今回、学生がチームでプロダクト開発に挑むハッカソンの審査員を、C-limber株式会社代表の池田が務めることになりました。AIを活用した開発が当たり前になりつつある今、エンジニアやクリエイターにはどんな力が求められるのでしょうか。
今回のハッカソンが掲げるテーマは、「AIが答えを出す時代に、チームで考え、実践せよ」。このテーマについて池田は、「AIが出す答えには、あまりワクワクしない」と話します。
では、人と一緒に考えるからこそ生まれるものとは何なのか。
そして、C-limberが採用やチームづくりで大切にしていることとは。
審査員を引き受けた理由から、AI時代のエンジニアに必要な力、普段の採用で見ているポイントまで、代表・池田に聞きました。
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「自分が審査していいのかな」が最初の気持ち
── 今回、ハッカソンの審査員のお話をいただいた時、最初にどう思いましたか?
正直、「自分が審査していいのかな」とは思ったよね。ただ、自分がこれまでやってきたことや持っている知識を、審査という形を通して若い人たちに何か伝えることができればいいかなと思って。自分にもできることがあるなら、やってみようかなという感じでした。
── 参加を決めた理由は何だったのでしょうか?
正直、ノリもあるけど(笑)。でも、学生のみんなが実際にどんなものを作ってくるんだろう、という興味はすごくあった。数週間かけてチームでアプリやサービスを作るわけでしょ。しかも大学生なら夏休みの時間をかなり使って参加するわけじゃん。自分が大学生の頃を振り返ったら、たぶんやってないからね(笑)。だから、その熱量を実際の現場で感じながら、本人たちの話を直接聞いてみたいと思ったのは大きいかな。
AIが出す「正解」だけでは、面白くない
── 今回のテーマは「AIが答えを出す時代に、チームで考え、実践せよ」です。このテーマをどう捉えていますか?
AIが出す答えって、そもそもあんまり面白くないと思っていて。AIって、基本的にはそれらしい正解を導き出してくれるものじゃん。もちろん便利だし、僕自身も使う。でも、それだけではワクワクしない。
だから「チームで考えて実践する」という部分にはすごく共感する。チームでやれば、自分にはないアイデアが入ってくる。自分一人で考えていると、どれだけ頑張っても自分の想像の範囲内のものしか出てこないけど、誰かと一緒にやると「そんな考え方もあるのか」とか、「そのアイデア面白いね」というものが出てくる。そこにはワクワク感があるよね。
もちろん、人とやる分だけ面倒なことも増えるけど(笑)。でも、自分一人では生まれなかったものができるという意味では、誰かと一緒にやる価値はすごくあると思う。
自分の「興味の外側」に触れる機会が減っている
── AIやSNSが身近になった今だからこそ、感じていることはありますか?
最近、ちょっと面白くないなと思うことがあって。昔は何か知りたかったら検索して、自分で情報を探していたよね。今はSNSを見ても、おすすめに出てくるのは自分が興味のあるものばかり。AIも自分が欲しい答えをすぐに返してくれる。便利なんだけど、逆に自分が興味を持っていなかったものに触れる機会は減っていると思う。
前に「雑誌はそうじゃない」という話を見て、確かにと思ったんよね。雑誌って、自分が読みたい記事だけじゃなくて、興味のなかったページも一緒に入ってくるじゃん。テレビも似ていると思う。一方的にいろんな情報を投げてくれるから、それまで知らなかったものが偶然目に入ってくる。
今は自分に合ったものをどんどん出してもらえるけど、見たことのあるものや好きなものばかりになって、自分の幅が広がりづらくなっている気がする。AIもSNSも便利だけど、それだけに閉じないことは大事だと思うね。
これから必要なのは「行動を起こす力」
── AIによって個人でできることが増えています。今後、エンジニアやクリエイターに必要になる力は何だと思いますか?
これは間違いなく、行動を起こす力だと思う。今までは「プログラムが書けないからできません」「デザインができないからできません」という理由があった。でも、AIが出てきて、それがどんどん言い訳にならなくなっている。
デザイナーならデザインができる。エンジニアならプログラムが書ける。AIも使える。それ自体が、これからどんどん当たり前になっていくと思うんよね。
そうなると、そこから先に差が出るのは、「実際に何かをやったか」なんじゃないかな。
自分でサービスを作ってみるとか、人との関係をつくるとか、会社に営業してみるとか。結局、行動するかしないか。
プログラミングやデザインができても、何も動かなければ価値にはなりづらい。これからはエンジニアやクリエイターに限らず、行動を起こせる人が強い時代になると思う。
── 技術そのものの価値がなくなる、ということでしょうか?
