写真左から宮尾、松本、安本
宮尾 真司(みやお・しんじ)早稲田大学法学部卒業。ビジネスパーソンとして力をつけたいと思いリクルートへ新卒入社。日本で4年、中国で2年、タイで3年人材領域のサービスに従事し、最終的には東南アジアの責任者を務める。海外での経験を通じて、「社会でいきる力」の多様化や重要性を実感、atama plusのMissionに共感し入社。
松本 彩子(まつもと・あやこ)お茶の水女子大学大学院人間文化研究科修了。早稲田大学政治経済学部卒業。新卒でリクルートマネジメントソリューションズに入社。営業や研修の開発を経験した後、上海拠点を立ち上げ赴任し、以降、中国事業責任者。帰国後の2019年1月にatama plusに入社。
安本 雅啓(やすもと・まさひろ)東京大学大学院情報理工学系研究科修了。新卒で日立製作所に入社し、鉄道ITシステムの研究開発、その後AIスタートアップのアラヤにてAI開発案件に従事。AIの事業開発を行う中で、リーンスタートアップやINSPIRED、NO RULES等の本を読み、ミッションを中心とした強力なプロダクト開発組織の理想像に感化され、可能性を模索していたところ、それを地でいこうとするatama plusに出会い、入社を決めた。
事業責任者、CTOを経て、atama plusへ
― まずは、みなさんの経歴について教えてください。
松本:前職はリクルートマネジメントソリューションズという会社で、中国の事業責任者を担当していました。共同創業者の中下も、ちょうど同じ時期にリクルートの中国支社にいたので、仕事を一緒にする機会がありました。その縁が帰国後のatama plusの入社につながりました。
安本:僕は、新卒で日立製作所に入社してSEとしての仕事を経験しました。そして、もっと技術ドリブンな会社で働きたい気持ちが強くなり、アラヤというAI系ベンチャーにエンジニアとして転職し、最後の1年はCTOを務めていました。
宮尾:実は僕も、松本さんと同じリクルートで働いていました。新卒で入社後は求人広告の営業を経験。さらに非連続な成長しようと、手を挙げて海外へ。最初は中国で2年。そのあとはタイ、ベトナム、インドネシアの3カ国で責任者を任せてもらっていました。
― atama plusへ転職された理由も教えてください。
松本:社会人を対象にした人材育成やトレーニングに関わってきたのですが、さらに大きな可能性のある子どもの教育に興味を持つようになっていました。そして、中国から帰国するタイミングで、中下に声をかけてもらってジョインしました。
安本:仕事を続けるうちに気づいたのは、AIはあくまでも手段でしかないということ。何のためにAIを使うのか。目的、つまりミッションが大切だと思うようになったことが転職のきっかけになりました。ミッションドリブンなプロダクトの開発ができる会社を探しているとき、atama plusに出会いました。
宮尾:アジアにいて感じたのは、日本のプレゼンスがどんどん下がっているということ。その中で、日本人が海外で活躍するためには、教育を変えていく必要があると感じていました。30歳を過ぎ、より自分がコミットできる事業領域で貢献したいという想いが強くなり、atama plusに入社をしました。
「自分ごと」として捉えられるのは、背景を理解できているから
― atama plusは情報がオープンにされていますが、前職と比較されてどうですか?
松本:前職でも、財務状況など比較的情報はオープンにされていて、情報を取りにいこうと思えば取れる状態ではありました。atama plusにおいては、形式としてオープンにしているだけでなく、「なぜ情報をオープンにするのか」という目的を明確にした上で、全員で“オープンにすること”に取り組んでいることが特徴かなと思います。
宮尾:今思うと、部署内の情報は共有されていましたが、他部署についての情報を得る機会はほとんど無かったですね。会社全体のことについても、基本的には決定事項の共有だったので、atama plusにきて、全社のことをリアルタイムに知れるのがとても新鮮でした。
安本:僕は前職もスタートアップ企業だったこともあり、キャッシュフローの公開は日常的に行っていたりと比較的オープンだったと思います。ただ、atama plusでは入社前の段階で、月に1回の全社会議「アタマ会議」の過去の動画を、すべて共有してくれたのには驚きました。正直、内定者に対してもここまでオープンにするんだ、と思いましたね(笑)。
― アタマ会議はどんな内容のものですか?
