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OKRを社内に浸透させるには?進化を続ける運用デザインチームの取り組みをご紹介【社員インタビュー】

※本記事は2021年2月にnoteにて公開された記事の転載です。各情報は掲載当時のものです。


ビットバンクが導入している目標管理法・OKR(Objectives and Key Results)を記事(※)でご紹介してから約半年。運用チームは改善を繰り返しながら、OKRの考え方を社内に浸透させてきました。

社内にOKRを根付かせるために、運用チームで特に重視してきたのが、毎月開催している全社的なイベント、ウィンセッション(Win-session)。さまざまな趣向が凝らされており、多くの社員が楽しみにしている恒例行事です。
このイベントがきっかけとなり、最近ではさらに一歩踏み込んだ施策も始まりました。

今回話を聞くのは、OKR導入初期から運営に関わり、先日まで運用チーム内「運用デザインチーム」のリーダーを務めていた長谷川友哉(はせがわ ゆうや)。彼はどのようにイベント運営を改善し、新たな取り組みを推進してきたのでしょうか?

▼(※)前回のOKRの紹介記事はこちら

全社の意識醸成から始めたOKR運用ーー推進役のプロダクトマネージャーがこの1年を振り返る【社内制度】 | ビットバンク株式会社
こんにちは、ビットバンク採用担当です。 国内外の有名企業が積極的に取り入れ、注目を集めている目標管理法・OKR(Objectives and Key Results)。当社では 「オープンでフェアな組織」を目指すべく、2019年7月より導入しています。 ...
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OKR運用を支える、運用デザインチーム

――ビットバンクでは2019年7月からOKRを導入していますね。改めてどのように運用しているか教えてください。

いまは半年サイクルで運用しています。2020年12月までで前期が終わり、2021年1月から新たな期間がスタートしたところですね。

1サイクルは、各部署が目標を発表する旗揚げの「チェックイン」イベントから始まります。その後は毎月第1木曜日に全社的なイベントとして「ウィンセッション」を実施し、部署ごとにどこまで目標達成できたかを追っていきます。

ウィンセッションとは、目標達成に向けた進捗報告と共に、ポジティブなニュースを互いに発表し、称賛し合う場です。
社員のモチベーションに繋がりますし、副次的な効果として、普段直接関わらない人たちがどんな業務に取り組んでいるのかも分かります。会社への理解を深める機会にもなっていますね。

そして1サイクルが終わる6ヵ月目のイベントでは、半年間で達成したことを発表。これが一連の流れになっています。

――長谷川さんは、OKRを導入した2019年7月から運用デザインチームに所属しているんですよね。

はい、OKR導入当初から関わっています。

運用デザインチームはさまざまな部署のメンバーが集まった部署横断のチームです。
私も本業のマーケット情報部でのアナリスト業務に加えて、このチームに参加しているのですが、実は配属が決まった2019年7月段階では「OKRって何だ?」という状態で(笑)。

当時はOKRの知識を持っていない人が私以外にも結構いましたね。まずはみんなで集まって勉強するところから始め、実際に運用しながら理解を深めていきました。

試行錯誤しながら運用改善を続けてきて、早いものでもう1年半。2020年3〜12月は、運用デザインチームのリーダーも務め、毎月のウィンセッション運営を中心にOKRの社内浸透に取り組んできました。

ビットバンクならではのウィンセッションとは?


――毎月のウィンセッションに、運用デザインチームはどのように関わっているのですか?

ウィンセッションは、各部署がスライドを用いて目標達成の進捗を発表する場です。
運用デザインチームはこの発表がスムーズに行えるようサポートしています。具体的には、ファシリテーション・画面共有・タイムキーパー・効果音など細かく各メンバーの担当を決め、毎月しっかり事前準備をして当日に臨んでいます。

――イベント運営において大切にしていたことは何ですか?

2020年の途中からオンライン開催に変わったのですが、「オフラインと変わらず、参加してよかったと思える高いクオリティを保ち、改善を続けること」にこだわってきました。

オンライン開催にあたって、特に導入してよかったのが、効果音ですね。オフライン開催のときはその場でリアクションが伝わりますが、オンラインでは聞いている人の反応や表情は分かりにくいもの。そこに拍手や歓声が入るだけでだいぶ空気感が変わります。

さらに、「対話感」も大事にしています。オンライン画面上で部署の代表者による発表だけが延々と続いて、周囲がシーンとしていると面白さに欠けます。反面、全員がマイクをオンにしてガヤガヤしていると集中力が削がれますし、通信帯域も逼迫してしまいます。