なくなるわけではないし、当然うまい・下手はあると思う。ただ、昔は限られた人しかできなかったことが、どんどん多くの人にできるようになっている。言葉や文字だって昔は誰もが使えたわけではないけど、教育が広がって今はみんなが使うよね。プログラミングやデザインも、同じような道を進んでいるんじゃないかな。
だから「プログラムが書けます」だけでは、いずれ「日本語を話せます」と言っているのと同じようになっていくかもしれない。
インターネットが出てきて、SNSが出て、スマートフォンが出て、今はAIが出てきた。変化は大きいけど、僕は大変な時代というより、面白い時代だと思ってるよ。
採用で見ているのは、技術力だけではない
── C-limberでは、普段の採用でどんなことを重視していますか?
スキルや技術力だけをものすごく重視しているわけではないです。これはAI駆動開発を始める以前からそうだったけど、AIを使った開発が当たり前になってきたことで、以前よりさらにその傾向は強くなったと思う。
もちろん、経験者であれば「これまで何をやってきたのか」はしっかり見る。
ただ、基本的には人間性だったり、コミュニケーションだったり、そういう部分はすごく重視してるね。
── 短い面談の中で、どのように判断しているんでしょう?
結構、感覚に近いところもあると思う。ただ、話している中で、その人が自分のことばかり考えているのかどうかは見るかな。
例えば「この会社でこういうことをしたい」という話と、「自分のレベルを上げたい」「自分が勉強したい」という話では、似ているようで違う。
もちろん成長したい気持ちは大事。でも会社は学校ではないし、働く以上はお金をもらう場所でもある。
「自分が成長するために会社を使いたい」という気持ちだけが強い人は、今のC-limberにはあまり合わないかなと思っています。
一緒に働きたいのは「何か一つ、尖ったものがある人」
── 池田さんが「この人と一緒に働きたい」と感じる人には、どんな特徴がありますか?
これは一つじゃないんよね。素直な人もいいし、賢い人もいい。コミュニケーション能力がすごい人もいい。面白い人も好きだし、「この人、ちょっと変わってるな」という人にも魅力を感じる。「変な人」って言い方をするとよくないかもしれないけど(笑)、何か一つ特徴がある人。
ものすごく詳しいものがあるとか、普通の人が知らないようなことを熱量高く話せるとか。そういう人は面白いよね。
あとは、これまでの経歴が決して順風満帆ではなくても、「ここからなんとかしてやろう」という気持ちが強い人。例えば、異業種からエンジニアになろうとしている人って、それだけである程度腹を決めていると思う。
そういう這い上がろうとする力を持っている人も、一緒に働きたいと思うかな。
学生のプロダクトで見たいのは、技術より「アイデア」
── 今回、学生のプロダクトを見る際に、どんな部分に注目したいですか?
やっぱりアイデアかな。これからは、作ること自体はどんどん誰でもできるようになっていくと思う。
そうなると勝負になるのは、クリエイティブな部分だったり、企画だったり、「誰のどんな課題を解決しようとしているのか」という部分になる。そこは経験年数とは関係ないじゃん。むしろ若い人だからこそ出てくる、僕らでは思いつかないようなアイデアがあると思う。そういうものを見られたら面白いし、楽しみだね。
「他人事にしない人」が集まるチームにしたい
── C-limberでは、どのようなチームづくりを意識していますか?
僕が「チームを作っている」と言うと、社員に対してちょっとおこがましい気もするけど(笑)。採用する時に意識しているのは、物事を他人事にしない人を仲間に入れたいということかな。ちゃんと助け合える人。
誰かが困っていた時に「自分には関係ない」ではなく、「何かできないかな」と思える人。だから採用でも、募集要項の条件だけを見ている人より、会社や一緒に働く人にも関心を持ってくれる人の方がいい。
「この人のためなら助けたい」と思える関係をつくれる人たちが集まれば、結果としてチームの成果もついてくると思ってるんよね。
他人事にしないこと。助け合えること。
そして、ちゃんと信頼関係を築けること。C-limberでは、そういう人たちが集まるチームを大切にしたいと思っています。
インタビューを終えて
今回のインタビューで印象に残ったのは、池田が何度も口にした「面白い」「ワクワクする」という言葉でした。AIによって、これまで専門的だった技術がより多くの人の手に届くようになっています。だからこそ、技術そのものだけではなく、何を考え、誰とつくり、そして実際に行動に移すのかがこれまで以上に大切になっていくのかもしれません。
それは、今回のハッカソンだけに限った話ではありません。
C-limberの採用でも、単純なスキルの高さだけではなく、人との関わり方や、自ら動こうとする姿勢、そしてその人ならではの「ちょっと変わった部分」まで含めて、一人ひとりを見ています。
一人では想像できなかったものを、誰かと一緒につくる。困っている人がいれば、他人事にせず手を差し伸べる。そして、思いついたことを実際にやってみる。
今回のハッカソンへの参加を通して、そんなC-limberが大切にしている価値観も、改めて見えてきたインタビューとなりました。
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