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【代表インタビューVol.2】僕たちのやるべきことは、強みを活かし業界の「不」を解決することーー働く全ての人の悩みに徹底的に向き合うサービスを。

アクシス社代表、末永雄大への連続インタビュー企画。今やエージェント事業・メディア事業・キャリアコーチング事業と複数事業が成長。第2回では、事業として成り立つまでにどのような紆余曲折があり、またどんな想いがあってサービスが育ってきたのかについてお話いただきました。

ーリクルート時代、そして同期とのスタートアップ起業時と人材紹介の経験がある中で、紹介業を事業としていこうという構想はありましたか?

いえ、初めは正直に言うとライスワークでした。紹介業をしながら、後々違うビジネスや新規事業を考えていこうと。ただ何をやるか決まっておらず、当時色々な経営者に話を聞きに行っていました。

ある時、リクルートの新卒内定者同期だったアカツキ創業者の塩田さんに連絡をしました。彼はリクルートを辞退し、DeNAで経験を積んだ後に起業していたんですよね。

「ソーシャルゲームってまだ伸びるんですか?」と聞いてみたら、当時起業2年目の塩田さんはソーシャルゲームを壮大なエンターテインメントと捉え、かつ高邁なビジョンを掲げていました。

その時、非常に感化されると同時に、軽い気持ちで考えていた自分が恥ずかしくなり反省しまして。むしろ自分も事業に対してそういう想いがないと、人生をかけてコミットするのは難しいな、と。

30才を目前に、「もっと地に足をつけ、自分のメインキャリアや強みを活かして、リアリティを持てる分野で、業界の課題や負(不)を解決するビジネスをしよう」そう思ったんです。

ーそうだったんですね…!末永さんから見て「業界の課題」ってどんなことだったのでしょうか?

一言で言えば「人材業界のほとんどの企業が企業の方向を向いており、個人がおざなりになっている。」ということです。

リクルートの同期と起業した際に、大手転職データベースと提携してスカウト・集客を行っていたのですが、当時提携エージェントが300社いる中で創業したばかりの若手の僕らがユーザー満足度の複数の分野で表彰されたんです。

僕らからすれば、お客さんである転職者を向いて当たり前のことを当たり前にやっているつもりでしたが、そもそも合計3〜4年しか紹介業をやっていない当時20代後半の僕らがこんなにすぐに評価されてしまうって、業界の転職者ユーザーに対するサービスレベルってどうなんだろうか?と疑問に感じました。

そんな中、1人で独立してアクシスを設立した後も、自分1人でエージェントをやっていたのですが、転職希望者の方が口々に大手エージェントの不満を言うんです。僕はリクルート時代、キャリアアドバイザーではなく法人営業経験しかなかったのですが、一切会社に不満がなく辞めており、かつ社員の方々は皆さん優秀で良い人ばかりだったので、「なんで転職者の方々の満足度はこんなに低いのだろう?」と不思議でした。

そこでよくよく聞いてみると、「求人を絞り込んで提案して欲しいのに、大量に求人が送られてくる。」「全然選考対策をしてくれない。」とか「書類通過率が低すぎる。」とか色々課題が出てきました。ただ、それは担当者の悪意ではなく、あくまでも企業の構造上の問題によるものなんですよね。

とはいえ「やっぱり人材業界って個人に向いていないんだな。」という確信に繋がると同時に、強く憤りを感じました。

これから労働人口が減少する中で、働く個人側から支持されないと人材ビジネスは発展しないだろう、と。そこにアカツキの塩田さんの話が重なり「僕のやるべきこと、向き合うべき負はここだ。」と確信しました。

ー課題が明確になったとはいえ、当時「100%個人を向いた人材企業」って珍しかったのではないでしょうか?

そうですね。今でこそ増えてきた印象がありますが、2012年当時はほとんどなかったと感じます。エージェント経験豊富な業界の先輩方からも「末永の言う事は全うだと思うけれど、実際ビジネスとしては難しいよね。」と全員に言われていました。

であれば、難しいからこそ、このポジショニングを取るだけで自分たちはユニークネスな存在になれるな、と思ったんです。僕はそこを貫こうと決めて、紹介業をやりながら転職者や働く個人のために何をしていこうか考えていました。