なので発表時には、代表の廣末などある程度限定されたメンバーに相槌や細かいコメントを入れてもらうことで、一方的にならないように工夫していますね。

また、イベント後には必ず振り返りの機会を設けてきました。参加者の意見を集約して次のイベントに活かすことで、常に改善し続けています。

――最近は各部署の発表スライドも凝っていて、聞き手が楽しめるように工夫されていますよね。このスライドは運用チーム全体で分担して作っていると聞きました。

そうなんです。11月ごろからスライドそのものにも工夫するようになりました。というのも実は、ウィンセッションで「タスクの進捗」にフォーカスし過ぎる傾向が出てきていたんです。

OKRの目的は目標を管理することなのに、「タスクを遂行すること」に焦点が集中し、肝心の目標の部分が疎かになりかけていて、これは問題だなと。

そこで改めて目標に焦点を当てるためにスライドを増やし、メンバーを鼓舞しモチベーションを高める「各部署の定性的目標」を掲げる構成にしました。

また、このスライドには映画のポスター風デザインを取り入れたり、メンバーを知っている人にはクスッと笑えるようなネタ的な画像を挿入したりと「面白さ」にもこだわっています。

毎回2時間を要するイベントなので、ただ発表が続くだけでは、聞いている方も運営する方も疲れてしまいます。そこに部署のカラーが出た面白味のあるスライドを使用することで、マンネリ化を避けたいなと。

幸いメンバーからも好評を得ているので、今後も続けていく予定です。

――イベントを通じて、社内にどんな影響を与えられたと思いますか?

OKRの浸透という点はもちろん、社内の一体感の醸成にも貢献できていると考えています。

ここ1年は、リモートワークになったことで社員同士の同期的な対話の場面が減っています。そんな中で、月1回全社で集まるウィンセッションがあることは、みんなで目線を揃えて進んでいくために、大きな意味があるのではないでしょうか。

新たな取り組み「ビットバンク大辞典」と「OKRオリエンテーション」


――運用デザインチームのリーダーとして、どんなことを心がけていましたか?

常に意識していたのは「運用デザインチームをプロアクティブな組織にしていく」ことです。

私たち運用デザインチームの主な役割は、毎月のイベント運営や、各部署からOKRについて質問を受けたときのサポートです。しかし昨年はそれだけにとどまらず、常に自ら課題を探り、解決に動いた1年でした。

――どのような取り組みを始めたのですか?

新たな取り組みの一例が「ビットバンク大辞典」の作成です。同じ社内でも部署が違えば「使っている言葉が分からない」ことは多々あります。そうなると、せっかくウィンセッションで他部署の発表を聞いても、理解が難しいですよね。

そこでイベント内で出てきた用語をスプレッドシートにまとめた用語辞典を作成しました。毎回イベント後のアンケートでみなさんから不明な用語を収集し、用語の意味を更新。次回のイベントがきたときに「事前に見ておいてね」とアナウンスするようにしています。

また、新メンバー向けのOKRオリエンテーションも開始しました。新メンバーが加わった際には、その都度、各部署でOKRについてきちんと説明する体制を整えています。

この施策は「OKR運用においてどんなサポートが必要か」の社員ヒアリングから生まれました。「新しく入った社員にOKRを理解してもらうのが難しい」という声をきっかけに、昨年から新たに始めた試みです。

OKR運用は次のフェーズへ


――OKRを運用し始めて1年半が経過しましたが、現在の状況をどう感じていますか?

確実に「OKR運用が上手くなってきた」手応えはあります。毎月のイベントは社のカルチャーとして定着し、各部署も自主的な改善を随時進めてくれています。

しかしまだまだ改善の余地があります。今期は運用デザインチームの組織自体を進化させ、構造改革を起こしていきたいですね。

そのために、いま取り組んでいるのが任期の制定と引継ぎのルール化です。
現在の運用デザインチームは、メンバーの入れ替えが難しいという課題を抱えています。また、できるだけ多くのメンバーに運営を経験してもらうことで、よりOKRを文化に根付かせることができるとも考えています。

今後はきちんと任期を定めるほか、スムーズな引き継ぎができるような業務体制を整え、メンバーが入れ替わっても変わらず運営できる仕組みにしていきたいです。

私自身は昨年でリーダーの任期は終わりましたが、今後も運用デザインチームの一員として継続して活動していきます。

初めてのチームリーダー経験を通じて、バランスよく全員の言葉に耳を傾けることや、発言をまとめるスキルも身に付けられたこの10ヵ月間。この経験を、今後さまざまなシーンで活かしていきたいですね。

――長谷川さん、ありがとうございました!

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