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ÉHON INC.×NPO法人リトルワンズ アバター絵本寄贈記念対談レポート

2021年12月、ÉHON INC.(えほんインク)(運営:株式会社アッタデザイン 。東京都品川区、代表取締役:国則圭太)は、NPO法人リトルワンズ(東京都杉並区、代表:小山訓久氏)に自社製品「アバター絵本」100冊を寄贈。「絵本を通した親子コミュニケーションの促進」という両団体の想いを体現するべく、手渡しでの寄贈イベントを行いました。敢えて手渡しという手法にこだわったのはなぜなのか?両団体が描く今後のビジョンとは? ÉHON INC.代表・国則圭太、リトルワンズ代表・小山訓久氏、両者の想いが詰まった対談の様子を描きます。

目次

・プロフィール

・寄贈に込められた想いを体現するため、敢えて手渡しでの寄贈を提案

・「絵本に入り込む」新感覚の絵本・アバター絵本とは?

・両団体が描くこれからのビジョンとは

プロフィール

国則 圭太(くにのり けいた)

アッタデザインの代表取締役社長。2019年、「大切な人との心を絵本でつなぐ」をビジョンにかかげ、フルオーダー絵本ギフトサービス「ÉHON INC.(えほんインク)」事業を開始。ユーザーからヒアリングしたストーリーや贈りたい相手に向けたメッセージなどを完全オリジナルストーリーとイラストで描写し、世界にひとつだけのフルオーダーメイド絵本を制作しています。また、2021年には新サービス「アバター絵本ギフト」も開始。今後は、大手企業とのコラボレーションやSNS戦略などで同サービスの認知を拡大する予定です。

小山 訓久 (こやま くにひさ)

東京都杉並区を拠点に、母子家庭と子どもたちの生活、就労、情報、住居と包括的に支援をしているNPO法人リトルワンズを運営する代表理事。食糧支援や情報支援、住まいの支援といった活動が、世界・国内において高く評価され、2018年には住まいと人権を評価する世界的な賞・ワールドハビタットアワード最優秀賞を受賞(世界一)。国内では、社会貢献支援財団表彰、賀川豊彦賞を受賞するなど、多くの方面で活躍しています。

寄贈に込められた想いを体現するため、敢えて手渡しという手法を提案

ー今回、ÉHON INC.からリトルワンズに100冊のアバター絵本を寄贈することとなりましたが、その経緯を教えてください。

国則圭太さん(以下、国則さん):子どもたちに何らかのかたちで絵本の寄贈をするという活動は、今年(2021)年の春頃から考えていました。その頃、アバター絵本作成システム制作のためのクラウドファンディングを行っていて、リターンにも加えていたんです。

その寄贈先を考えている時、小山さんの顔が浮かびました。もともと、知人から小山さんを繋げてもらい、実際にお会いして、リトルワンズがどのような活動をしているかは聞いていました。僕自身も、中学1年生の頃に父を亡くして寂しい思いをしたことがある。だから、シングル世帯に対して支援をしているという小山さんの活動にすごく共感していて、リトルワンズが毎年子どもたちのためにクリスマス会を開いているということも知っていたので、プレゼントのひとつにどうですか、と、声をかけました。

ーなるほど、国則さんからお声掛けされたのですね! 小山さんはお声が掛かった時にどんな感想を持ちましたか?

小山訓久さん(以下、小山さん):国則さんからそういう提案があるとは思っていなかったので、驚きました。しかも、突然でしたから。

国則さん:どうもすみません(笑)

小山さん:でも、驚くと同時に、クリスマス時期にお子様達へ絵本を届ける機会を作れることが嬉しかったですね。加えて、親御様とお子様が読み聞かせを通してコミュニケーションをとることにも目を向けていて、寄贈される絵本にはその仕掛けもある。モノだけでなく、貴重な体験を贈ることまで考えている提案が大変ありがたく、お受けすることにしました。

国則さん:もともとÉHON INC.は絵本の読み聞かせを通して親子のコミュニケーションを向上させる、という考えがあります。この考えを小山さんが理解して頂き、それを体現する企画ってなんだろう? と話し合いを重ねて、今回の対談が実現しました。

「絵本に入り込む」新感覚の絵本・アバター絵本とは?

ーそもそも、今回寄贈することになったアバター絵本とはどのようなものなのでしょうか?

国則さん:ユーザーは、弊社独自開発の「アバター絵本作成システム」を使って、読者となるお子様やお子様の好きなキャラクターなどの3Dアバターを作成。後日、その3Dアバターが主人公となった絵本が手元に届きます。お子様は、自分そっくりの3Dアバターが物語で活躍する姿を通して、「絵本に入り込む」という体験ができる仕組みです。

現在リリースしているのは、多くの人々から知られているシンデレラと桃太郎の2種類。シンデレラは、有名イラストレーターが描いた美しい絵や色彩が魅力で、ももたろうはÉHON INC.オリジナルの、少し心温まるお話になっています。

ー小山さんは、本日初めてアバター絵本をご覧になられたとのことですが、いかがですか?