当時一緒に創業したエンジニア含めて数人でやっていて、実質5年ぐらいは僕1人だけで紹介事業やWEBマーケティングコンサルなどで売上を立てていました。出た収益をシステム開発に投資をして転職者の役に立つ新規サービスを作っては潰してを繰り返し…。そんなことをしているうちに、創業以来ずっと黒字でやってきたものの、どんぶり勘定でやっていたので、契約規約上返金が発生したり、不運にもその他色々なことが重なり、黒字倒産・資金ショートしそうになったんです。そこでオフィスを急遽解約し、自分たちでトラックを借り自宅に荷物を運び出すなど夜逃げ同然のようなことをしました。(きちんと支払うべきものは支払っているので実際の夜逃げではありませんが)

ー「順風満帆」という訳でもなかったんですね。

その時は、本当に情けない気持ちでいっぱいでした。それまで僕は「美学」が強く「そろばん」を考えられていなかったんです。

ーというのはどういうことでしょうか…?

たとえば、エージェント事業は僕だけでやると決めていました。なぜなら、僕らのように徹底して個人を向くサービススタンスを貫きつつも、労働集約かつ高度なスキルも必要となると、組織化・拡大した時に品質担保が難しくなり大手人材会社の様になり、個人に対する価値提供が薄くなってしまう、と思っていたんです。

それだけは絶対に嫌で、なんとか僕一人で高い顧客価値を担保しながら売上を作り、別のビジネスモデルで個人が幸せになるサービスを作ろうと、今思えば非常に甘い考えを持っていました。

しかし、資金ショートの危機でメンバーにも迷惑をかけて、自分は美学にこだわり過ぎて、思考停止していると反省しました。そこで紹介事業でも人を増やして売上を増やそうと、きちんと教育して僕と遜色のないレベルで組織として転職者に価値提供をしようと腹を括りました。こうしてエージェント事業を拡大するようになったんです。

ーそうだったんですね!その後、メディア事業はどのようにスタートしたのでしょうか?

創業してすぐ1人でやっている時からコツコツと企業ブログを書いていました。実はこれが「すべらない転職」の元になっています。もともとは集客を目的としていたわけではありません。

紹介業をする中で、面談時に転職者から毎回同じ質問をされ、同じことを答えるのだと、僕自身が面談した人にしかノウハウを伝えられないし、非効率だと思っていました。そこで、いつも転職者からもらう質問とそれに対する回答を記事にして、面談前や面談後に記事のURLをお送りして予習・復習に活用してもらうようにしたんです。それが非常に喜ばれたので毎日書き続けていたら、記事数が160本ぐらいになった頃に急にアクセスが伸び始めたんですね。

気付いたら検索エンジンの転職関連ワードのほとんどで1位に。今でこそ競合が増えましたが、当時の検索エンジンの転職関連コンテンツは大手求人サイトくらいしかなく、転職ノウハウのコラム記事は僕の記事以外に皆無でした。意図せずSEO対策になっていたわけです。

これだけアクセスがあるならばと、後付けで問い合わせフォームをつけてみると、ブログ経由で集客が増えまして、これをさらに拡大・組織化して編集部体制にしていこうと考えました。

ー最初は個人ブログだったものが、自然と事業になっていったんですね。

個人向けキャリアコーチング「マジキャリ」や他のサービスも含め、全て同じ発想で生まれています。

転職者や働く個人への価値提供を追求し、やれることを組み合わせた結果、事業になりました

自社メディアやエージェント事業に問い合わせいただいた方の中には、「リクルートエージェントに登録してリクルートの選考を受けているが、面接対策をしてもらえないので、貴社に対策だけお願いしたい」と言う方や「今すぐ転職する気がないが、キャリア相談に乗って欲しい」と言う方が多くいました。ただ当初は紹介事業しかやっておらず断っていたんです。しかし、あまりにそのような問い合わせが続くので、6~7年程前くらいに、そこまで言うなら有料であれば・・と提案してみると「有料でも是非!」と面接対策のみ提供させてもらい、すごく満足してくれたんですね。

そういう転職者がメディア経由でどんどん増えてきて「お断りするのが申し訳ないな、いつか個人の方からお金をいただき、有料で相談できるプラットフォームを立ち上げたいな」と考えていました。そう考えているうちに、ここ数年で他社さんで個人向けのキャリア相談サービスがローンチし、個人課金のキャリア相談市場が形成されてきたんですよね。

そんな時に、マジキャリの事業責任者である〆木が入社しました。〆木と新規事業のブレストしている中で、「やっぱり個人向けの有料サービスやりたいです。」と提案をもらい、これで期を熟したな、と。

キャリアに悩んでいる人に徹底的に向き合い続けた結果、今の事業が生まれてきたという経緯なんです。

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