依存している限り、ビジネスにおける自由は残念ながら手に入りません。集客を握っている人のパワーが強くなってしまうため、その人に従わざるを得なくなってしまうのです。
独立して仕事をする人の多くが、「自由」や「自分らしさ」、そして「経済的な豊かさ」を求めて独立しています。しかし、現在のサービス業界は、特定の事業者が彼らの集客を握ってしまっているため、残念ながら彼らの「自由」「自分らしさ」「豊かさ」の全てが奪われてしまっています。
私は、自分らしく個性を発揮しながら生きている人を心底尊敬しているし、また自分自身そうありたいと思っています。cocoは、そういった人たちに、真の自由を提供し、夢を叶えるパートナーになりたいと考えています。まだ現在は、その第一歩を歩み始めたばかりの段階ですが、その”道”は確かに存在すると確信しています。
5年、10年、はたまたそれ以上、何年かかるかわかりませんが、cocoはその社会が実現するまで歩みを止めることはありません。
長い挑戦になりますが、頑張っていきますのでcocoと高橋俊介をよろしくお願い致します。
最後までご一読ありがとうございました!
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[PR] 共にcocoを作る仲間を募集しています!
cocoは、本当に社会から必要とされるサービスで、スタートアップの生まれたての事業としては、かなり良い成績が出せていると考えています。しかし、現在のメンバーだけでは、これ以上の変化を起こすことができません。
開発、デザイン、ビジネス、各種1名ずつ募集しています。まだまだ共に事業を作り上げる創業期なため、積極的に「cocoをこうしていきたい」と考えていけるような人と相性が良いのではないかなと思います。勿論、ストックオプションなどもありますが、それ以上にcocoの考えている未来に共感して頂ける人と一緒に働きたいと考えています。
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■デザインメンバーに助けてほしいこと
– サービスやLPなどのUI/UXディレクション・実装
– 各種広告のクリエイティブのディレクション・作成
– ロゴなど、CIの策定・実装
■開発メンバーに助けてほしいこと
– 各種機能追加
– 迅速にPDCA可能な開発体制の構築
– プロダクトのディレクション
■ビジネスメンバーに助けてほしいこと
– cocoに囚われない顧客の集客サポート/コンサルティング
(- カスタマーサクセスチームの立ち上げ)
– お問い合わせに対する対応・営業
– お客様の声を、プロダクトの仕様に落とし込む作業
※全部の経験がある必要はありません。「これから勉強する!」という形で問題ないです。
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これからのcocoに少しでも興味を持ってくれた方や、高橋の自己紹介を見て、「一つアドバイスでもしてやろう!」と思った方、是非ランチでも行きましょう!