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ベネッセ、リクルート出身の私たちが考えるatama plusの「カスタマーサクセス」

こんにちは。コミュニケーションチームの一ノ宮です。

atama plusは、塾を通じて全国の中高生に、一人ひとりに学習を最適化するAI先生「atama+」を提供しています。

2020年6月末時点で、全国の塾1900教室以上で活用され、この1年で導入教室数は3倍以上に。決まった時期に、決まった範囲を、決まった順番で一斉に学ぶといった、授業の光景が変わりつつあります。

その裏で、塾や生徒の成功までを支える立役者が「カスタマーサクセス」。atama+の導入は、単なる教材の導入にとどまらず、塾と新しい教育を一緒に作っていくチャレンジングな仕事です。

そんなatama+のカスタマーサクセスの業務や働き方に迫るべく、オンライン座談会を開き、松本さん、森本さんのお二人にお話を聞きました。

塾とその先の生徒の成功まで支援するカスタマーサクセス

――「カスタマーサクセス」に馴染みのない人も多いと思いますが、どんな仕事ですか。

森本:一般的には、顧客を成功に導くため、能動的に自社サービスの利用について支援活動をする仕事です。

例えば、一般的なカスタマーサクセスの場合は、サービスの使い方を教えたり、活用にあたっての課題をヒアリングしたりして、活用のアドバイスやサービスの改善をします。



森本 典生(もりもと のりお)長野県、標高750Mの木曽郡出身。大学を見たこともない高校生だったが、担任の先生のおかげで大学に進学。これが原体験になり「教育って人生を変える」と信じベネッセに入社。担当校の先生方に尽くすことにやりがいを感じながら働く日々を送っていたが、atama+に出会い、プロダクトとしての魅力に衝撃を受けてジョインを決意。


―― AI先生「atama+」のカスタマーサクセスをする上で、意識していることは。

松本:atama plusのビジネスモデルは、BtoBtoCで、塾を通じて生徒にatama+を届けています。提供するプロダクトが、塾から生徒に提供する講座や授業といったサービスの一部になっている点は、atama plusのカスタマーサクセスが、一般的に言われるカスタマーサクセスと異なる点ではないでしょうか。

そのため、私たちが目指す「成功」は、塾の事業が成り立つことに加えて、塾の顧客にあたる生徒がatama+で学び、成績が向上することです。

生徒の成功を作れなければ、保護者もわざわざ月謝を払って通わせようと思いません。そうすると、結果的に塾の事業としても成り立たなくなります。

そこまで考えると、必然的にカスタマーサクセスとして取り組む活動の範囲が広がります。atama+の活用支援にとどまらず生徒数増加や収益向上といった塾の事業としての成功、そして、その先の生徒の成功までを追求することを大事にしています。



松本彩子(まつもと あやこ)東京都出身。お茶の水女子大学大学院人間文化研究科修了。早稲田大学政治経済学部卒業。新卒でリクルートマネジメントソリューションズに入社。営業や研修の開発を経験した後、上海拠点を立ち上げ赴任し、以降、中国事業責任者。帰国後の2019年1月にatama plusに入社。


塾業界の「あたり前」に挑み、新しい教育をつくる

松本:また、一人ひとりに学びを最適化するatama+の性質上、これまでの塾の「あたり前」の運用だとうまくいきません。塾と一緒に、新しい教育のあたり前を作る試みが必要になります。

―― これまでの塾の「あたり前」の運用だとうまくいかない、というと?

松本:これまでの授業では、あらかじめ設計された範囲を順番通りに教えるやり方が「あたり前」でした。例えば、中学3年の夏頃には「2次方程式」といった具合に、各学年で学習する単元や順番が決まっていて、それに従って授業を進めていたんです。

そんな授業の進め方が、atama+を導入することで一変します。atama+を使うと一人ひとりの理解度やつまずきに応じて、カリキュラムが最適化されるので、学ぶ範囲や順番が1人ひとり違うものになる。例えば、「2次方程式」を学習する際に、小学生で習う「分数」や中学1年で習う「方程式」などの関連する範囲の理解が足りていないと判断された場合は、理解が不足している範囲から学習をはじめます。

そうすると、同じ教室にいても、生徒が学ぶ範囲や進度がバラバラになります。これまでの「あたり前」であった生徒全員が一律に学習を進める運営が成立しなくなるんです。

――講師に求められる役割なども変わってきそうですね。

森本:atama+を使った講座において、講師の役割は、勉強を教える「ティーチング」から、勉強のやり方をアドバイスしたり励ましたりする「コーチング」に代わります。

また、一人ひとりに必要な学習量も変わるので、生徒が受講する授業のコマ数を調整しなければいけません。では、料金体系はどうする、生徒や保護者への案内はどうする――といったように、塾の運営をはじめから組み立て直す必要があります。

なので、カスタマーサクセスは塾の方々に寄り添い、導入教室の現場を見て、生徒の通塾ニーズにあわせたサービスをゼロから一緒に考え提案します。また、導入塾にあった講座を設計し、講師に研修を通じてatama+の価値を伝えるなど、実行の支援まで行います。