松本:アタマ会議では、各チームの取り組み進捗から経営状況までがオープンに共有されます。たとえば、資金調達についての背景やねらい、進捗状況まで全社員に共有されるんです。他の会社なら「ボードメンバー限」扱いの情報ですよね。私も最初驚きました。
全員が同じ情報を共有していれば、Mission実現に向かって一人ひとりの判断がぶれなくなるよね、という考え方が前提にあります。
宮尾:新規プロジェクトを社内の一部で検討開始するときにも、その背景や目的が共有されます。その後の進捗や検討結果についても、それが「検討の結果やめることにした」ということであってもオープンになるんです。なので、あのプロジェクト知らない間に終わっている、ということがないんですよね。
松本:そうそう。これはアタマ会議に限らないのですが、決定事項だけでなく進捗や背景を含めて丁寧に伝える、そして不明点についてはSlackでオープンに質問のやりとりをするのがatama plusらしさだなと思います。
背景を含めて深く理解することで、全社のあらゆる動きについて、「自分ごと」として捉えられる範囲が広がっている感覚があります。
失敗も、成功も、みんなの成長の糧になる
― 普段の仕事の中ではどうですか?
安本:社内の会話は全てSlack上で行われています。Slackによるコミュニケーション自体は珍しいことではありません。でも、すごいのは、ほとんど鍵付きのチャンネルがないこと。センシティブな個人情報以外は、すべてのメンバーに共有できる状態になっています。
松本:前職だと、いろんなフォルダに権限がついていたのを思い出しました。一般的には、そっちがスタンダードですよね?
宮尾:懐かしい。たしかに権限がついて、見れる人が限られていましたね。
安本さんが言ったように、atama plusでは、あらゆる情報がSlackにオープンになっています。他のメンバーが作った資料を見て、自分の資料に活用したり、内容が自身の課題感に合う場合は詳細をヒアリングすることも多いです。情報がオープンになっていることで、組織としての学習スピードが、かなり早いと思います。
― チームで取り組まれていることなどはありますか?
松本:ビジネスチームではSlackで仕事上の失敗も隠さずオープンにしています。失敗をオープンにすることで、チームみんなで課題を認識し、成長の糧にしたいと考えています。誰かが失敗の経験をSlackで共有しても、誰も責めることなく見守ってくれるし「感謝」とか「勇気」のスタンプをたくさんもらえるので、オープンにすることに安心感がありますね。
安本:オープンにやりとりできるのは、その土台となる安心感があるからというのは大きいですよね。なんでもSlackで気軽に聞けるし、疑問には誰かが答えてくれる。最初は「こんなこと聞いていいのかな?」という不安もありましたが、質問したら誰かがレスポンスしてくれるので、その不安は今は一切ありません。
全員で、情報をオープンにすることに真摯に向き合い続ける
― 他に、もっとオープンにしてほしいことはありますか?
安本:うーん。考えてみたのですが…。もうこれ以上、社内で隠されている部分が残っていないかもしれません(笑)
宮尾:確かに。これ以上はオープンにはできない(笑)
安本:atama plusには、他の会社だと常識とされる部分もよしとせず、前例踏襲しないカルチャーがあります。個人的にはこういった「なぜ」を突き詰める社風がとても気に入っています。全てにおいて「Think beyond.」を徹底した結果、情報がどんどんオープンになっている気がします。
松本:確かに。atama plusの購買ルールもそうですね。業務に必要なものは、各自が判断して自由に購入できる(5万円以下)。承認も不要。これも「基準」をオープンにして、相談や報告もSlack上でオープンにやりとりしています。
宮尾:僕は、atama plusは情報をオープンにすることに真摯に向き合っているなと思っています。これからも全員でそうあり続けたいなと。
― オープンにすることに真摯とは?
宮尾:以前、プロダクト、ビジネス、コーポレートの各チームのオーナーが週末に集まっていくつかのトピックについてざっくばらんに話しているということがあって。それを知った社員が、「話している内容についてできる限りオープンにしてほしい」とSlackで発信したんです。
そうすると、「確かにそうだね」となり、話したトピックについて週次の全社meetingで共有してくれるようになりました。
安本:今だと、その場自体をオープンにして、自由にオブザーブできるようにしていますよね。
宮尾:そうなんです。オープンにすること、そしてどういう形でオープンにしていくのが良いか、に真摯に向き合う姿勢を感じました。
松本:今後、例えば組織が1000人規模になったときに、このオープンなカルチャーを維持できるか。atama plusにとっては、それがひとつのチャレンジになるかなと思っています。これからも「Mission実現を加速するため」という目的をぶらさずに向き合っていきたいですね。