韓国・釜山出身のキム・ミリさんは、2024年3月にビーウェルコリアの釜山支社立ち上げ責任者として入社。日本の大学を卒業し、日本で6年半ものキャリアを積んだのち帰国。その後、韓国大手のアパレルメーカーに入社。日本国内への商品展開を担当するなど、グローバルな働き方をしてきた彼女が、KORECに挑戦した背景とはー
「韓国にいる人たちは、日本でキャリアを築ける可能性を知らない。私が韓国に戻ったら、彼らにそのチャンスを届けたい」
「日本語に初めて触れたのは中学2年生のとき。大好きな友人が日本語塾に通うと聞いて、“私も!”と軽い気持ちで始めたのがきっかけでした。でも勉強していくうちに、日本が好きになり、将来は日本と関わる仕事がしたい、と考えるようになったんです」
韓国の大学へ進学したキムさんは、休学をして来日。日本で暮らすうち、人も生活も、日本での暮らし全てが好きになっていきました。どうしても住みたい!と、韓国の大学を辞めて日本の大学へ入学。卒業後は日本国内の小売メーカーへ就職し、その後、韓国総領事館に転職するなど、異色のキャリアの持ち主である彼女。
「やりたい!と思ったらすぐに行動します。そして、好きなことだから長く続けることができもできる。職業は、その人の本来の興味が根底にあって、その人の人生に繋がります。私はそこにすごく興味があったんです。
6年半日本で働いたことで、同じように日本で働く多くの韓国人と出会いました。彼らが様々な分野で活躍している姿を見て、『韓国にいる人たちは、こうしたチャンスがあることを知らない。私が韓国に戻ったら、日本就職の可能性を伝え、挑戦へのサポートをしたい』と思うようになりました。
その後、地元釜山へ帰国して、大手のアパレルメーカーに転職。日本で培った経験を活かして、日本国内での商品展開やマーケティングを担当しながら、*職業相談士(韓国の国家資格)*を勉強し、見事資格を取得。日本就職に関わりたいと情熱を温めていたとき、運命的に出会ったのが、KORECでした。
オフィス開設。営業も企画も運営も、すべてが挑戦——
「釜山支社の立ち上げ責任者として入社しました。当時は自分たちのオフィスはなく、ビジネスホテルのミーティングルームを借りてスタートしたばかり。何もかもゼロから作り上げていかなければなりませんでした。社員は私ひとり。自分が動かないと何も始まらない。場所の選定、内装や設備工事など、右も左もわからない中で、他にも学校や教授を訪問したり、学生の集客も行っていました」
立ち上げに関するあらゆる業務を一人でこなしていたキムさん。口では大変だったと言いながらも、その様子は楽しかった思い出話を語るよう。
「エアコンを設置するために工事が必要で、隣のビルのオーナーの連絡先を調べて交渉したり、、どこに配置するかを考えたり。試行錯誤して頑張りましたが、結果的に設置場所を間違えてしまったところは、未だに部屋が冷えません(笑)。韓国は、日本と違って業者が完璧な仕事をしてくれるとは限りません。そうした経験も含めて自身の成長につながっています」
釜山オフィス設立から1年。ソウルと釜山。韓国内でも選択肢には大きな差が—
立ち上げから1年経った今、釜山オフィスにはアルバイトや契約社員などのスタッフも増え、釜山・慶尚道エリアの日本就職を目指す学生に対して、活動全般の支援をしています。
「釜山にいる学生はソウルにいる学生と比べて、大学も企業も選択肢が少ないです。だからこそ、海外を視野に入れるし、日本企業への意欲は高い。実際に、日本企業との採用イベントを開催した際にも、説明を聞く姿勢には熱意があるし、純粋な姿はとても魅力的だと思います。
釜山・慶尚道エリアの学生に、もっともっとKORECを知って欲しい。そして日本に就職したいと思っている人をたくさんサポートしたい。そのために、日韓交流のイベントに参加したり、大学や教授を訪問して就職セミナーを開催したり、日本企業を招待して毎月イベント(ミートアップ)を行っています。」
自分が動かないと何も始まらない。地元である釜山への想い、そこで暮らす学生への想いがあるからこそ頑張れると語る。
「学生の夢が叶った瞬間の幸せそうな顔」が原動力
「やりがいはやっぱり、内定が決まった学生さんたちの幸せそうな、期待感が溢れている顔を見たときですね。内定者を集めて交流会を実施したときの彼らの嬉しそうな姿を見て、やっててよかったなぁと、心からやりがいを感じます」
内定先を獲得するまでのプロセスは学生によって様々。中には高い能力を持っているのに、一人で行っていた日本就職への活動がうまくいかず、自信を失っていた学生も。
「日本で就活しても韓国で就活しても一人ではうまくいかなかった。その結果、本当に素晴らしいものを持っているのに自信を持てない。そういった学生はたくさんいます。だからこそKORECがある。一緒に成長をしていって、就職先が決まった時は、本当に嬉しい。就職した後も、わざわざ会いに来てくれる学生もいます」
KORECをもっと広めたい。将来的には、新しい領域にも挑戦したい。
「今年の目標は、釜山エリアで700人の日本就職希望者との繋がりを作ることです。長期的には釜山オフィスをソウルオフィスのように大きく成長させ、みんなが楽しく働ける組織を作りたい。また、個人的には中途採用市場にも興味があるので、将来的にはその分野にも挑戦してみたいと思っています。まだ漠然とですが」
自分の"やりたい”を大切に、常に目標を掲げてチャレンジし続けているキムさん。そのポジティブさとバイタリティは周囲にも元気を与えてくれます。
日本就職という夢を、本気で応援するのがKOREC
「入社してみて感じるのは、求職者の日本就職を本気で応援する会社だということです。もちろん日本企業の採用支援をすることは前提として、でも何よりも韓国の学生の立場を理解し、彼らのためにサポートすることを最優先に考えています。韓国の学生も日本の企業も、みんなをハッピーにしたい。そのために志を共にしたいという方は、ぜひ一緒に楽しく働きたいと思っています」