松本:atama+は、一定期間継続的に利用してもらうことを前提に提供しているため、一度導入したら終わりではありません。塾の収益や生徒の学力向上といった「成功」を支援し続けることが求められます。

そのため、常に課題発見・解決を続けることが重要であり、絶対に妥協できません。塾と一緒に新規事業を立ち上げる姿勢で取り組んでいます。

                atama+を活用した授業の様子


改善の積み重ねが、着実に生徒の変化に

――atama plusのカスタマーサクセスは、業務の幅も広く深さも求められ、かなり難易度が高そうです。みなさんが、それでも前向きに取り組めているのはなぜでしょう。

松本:塾のみなさまと一緒に生徒に向き合い続ける中で、実際に生徒の学力向上や、自信を付けることに役立っている実感があるから。さらに、そのような生徒を日本中で増やせるという確信があるからですかね。

例えば、一緒に講座を立ち上げた塾では、この1年程度で多くの生徒の学力向上事例が出て、結果的に数千人の生徒がatama+を使う状態にまで成長したんです。また、九州で導入塾の教室をまわった時には、atama+の目標単元を合格した生徒が、椅子から立ち上がり手を叩いて喜ぶ姿を実際に見ました。車を長い時間走らせた先に、ポツンとある個別指導塾で見たあの光景が、今も忘れられません。

この1年でatama+を使う人がどんどん増えて多くの塾・生徒に価値を提供できているのは、本当にすごい、と自負しています。

決して、一人の努力ではありません。プロダクトの進化に加え、ビジネスチームも改善を続け、一歩ずつ積み重ねてきたからこその結果です。そうした体験を通じて、atama plusの仲間とだったらできる、と確信を持てるようになりました。

それに、塾のみなさまも、私たちと同様に、生徒を育てたい気持ちが人一倍強い人たちなので、一緒に新しいサービスを一から作り上げることができていると感じます。

さらに市場の競争にもさらされているので、短期間で大きな変化が起こしやすいのだと思います。

「生徒のためになってる?」徹底した目的意識

森本:atama plusに加わる人は、能力としても高くて、カルチャーフィットしている人たちが揃っています。教育を通じて、社会を変えるというミッションへの共感を、入社の段階で揃えているので、実際に働きはじめてから、大きな課題にぶつかっても前向きに仕事に取り組めているのではないでしょうか。

松本:何をするにも、自分たちの仕事が「これ、本当に生徒のためになってる?」と、目的から問い直して、本質的な議論を突き詰めるカルチャーがありますよね。プロダクトチームが開発する時も、ビジネスチームの要望に耳を傾けつつも、必ずしも鵜呑みにしないですし。

課題があると、なぜそれが起きているかを全員で考える。そして、なにが最適な解決策か、とにかく突き詰めていく。この姿勢は、プロダクトづくりでも、塾のみなさまと取り組むサービスづくりでも変わりません。

無難な打ち手でやり過ごさずに、課題に向き合い続けることができるのは、ある意味とても純粋ですよね。atama plusの強みになっていると思います。

――「ここまで突き詰めるのか!」と、驚いたエピソードは。

森本:正直、atama+の導入を決めていただいた後に、塾とここまで深く、継続的に関わるとは想像していなかったです(笑)。プロダクトを提供することに加えて、保護者への説明方法など、プロダクトを提供する以外の活動も、とにかく多いことに驚きました。ここまで手厚い対応ができているEdTech企業は多くないのではないでしょうか。

例えば、生徒に提供する講座形式の設計の仕方一つをとってもそう。先方が「これで」と言っても、atama+のカスタマーサクセスは「生徒の成績をあげるためには、もう少しこうした方がいいのでは。」と、提案を続けるんです。

塾のみなさまには、atama plusってここまで学力向上にこだわるの...!と思われてそうです(笑)。

atama+を広げたくてたまらない人と仕事をしたい

                 atama plusオフィスの様子

――これから、どういう人にatama plusに加わってほしいですか。

森本:自分は、atama+を広げたくてたまらない人と仕事したい!実際、今はそんな人しかいないですよね。今伸びていそうな業界だからではなく、「atama+が世の中に広がらなかったら、教育はなくなる!」ぐらいの気持ちを共有できる人と働きたいです。

松本:教育をど真ん中から変え、社会を変えていきたい人には、またとない魅力的な環境だと思います。atama plusには、各々が社会をよくすることに想いがあるメンバーが集まっているし、塾のみなさまとも同じ想いを共有しながら働けるので。

今のatama plusは、「基礎学力の向上を国内の塾市場で実現すること」に注力していて、プロダクトもカスタマーサクセスも同じ方向を向いています。ただ、個人的には今の「atama+」は、単に基礎学力向上のためだけのプロダクトではなく、生徒に更なる価値も提供できていると思っています。

基礎学力が上がり、できなかったことができるようになる経験は、自己信頼に繋がって、生徒自身が新しい挑戦する意欲をもたらしてくれる、と強く感じています。実際に地方の教室でも、勉強が苦手だった子ができるようになって自信を付けていく様子をよく見るので。

私自身は、基礎学力を伸ばすことで、広い意味で自分の人生を生きる人を増やすことに繋げていきたい。そんな気持ちで仕事をしています。

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