Takahiro KAWAJIRI 取締役 戦略推進室
中央大学商学部卒業後、帝人株式会社に新卒入社。
炭素繊維の営業として国内外の市場を切り拓き、「モノを売る」だけでなく「夢を届ける」スタイルで、多くのプロジェクトを成功に導く。素材と人を繋ぐ“ものづくりのコーディネーター”として高く評価される。2025年4月カーボンフライにて取締役に就任。
戦略推進室を統括しながら、世界を視野に入れた営業展開を加速中。 趣味は釣り。学生時代にはバスプロとして活動、今もなお“釣り竿から素材の可能性を語る男”として
社内外にファンが多数います。
目次
これまでのキャリアとトップセールスとしての強み
釣りがくれた“カーボン愛”
言霊で動かすセールスの力
そして今『取締役として次の挑戦へ』
カーボンフライで輝くのはどんな人?
釣りが繋ぐコミュニティ
最終目標 カーボンに囲まれた人生
これまでのキャリアとトップセールスとしての強み
釣りがくれた“カーボン愛”
中央大の商学部だった僕は、周りが税理士や銀行員を目指す中、
「炭素繊維メーカー」に絞って就職活動を始めました。
大学時代はバスプロとして自分のボートを持ち、10本、20本と釣り竿を所有するくらい釣りにのめり込んでいました。
釣り竿って塗装を剥がしたら、その中身の99%がカーボンなんですよ。
そこから素材への興味が芽生えましたね。
イチロー選手のように自分の道具へのこだわりを持ち、「こんな素敵な素材を広めたくなった」という強い思いが、就職先の選択に繋がりました。
だったら釣り竿の会社に行くという選択肢もあるでは?とよく聞かれますが、
もっと広い世界でカーボンを広めたいという気持ちが強かったですね。
当時、カーボン業界は日本の3社だけで世界シェアの7割を占める状況。
世界ナンバー1、2、3という日本企業の中で、縁があったのが帝人でした。
あの頃はまだ炭素繊維やナノカーボンは今ほど知られていませんでしたし、
帝人は文系の新卒採用実績は過去5年間ゼロ。
だからこそエントリー前に人事部へ直接連絡を入れ
「過去採用実績がないけどエントリーできますか?」と確認したくらいです。
「この商売は文系とか理系とか関係ない。好きで得意なものを極める。それが大事なんです」
帝人では営業として、海外市場を担当。
最終的には自分の領域で“世界No.1のシェア”を獲得することができました。
トップセールスという立場になり今後のステップを考えた時
トップセールスというポジションを守り続けるという選択肢もありましたが、
『俺、大手企業の看板を下ろしても売れるのかな?』という挑戦をしたかったんです。
32歳で決意し、2014年に「10年で学びきってやる!」と決めていた目標通り、独立の道を選びました。
起業してからは、炭素繊維だけでなく、まだ知られていない商材を売るようになりました。
これまでは帝人の中で売れるものが限られていましたが、起業後は自分が国内外で見つけた良いものを広めることができるようになりました。
これまではカーボンが好きで、目新しさという点で売っていましたが、起業してからは好きとか目新しいだけでなく、本当に良いものを売ることができて、そこから本当の意味で営業という仕事が楽しくなりました。そしてやっぱり「看板を下ろしても売れる」という自信を得られました。
言霊で動かすセールスの力
僕が営業で一番大事にしているのは“言霊”です。
できることを、実現できるように伝える。嘘をつかない。そんな“言霊営業”を貫いています。
コロナ禍で海外に行けなくなった頃にカーボンフライと出会いました。
最初は話を軽く聞いて終わったのですが、しばらくしてカーボンフライから再度連絡があり、
『もう一度会いたい』と打診がありました。
1回目はテン社長にお会いできなかったのですが、2回目はテン社長と話すことができました。
テン社長から
「このナノチューブが、あなたの知ってるどんなナノチューブよりも優れていたらどうしますか?」
と聞かれたとき、僕はこう答えました。
「一網打尽です!」(中国語で言ったらウケませんでした笑)
炭素繊維がやりたくてもやれなかった理系の社長と、
炭素繊維しかやりたくなかった文系の僕。
この絶妙なマッチングが、カーボンフライとの始まりでした。
そして今『取締役として次の挑戦へ』
ナノチューブなんて誰も知らない。
「え?そんなベンチャーに行っちゃったの?」と言われたこともありましたが、
今見てください!最強のメンバーに囲まれ、たくさんの実績をつくって、
この界隈で私自身の名前も広く知られるようになりました。
会社の成長と共に、自身も大きく成長していますし、
今回の取締役就任はさらなる飛躍のためのステップだと考えています。
元々創業メンバーなこともあり、変わったことはあまりないですが、期待をしっかり背負うことになりました。この期待は、営業がちゃんと表に立って売っていくこと。Caltema(カルテマ)がどんどん世界に広がる姿を、営業として引っ張ってほしいという会社からのメッセージだと思っています。
今までは正直なところ後輩を尊重して前に出過ぎないようにしていましたが、
これからはもっと僕がリーダーシップを取って、皆さんの急成長に貢献したい。
あとはこの会社に入ってよかったと思われるような雰囲気づくりを整えていきたいですね」
「自分がいなくても広がる仕組みをつくる。それが僕の営業としての次のゴールです」
カーボンフライで輝くのはどんな人?
自分みたいな人ではなく、恐怖心と好奇心がある人。若干の好奇心が強い人がいいと思います。
好奇心だけだと突っ走ってしまうし、恐怖心だけじゃ動けない。
だから、その2つを持ちつつ、好奇心が勝るような人。
僕たちは好奇心でがーっとやるんですけど、恐怖心は慎重さを生むんです。慎重さがあることが大事で、好奇心だけではダメなんです。
好奇心に負けずに、一歩踏み出す勇気もついてくるから。
怖かったら前に出られないけど、好奇心やチャレンジ精神があれば勇気というものがついて前に進める。これがあれば、若手はこの環境に揉まれるだけで、どんどん吸収できると思いますね!
釣りが繋ぐコミュニティ
「フィッシング倶楽部」という非公式の部活の部長をしています。
この部活、単なる部活じゃないんです。
社内だけでなく社外、お客さんなども含めて、めちゃめちゃ人数が多く、
ほぼコミュニケーションツールになっています。
入社のきっかけとなった「釣り」が、今では社内外のつながりを生み出しているんです。
最終目標 カーボンに囲まれた人生
自分が関わった製品に囲まれて暮らし、そして死にたいですね。
それは入社時にも話していました。自分が携わったものに囲まれて生活し、それが引いては世の中の人たちの暮らしが楽になって、便利になって、幸せになるようなものに囲まれる。
「最後は自分の作ったカーボンの棺桶で死ぬ!」
カーボンで作ったらめちゃくちゃ軽くなるんですよ。
自分で自分の商品を売って、自分の満足で営業トップになるというのも最初は楽しかったし目標でした。
でも結局は周り巡って、便利になれば幸せ。
日本、世界、地球、宇宙、まあ宇宙人まで含めて僕のお客様です!