最初にこのビルを内覧しに来たときは、正直に言うと「きれいなオフィスビル」という感じではありませんでした。
1960年竣工、築65年。見た目ボロボロ。
1階は年代物のオフィス机や残地物が散乱していて、かなり時代を感じるような古い部分も多く残っていました。
それでも、このビルには「まだまだ使える」という感覚がありました。
壊して新しくするのではなく、
古いものの良さを生かしながら、自分たちの手で“今の働く場所”に変えていく。
しかも低コストで。
その挑戦がおもしろいと感じて、このビルを一棟で借りることを決めました。
入居が決まってからは、社員全員を巻き込んだ「オフィスづくりプロジェクト」がスタートしました。
週末や仕事の合間を使いながら、みんなでタイルを斫ったり、壁や床にペンキを塗り仕上げていきました。とにかく腰が死ぬほど痛かったのを覚えています。
写真:左からタイルのはつり、はつった後の床面塗装、壁面塗装
プロの内装業者に丸投げした方が速い場面もありましたが、あえて自分たちで手を動かした理由はシンプルで、
“自分たちの会社は、自分たちの手でつくりたい” という思いがあったからです。
もちろん、すべてをDIYしたわけではありません。
1階の男子用トイレは、シェアハウスの改装をお願いしている業者さんに依頼しました。
再開発予定のビルであることも踏まえ、設備にはあえて 「最安値モデルの小便器」 を選びました。
推薦ハンドルはレバー型は付け替えて、ハネ対策にキッチンパネルをつけました。こういったものはシェアハウス開発のノウハウが生かされています。
また、見栄を張って高級な設備を入れるよりも、
必要な機能を満たしつつ、余計なコストはかけない。
その分、本当に価値を出すべきところに投資する。
そういうコスト管理の感覚を、オフィスづくりの中にもきちんと反映させています。
トイレの壁材には、前オフィスで使っていた OSBボードを再利用 しました。
廃棄せず、使えるものは使う。想いを繋ぎながら進んでいく。
こうした細かい判断にも、「ムダを出さない」「工夫して価値をつくる」というBeGood Japanらしさが表れています。
1階の大きな空間は、リフォーム後、天井高を活かしたイベントスペースに生まれ変わりました。
ここでは最大120名規模のイベントを開催できます。
入居者同士の交流会や、大学・パートナー企業とのイベントの場として活用していて、ビル全体の“心臓”のようなフロアです。
4階は、もともとは「いかにも古いオフィス」という状態でした。
ここも一度スケルトンに近い状態にし、床や壁は自分たちで塗り、照明など使えるものは再利用をして、家具はみんなで一から組み立て直しました。
いまは約45席あり、そのうち30席ほどが稼働しています。(写真はあくまでいつもの風景ですので散らかっていてすいません、、、)
5階には10席の執務スペースがありますが、現在7名ほどが働いています。
4階・5階あわせて、本社で働くメンバーはまだ約40名です。
つまり、席も、会社も、まだまだ成長の余地がある状態 です。
ここから先、一緒にBeGood Japanをつくってくれる新しい仲間を迎えていきたいと思っています。
2階は自社向けの大きな会議室を備えたフロアで、仲の良い3社に貸し出しています。
3階には、自社の倉庫と友人の会社が入っており、
ビル全体が「ひとつの小さなコミュニティ」として機能しています。
このビルには、いわゆる“ピカピカのオフィスビル”にはない良さがあります。
築65年という歴史の上に、僕たちが手を入れて、色を重ねていった空間だからこそ、
「借りているオフィス」ではなく「自分たちの拠点」 という感覚を
毎日強く持てる場所になりました。
外国籍メンバーも多く、
言語もカルチャーも様々なメンバーが
このビルの中で働いています。
そんな環境に興味があって、「国籍や文化の違いを面白がりながら、一緒に仕事をしたい」と思える方には
きっとしっくりくる職場だと思います。
■ 物件概要
所在地:東京都千代田区飯田橋3-7-14 BeGoodJapan building
交 通:メトロ東西線飯田橋駅:徒歩1分
JR中央総武線飯田橋駅:徒歩2分
建築年:1960年竣工(築65年)
1F:レセプション・イベントスペース
2F:大会議室、友人テナント3社
3F:自社倉庫、友人テナント1社
4F:メインオフィス(45席/30名稼働)
5F:執務スペース(10席/7名稼働)