プロフィール
工藤将太郎(株式会社クレア・ライフ・パートナーズ代表取締役社長)
西南学院大学を卒業後、日本生命保険相互会社に入社。2012年に株式会社クレア・ライフ・パートナーズ(以下、CLP)を創立。様々な経験と想いから、自身のアイディアを具現化し構築された唯一無二の会社。この先のビジョンに向け全力投球!
―ウイスキーカスク投資を知ったきっかけ、始まりを教えてください
始まりは2018年。ラグジュアリーアセットの中でもウイスキーボトルが値上っているな~となんとなく着目していて、そこからウイスキーについて調べていたら “樽” を買えることを発見しました。当時、ウイスキー投資を商品として行っている事業者は日本で聞いたことがなかったので、日本でほかの人(企業)がやっていないのならやろう!という想いから、そのウイスキーの樽のサプライヤー(樽の管理者)に「樽、買いたいです!」とメールをしました。そしてなんと返信がありまして、ニール(サプライヤー・樽の管理者)との出会いはここからです。実際にニールと会って話をする中で、ビジネスパートナーとなりました。
―流石、引き寄せと言いますか…アメイジングな始まりですね!ニールさんについても興味深いのですが、一旦次のご質問へ。
ー起動に乗るまで大変だったことは何ですか?
「本当に樽あるの?」「価値あるの?」「詐欺じゃないよね?」
投資は本当に詐欺が多いので、ここの確認は徹底的にしました。英語が得意なメンバーを含めてサプライヤー(樽の管理者)と密にコミュニケーションをとり、調べに調べた結果、日本の蒸留所よりもスコットランドの方が投資家の所有権が担保されていることがわかりました。樽固有のリファレンスナンバーや熟成中に保管される場所は、指定の保税倉庫とされ厳格に整備されています。アルコールの製造・販売における法的な部分も綿密に調べあげました。スコットランドにとってウイスキーは主たる産業であり、政府も力を入れており、スコットランドは資産として透明性も高く非常に安定していることを確信し、思いっきり販売できる!という新たな投資の扉が開かれました。そして、弊社のチームがECサイトの立ち上げからメディア展開や各方面への取材・提携対応など、全速力で駆け抜けて今に至ります。とにもかくにも軌道に乗るまで細かい確認が一番長く時間がかかり大変でした。
―そんな背景があったのですね!工藤さん著作の「ライフマネーセンス~不確実な未来を生き抜くための8人のお金の話」にもウイスキーカスク投資についての記載に興味がありました。
ーずばり、ウイスキーカスク投資の魅力を一言で言いますと?
飲めます!いえ、それだけでなく沢山あって一言では難しいですね。ちなみに為替を考えなければ、必ず値上りする資産とも言えますね。例えばマッカラン12年のものよりも18年が安くなることはまずないです。ウイスキーは寝かせれば寝かせるほど価値は100パーセント上がります。当然為替の影響で変動することはありますけれど、為替やウイスキーの需要が激減しない限り、必ず利益になるという表現を使っても過言ではない唯一の資産だと思いますよ。(何かを保証したりPRする意図はないです!)
―重量感のあるお言葉をありがとうございます。最後にウイスキーカスク投資への想いを教えてください
日本でCLPしかやっていない、先駆者としての責任感です。そもそも聞いたこともないウイスキーカスク投資と言えば、十分怪しいものでしかないですよね。仮に我々が失敗したらその影響は大きく成り得ます。
共に一所懸命この事業を築き上げてきパートナーもたくさんいます。昨年は遥々日本まで足を運んでセミナーもやってくださって…。彼らの顔を思い巡らすと、より日本サイドで良い商品にしていきたいという使命感が燃えます。
そしてこの投資はお酒が飲めない人ですら、大いに楽しめるのです。資産としてはもちろんのこと、アートや香水、オリジナルボトルはギフトとしてもよいですね。実際CLPでも、昨年10周年を記念して会社で樽を購入し、お付き合いの深いお客様やビジネスパートナー、そして社員のみんなに、CLPオリジナルウイスキーをボトリングしてプレゼントしました。どんな味か、あるいはアートとしてどのような見栄えか、実際に体感できる場として西新宿の「BAR FIVE Arrows」というお店があります。お越しいただければ伝わる部分もあると思うのですが、五感で素敵なものを得られるなんとも特別な場所(秘密基地)を目指しているところです。
ウイスキーは飲むだけでなく、このように様々な角度からスポットライトがあたるものでもありますね。つまりウイスキーの消費が増えるわけです。そうするとウイスキー業界の作り手はもっと作りますね。そうなると産業の成長に繋がります。我々は、“投資” というアプローチから入りましたが誰もがウイスキーを楽しめる環境を整備することで、ウイスキー業界に貢献できると思っています。これこそが、ウイスキービジネスへ注力する理由です!
