″歳を取ったら賃貸が借りられない社会″を再定義、これからの時代に必要な循環住宅を提案する「多世代交流住宅ノビシロハウス」
‐プロジェクト概要
プロジェクト名:多世代交流住宅ノビシロハウス
URL:株式会社ノビシロ「ノビシロハウス」
年度:2019/06〜
企業:株式会社ノビシロ
#住宅事業 #コミュニティ住宅 #不動産 #少子高齢化社会
‐プロジェクトがつくられた経緯
「私が不動産仲介業をしていた時、65歳のおじいちゃんが部屋を借りたい。と相談に来ました。しかし、何件電話をかけても大家さんは貸してくれなかったのです。結局おじいちゃんに部屋を紹介することができませんでした。」そう語るのは、㈱ノビシロ代表の鮎川紗代。
理由を探ると「高齢者の孤独死」「亡くなった後のリフォーム、清掃費用の大家側の負担」「入居後、怪我や病気ですぐに住めなくなるリスク」様々な問題があり、不動産側の【高齢者の一人暮らし拒否】に繋がっていたのです。
私は、「自分はまだ元気で自立できるのに、歳を取ったら賃貸で一人暮らしを選択することすらできない」という現実を変えたいと思いました。私たちも将来持ち家に住み続け、自分の子供に面倒をみてもらう未来は簡単には想定できませんよね。そこで、自分で数年かけてノビシロハウスをつくり、運営することにしたのです。
暮らし方を最後まで自分の意思で選べる「多世代交流住宅ノビシロハウス」
‐ノビシロの中核メンバーにも聞いてみた、ノビシロハウスとは?
ノビシロハウスは高齢者のための賃貸住宅ではありません。何歳からでも一人暮らしができる一般的な賃貸住宅として運営しています。なので、周辺の大学生から90歳のおじいさんまで多様な世代が1つのアパートで暮らしています。
普段は、静かで穏やかな時間が流れています。ノビシロハウスの特徴は、緩やかな交流が日頃から仕組みとして存在していることです。
代表的なのは「住民のお茶会」。ノビシロハウスの1階にはカフェが併設されており、月に1度住民たちが集まって1時間ほど顔を合わせます。もう1つは学生や社会人の若い世代が日頃からお隣さん関係を築いてくれていて、一人暮らしの高齢者の大きな問題である、孤独死への予防や、孤立して気が伏せて弱ってしまう状態を減らす効果もあります。その他にも住宅自体のハードの面で各部屋にIoTセンサーやバリアフリー設計を取り入れて、入居者が安心して長く暮らせるようになっています。
若者世代にとっても、メリットがある仕組みを採用しており、互いがwin-winになる運用をしています。そのおかげで、一方的にお世話するという感覚ではなく、支え合っているという価値観が生まれます。
これからの時代は、″強制しないコミュニティ″が主流になっていく
今の時代はデジタルな繋がりやコミュニティが溢れ、直接人と人が合って話したり、関わったりすること自体に消極的になったり、逆にたくさんコミュニティに入りすぎて嫌になる人も多い世の中です。ノビシロハウスが目指すコミュニティはアナログな「共感」と「選択」。気に入ったら入れて、自分に合わないと思ったら抜けれる余白も大切にしています。また、若い世代にとっては、年齢が30も40も違う人と友達になれる環境は、3世帯暮らしが少ない今、非常に貴重な人生経験になっているようです。
家族の中ではなく、「他人と地域を通して循環する住宅がノビシロハウス」だと私は思っています。ノビシロは暮らしにおいての″心の豊かさ″を追求しています。
ノビシロ事業で働くメンバーは「個のプロフェッショナル」の共同体チーム
ノビシロ事業に関わるメンバーは、様々な分野に渡ります。それぞれが個人で事業をしているメンバーも多く、不動産仲介、医療クリニックの先生、グループホームの経営者、一級建築士、イベント企画プロデューサーなどその道のプロがノビシロ的理想の暮らしに共感し、事業チームとして連携しながらプロジェクトを進めています。
私が担当しているのは、ブランディングの拡大のためのsns発信や、未来のお客様をつくるためのPRイベント企画です。その他にも新棟のカフェのコンセプトマネージャー兼入居者コミュニティ設計も受け持っています。ノビシロへの関り方は自由度が高いです。
そんなノビシロハウスが今注目されている訳とは
超高齢化社会の時代にいよいよ突入し、実際に困っている人が急増している社会的要因が1番大きいと思っています。TVでも連日、老後や住まいの問題がピックアップされ不安を煽っていますし。しかし、困っているのは住む人だけではありません。土地のオーナーの世代交代や、不動産活用業界も人口減少で新しい活用資源を探している状況があります。
ノビシロハウスは、高級老人ホームやサービス付高齢者住宅のように高く貸しているわけではありませんが、「新しい形の安定型のコミニティ住宅ブランド」として注目されているのが、実際の問い合わせの多さや講演会での反応でわかります。それは、私たちが心のどこかで、医療や介護のプロだけでは死ぬまで対応できない時代が来ること、地域や人同士で見守り合い亡くなっていく社会の始まりを感じているからではないかと思います。
目指すはノビシロハウス100棟計画!!拡大に向けて仲間を募集
ノビシロは100棟計画を掲げており、東京都の補助金として正式に採択されるなど都内を始めとし、地方都市からも多くのご相談をいただいています。今まさに展開に向け事業としての土台の強化に力を入れているところです。本部メンバーはもちろんですが、併設の飲食を通して、「地域×暮らし×コミュニティ」をキーワードにノビシロの思想を一緒に体現してくれるメンバーも今後増やしていきたいです。