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AI博覧会 Spring 2025 イベントレポート:生成AI大賞受賞企業 弁護士ドットコムが見据えるAIの未来
躍進するAI技術の最前線、「AI博覧会 Spring 2025」開催
2025年3月27日(木)〜28日(金)、東京都立産業貿易センター浜松町館において、AIポータルメディア「AIsmiley」を運営するアイスマイリー様主催の「AI博覧会 Spring 2025」が開催されました。本博覧会では、国内外のAI関連企業が一堂に会し、AIエージェントをはじめとする最先端のAIソリューションが展示され、AIの社会実装によって変革されるであろう未来のビジネスチャンスが大きく広がっていることを肌で感じる空間でした。
弁護士ドットコム、生成AI大賞受賞企業として講演
2025年3月27日(木)本博覧会において、弁護士ドットコム株式会社は、AI分野におけるリーディングカンパニーとしてのプレゼンスを示すべく、講演を実施いたしました。
講演タイトル:生成AI大賞2024受賞企業が語る「成功事例と課題解決のアプローチ」
講演詳細:昨年12月に開催され、大きな注目を集めた「生成AI大賞2024」(主催:Generative AI Japan)において、弊社は優秀賞と特別賞を受賞いたしました。本講演では、同じく優秀賞を受賞された株式会社セブン&アイ・ホールディングスの伏見一茂様と共に登壇し、生成AI活用の最前線における成功事例と、導入・運用における課題解決への具体的なアプローチについて深く掘り下げて解説いたしました。
具体的な業界事例を交えながら、生成AIがもたらすビジネスの革新、業務効率化の実績を詳細に紹介。会場は多くの方々にご来場いただき、生成AIへの関心の高さを改めて認識いたしました。
講演者プロフィール:
國吉 啓介 氏(一般社団法人Generative AI Japan 発起人 / 業務執行理事 / 事務局長) 博士(経営学)の学位を持ち、滋賀大学データサイエンス学部インダストリアルアドバイザー、一般社団法人データマネジメント協会日本支部理事、NEDO技術委員など多岐にわたる分野で活躍。AIやデータ活用の方法論研究、人材育成にも尽力されています。
稲垣 有二(弁護士ドットコム株式会社 リーガルブレイン開発部 部長) 名古屋大学卒業後、株式会社ワークスアプリケーションズにてエンジニア・プロダクトマネージャーとして大企業向けERP開発に従事。その後、株式会社リクルートライフスタイルでAirレジのプロデューサー、トラボックス株式会社でのSaaS事業責任者を経て、2024年に弁護士ドットコムに入社。現在はリーガルブレインの開発責任者を務めております。
伏見 一茂 氏(株式会社セブン&アイ・ホールディングス デジタルイノベーション部 シニアオフィサー) 1993年に株式会社セブン-イレブン・ジャパンに入社以来、現場経験を経てセブン&アイ・ホールディングスにてシステム部門の要職を歴任。グループ横断会員組織や統合ロイヤルティプログラムの立ち上げ、現在は『7iD』を中心としたCRM戦略、データ活用、AI戦略を統括されています。
講演内容「生成AI活用のリアルと未来」
講演では、まずGenerative AI Japanの國吉氏より、昨今のAIトレンドと生成AI大賞の設立趣旨、そしてAIがビジネスにもたらす変革の可能性について包括的な説明がありました。AI技術の進化の歴史を振り返りつつ、現在のマルチモーダルAIやエージェント技術の発展、そして信頼性のあるAIの重要性について言及されました。
続いて、弁護士ドットコムの稲垣より、弊社が生成AI活用に至った背景、そして特別賞を受賞した「リーガルブレイン」開発の経緯について詳しく説明いたしました。創業以来掲げる「弁護士をもっと身近に」という理念に基づき、140万件以上の法律相談データと2万8千人以上の弁護士ネットワークという独自の強みを活かし、AI技術を社会実装することで、法律トラブルに直面した全ての方々をサポートしたいという強い思いが語られました。
特に、日本初のAIチャット法律相談サービス「チャット法律相談」の開発秘話では、RAG(Retrieval-Augmented Generation)という言葉がまだ一般的でなかった時期から、試行錯誤を繰り返しながら精度向上に取り組んだ苦労や、140万件以上の相談実績をもとに開発に取り組んだといった具体的な成果が紹介されました。また、現在開発中のリーガルテックの核心となる新サービス「リーガルブレイン」についても言及。これは、弊社の膨大な法律データベース(判例、法令、契約書、法律書籍、法律相談データ)と最先端の生成AIを組み合わせたものであり、法律専門家(法務担当者、弁護士)向けの高度なリーガルリサーチを効率化し、エビデンスに基づいたアウトプットを可能にするものです。5月のリリースに向けて、クローズドβ版での好評ぶりも紹介いたしました。
パネルディスカッションでは、導入における課題やその解決策、そして今後の展望について、國吉氏をモデレーターに、稲垣とセブン&アイ・ホールディングスの伏見氏が議論を交わしました。稲垣からは、前例のない状況下での開発における品質管理の難しさや、顧客にとって真に価値のあるサービスを提供するためのUI/UXの重要性、そしてエンジニアとビジネスサイドが共通の目標に向かって進むためのコミュニケーションの重要性が強調されました。また、AI技術の急速な進化に対応するため、常に最新の技術動向をキャッチアップし積極的に新しいツールを試すことの重要性も語られました。
AIの力で「もっと身近なリーガルサービス」を
今回の「AI博覧会 Spring 2025」への参加と講演を通じて、弁護士ドットコムが長年にわたり培ってきたリーガル領域の知見と、最先端のAI技術を融合させることで、社会に貢献できる新たな価値創造に積極的に取り組んでいることを改めて示すことができました。生成AI大賞の受賞は、その取り組みが社会的に評価された証であると捉えております。
講演で紹介した「チャット法律相談」や、今後リリース予定の「リーガルブレイン」は、弊社の「プロフェッショナル・テックで、次の常識をつくる。」という理念を体現するものです。AIの力を活用することで、これまで時間とコストがかかっていた法律相談やリサーチのあり方を根本から変え、企業法務部や弁護士がより多くの課題解決に取り組めるよう支援します。
今後も弁護士ドットコムは、AI技術の進化を常に注視し、リーガルテック分野におけるイノベーションを推進することで、さまざまな企業の成長を支え、社会貢献を目指します。