―社会貢献ということですね。
そうですね。
ウイスキーは地方の自然豊かな気候を利用して作られることが多いです。そうするとおのずと地方・田舎に建設されやすいです。また飲み物として販売できるまでには、3年・5年・10年・・・長い時間がかかります。そうなると売上が立ちませんから、費用を賄うことを考えると多くの人を雇えなかったり、従業員の方の給与をどんどん上げていくということは難しくなりますね。つまり雇用が生まれないし、税金も増えない。
でもウイスキーの需要が高まれば必然的に製造が必要ですし、人を雇います。人を雇えば働き手が増えて、その地域には人が集まり、生活環境が広がり、町が活性化していく…これが、規模の大小あれど、地域社会が発展することの1つだと考えています。
だから、我々のやっている志事(仕事)は社会貢献の一端を担っているとも言えます。
大企業ではないから最初から大きなムーブメントではありませんが、今後の成長幅は限りなくあると思います。
―まさに着眼大局着手小局ですね。目の前のビジネスだけでなく、このずっと先の社会や人々のこともみて動かれているのですね。
ーこのようなCLPで働くからこそ得られるものはありますか?
“ホンモノ”!!です。
若手の社員がビジネススキルを身につけるためにはいろんなことをするしかほかないのです。20代30代はしこたま頑張るということです。職人さんのように下積みがとても大切です。
ホワイトカラーというようなマニュアルに沿ってやればできるビジネスマンではなく、本物の力を持った本物のビジネスマンを、ここ(CLP)では体得できます。
少し話が脱線してしまいますが、生活が圧迫する日本、しかし国のことを憂いても仕方ないです。ただ、せめて自分の船に乗っている者だけ何としてでも救いたく、徹底的に20代30代は鍛えますし、海外出張では世界の文化に触れ、世界のビジネスマンに会うことで体感できる機会を設けています。提携先の国に行ってホンモノの“人”や“モノ”に触れることです。机上の業務に限らず、こうやって直に会うことで、普段は離れた日本から業務をしていても、一つ一つの意識や質が変わるはずです。メール一つにしても、相手の顔や現地のイメージがあるかないかでは雲泥の差なのではないかと思います。
ちなみに年功序列・終身雇用は現代においてネガティブに捉えられがちですが、私は良い面も持ち合わせていると思っています。なぜなら、新しい人が急に業務ができるようになるわけではないですね。だからといって今すぐできる人だけほしいわけではないです。CLPのことを理解して、前向きに頑張っている人がいてくれることは会社としての喜びです。
CLPは本当に事業範囲が幅広い会社です。そして全く違うキャリアや職歴のメンバーが集まっています。各々複数さまざまな業務を手掛けるため、その人の得意分野をお任せしています。そうですね、例えば高橋さん(冒頭写真の右側)は若手に負けずに最前線でバリバリ働かれておられます。高橋さんにしかできない高度な領域はもちろんのこと、外国企業とのシビアな交渉や新しいチャレンジ領域の業務も情熱的に取り組んでいただいている姿勢がとても素敵ですしビジネスマンとして尊敬しています。
もちろん、他のメンバーも日々頑張ってくれています!社員全員が、一人一人の持ち場を責任もって全うし築き上げてきて、今があります。だからいつも本当にみんなに感謝です。