小山さん:とてもカラフルで見やすく、現代の子どもたちにも分かりやすい内容の絵本だと思います。お子様本人が絵本に入っていくことはもちろん、最後のページに親御様からお子様にメッセージを入れられる点が最も良いと感じた部分です。

国則さん:ありがとうございます。小山さんの言う通り、この絵本は親御様からのメッセージが書けるようになっていて、手紙のような役割も果たします。実際、僕も娘に贈る時にメッセージを書いたのですが、子どもに対して想いを整理して、言葉に残すという経験ができたのは、自分自身にとっても良かったと思っています。

実際に購入してくださった方からも、この「想いを込められる部分が良い」という声が寄せられています。

小山さん:オンラインで作成できるので、新型コロナウイルス感染症対策の面でも安心ですし、郵送で届くためご家族のプライバシーにも配慮されていますね。こういった細かな気配りもいいなと思いますよ。

ー国則さんとしては、寄贈された絵本を配布されたお子様たちの笑顔を見たいという気持ちもあるかと思います。リトルワンズでは、ÉHON INC.と配布されたお子様がつながるような企画なども考えているのですか?

小山さん:新型コロナウイルス感染症の状況次第ではありますが、絵本が届いたお子様からÉHON INC.へお礼の手紙を送る、ÉHON INC.とリトルワンズが合同でワークショップを開催するといった形で、接点を作ることを考えています。

例えばワークショップでは、ÉHON INC.の絵本のプロデューサーやイラストレーター、作家といったプロの方々と一緒に絵本を作るというような、お子様たちの思い出に残るようなイベントにしたいですね。

国則さん:お子様たちからの手紙が来たら、僕、たぶん泣いてしまいます…(笑)。子どもたちの色々なご意見、ご感想が出てくると思うので、参考にしてサービスの向上につなげたいです。

両団体が描く描くこれからのビジョンとは

ーそれでは今後の活動についてもお伺いします。ÉHON INC.は、今回のような絵本を子どもたちに贈るという活動について、どのような展開を考えていますか?

国則さん:今後は、リトルワンズのように絵本の寄贈を受け入れてくれる団体と提携していくことはもちろん、絵本の売り上げから数%を支援するといった展開を進めていこうと思っています。

4月に行ったクラウドファンディングや今回のリトルワンズへの寄贈を通して、絵本を必要としている方がたくさんいるということを改めて実感しました。そういった方々に少しでも多くの絵本を届けていけるよう、頑張っていきたいと思っています。

ーリトルワンズの方では、今回寄贈された絵本100冊の送り先は決まっていますか?

小山さん:はい。今回は絵本を希望するという方を私たちの方で募集をかけたのですが、100名を超える応募がありました。その中から限定し、お送りするご家庭を決めた段階です。

国則さん:現在は、ÉHON INC.の方でリトルワンズからいただいた絵本当選者のメールアドレス宛に、アバター絵本のギフトコードを送付する準備に入っています。

ー絵本を通して想いを込める。親子のコミュニケーション促進を図るというÉHON INC.の活動ですが、小山さんは今後どのようなことに期待していますか?

小山さん:すでに海外では当たり前なのですが、普通の事業を行うだけでなく地域貢献や環境への配慮などを行うことが企業にとっての常識である世の中であってほしい。そして私はそういったことを持続可能な方法でやるべきだと思っています。そのように考えると、国則さんが進めている、絵本を支援団体やひとり親家庭の親御様、お子様といった様々な人に届けるという活動は、持続可能かつ多くの人に喜んでもらえるプロジェクトだと思います。

そしてゆくゆくは、日本における「絵本を通したコミュニケーション活性化を促す事業」のロールモデルになってくれたらとも思います。今回のような寄贈や、絵本づくりのワークショップなどは、支援団体、親御様ともに喜んでいただけるでしょう。私たちも、ÉHON INC.の活動を後押しするため、具体的に企画を立てて実践していくという決意があります。それを実現していくためにも、ぜひ国則さんにご協力頂けたらと思います。

国則さん:私たちは、プロダクトを生んだり、イベントを企画したりなどは得意としていますが、どのような方に届けるか、実際の集客はどうするのか、そういったことはまだ手探りです。そういった点で、リトルワンズからはぜひ学びたいことがたくさんあります。今後ともよろしくお願い致します!

ー最後にお2人からこの記事をお読みの皆様へメッセージを一言ずつお願い致します。

国則さん:ÉHON INC.は「大切な人との心を絵本でつなぐ」というビジョンを掲げ、世界中の人々が絵本を贈りあうことが当たり前となるような文化を創っていきたいと思っています。サービス自体の認知度はまだ低く、「絵本を作る」という行為も日本では一般化されていません。だからこそ今後、「絵本を作る」、「絵本を贈る」といった行為の素晴らしさを多くの人々に伝えられるようなサービスにしていきたいと考えているので、ぜひ、応援をよろしくお願いします。

小山さん:私からは2点、お伝えしたいことがあります。ひとつ目は、「親御様やお子様への支援をしたい」と考えつつも、その方法が分からずに悩んでいる企業様がいらっしゃいましたら、ぜひ私たちに声をかけてほしいということ。今回のÉHON INC.からの絵本の寄贈例のように、私たちは、企業様と一緒に互いの得意な分野を活用して、やり方を模索していきます。「切り口」と「やり方」、そして実行するための「熱意」と「行動力」があれば、不可能はありません。ぜひご相談いただければ幸いです。

そしてふたつ目は、クリスマスというイベントをきっかけにして、子どもたちに「何か良いモノ、コトを届けたい」という気持ちを持っていただきたいということ。子どもたちにとって、クリスマスはとても嬉しいイベントです。小さなことでも、自分自身の周りにいる親御様やお子様のお手伝いをしていただければ嬉しいですね。

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