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祖父と一緒にシカを狩るため不動産エージェントは東京から愛知へ渡る『中途×Uターン猟師』【アーキテックスの歩き方Ep.5】

吉村 真喜志 岐阜県恵那市出身。立命館大学を2017年に卒業し武蔵コーポレーション株式会社に新卒入社。自社所有物件の価値最大化に向けたプロパティ、アセットマネジメント業務に一貫して従事。2020年にアーキテックスグループに中途入社。賃貸管理事業部にて賃貸仲介営業と管理戸数拡大に向けたオーナー向けの営業にも携わる。


結婚、出産、相続などのライフイベントや、キャリアアップ、キャリアチェンジといった仕事をベースとしたものも含めて転職の理由は人それぞれに理由がある。2020年にアーキテックスグループに中途入社した吉村は新卒入社した不動産系企業でも活躍し、自身も満足感を得ていた。東京での暮らしから地元である東海圏へUターン転職の理由、それは猟師である祖父と一緒の時間を過ごしたい、というものであった。業界の負に向き合う不動産エージェントに、仕事や猟について話してもらった。


-現在のお仕事内容から教えてください。

吉村:不動産賃貸管理事業部に所属しており、賃貸仲介と新規オーナー様向けの営業を行っいます。ご自宅を売却して賃貸に住み替えをされる方や、我々のグループへ新規入社されたメンバーの部屋探しもしています。また、新規管理物件の獲得のため、アパートオーナーに空室のリフォーム提案、賃貸の募集提案を行っています。

-新卒入社された会社ではどのようなお仕事をされていたのですか。

吉村:投資家の方向けに事業用不動産の仕入れと再販の事業を行う会社で、在庫管理という仕入れた物件のリフォームや修繕といった建物管理から、集金管理、入居率を上げるリーシング等の管理業務全般に携わっていました。東京のオフィスで一都三県を中心に北関東や、静岡の東部エリアを担当していました。仕事自体はとても楽しかったです。前職では対象顧客が富裕層と呼ばれる人たちで、節税対策で不動産を活用される方も多く、色々な方法を知るたびに不動産は奥深い業界だなと考えていました。

-投資目的や事業用の不動産取引の業界はお仕事がハードな印象やイメージがあります。転職のきっかけは何だったのですか。

吉村:確かに業態によってはあるかもしれませんが、私は大変で嫌だとか感じることは無かったです。特に前職は分業化が進んでおり、例えば入居者さんを探すリーシングは専門のチームがいましたし、入居条件の設定や訴求ポイントの資料等は作りますが、仲介会社さんへのアプローチはそのチームが行ってくれていました。転職の理由はUターンして地元に戻りたかったということが一番の理由です。私の祖父が猟師をしており、祖父が元気なうちに一緒に山に入る時間をもっと持ちたいと思っていました。

-猟師というと、獣害があった際に動物を駆除されるというあのお仕事ですか。

吉村:はい。ただし主としては罠を用いた猟になり、皆さんがイメージをするようなライフルを持って猟をするということは少ないです。どちらも許可、ライセンスが必要で別々に取得する必要があります。私の祖父もそうですが私も両方もっています。

-実際に猟師の方にお会いしたのは人生で初めてです(笑)アーキテックスのメンバーも知らない方も多いのではないですかね。免許って取得するのは難しいのですか。

吉村:最初のステップからですと1年くらいはかかりましたね。筆記試験だけではなく所轄の警察署で面接も複数回行われます。当然凶器となりうるものですから、犯罪歴や普段の生活、感情のコントロールができるか、アンガーマネジメントのようなものもチェックされていたと思います。面接は全部で8回くらいですかね。岐阜の地元まで毎回行っていましたが、東京から毎回通うことは現実的でなかったので、東海圏へ戻って働くことにしました。

-幼少の頃から猟師になってみたいと思われていたのですか。

吉村:一緒に山に入ったりした記憶はあります。でも、強く意識したのは2年くらい前に帰省したタイミングです。罠にかかったシカの止めを刺すところから、精肉にするまでを見学させてもらいました。もちろん最初は可哀そうという思いを感じていましたが、命を頂くという重みや、祖父が地域に貢献している姿、地元でのこういった暮らしに改めて触れた時に、自分もやってみたいと思うようになりました。

-その中でアーキテックスグループに入社されたのはなぜなのですか。

吉村:実は不動産系の会社であればどこでも良かったというのが本音です。地元の山に行くことと、免許を取るための面接に参加することがUターンの目的だったので会社はどこでも良かったです。当時、たまたま友人が転職支援をする会社に勤め出したので、友人経由で紹介してもらったのがここでした。これもお話しておきたいのですが、もちろんここで働きたいと思ったポイントもあります(笑)前職でも様々な不動産会社とお付き合いがありました。自身の仕事としても、業界としても楽しさは感じていましたが、同時に不動産業界の嫌な部分も知ることになりました。自身の利益や保身の為だけに嘘をつく方や、これだけインターネットで探せることができた世の中で、情報を隠してお客様の利益を無視するような方もいました。私のように業界や仕事が楽しいと思っても、こういった側面に触れたらやめる人も多いだろうし、いつまでも成長しない業界であり続けるのかなと思っていました。でも、面接をしてくれた方が「不動産屋らしくない不動産屋になりたい」と話していらっしゃり、自身が感じていた業界の負に、課題感を持つだけではなく行動までされている方がいるのだと、とても共感したことを覚えています。現在のPMVV(パーパス/ミッション/ビジョン/バリュー)にもある『Win-Win-Win』の考えにも共通するのですが、当時から自社の商売だけではなく、地域や関わる人たちの幸せも考えるというスタンスに共感し入社することに決めました。

-入社されてからの印象的なお仕事のエピソードはありますか。

吉村:入社から間もなく蒲郡にお住まいのオーナー様から管理を依頼したいという上司のアポイントに同席させて頂きました。当時お任せされている管理会社からリプレイスをしたいというお話で、もうオーナー様は100%我々に任せたいという温度感でした。しかし、上司が収益面を中長期で計算した所、現行の管理会社に委託し続けた方がオーナー様の利益になるという理由を説明し、任せてくれない方が良いと伝えていました。短期の修繕費用にご不満があった様子で、確かに我々の方がその点では良化させられることが出来たのですが、不動産管理という業態は長期的な関係性が非常に重要です。管理戸数拡大という目標に旗振りをされている上司の姿も見ていたので、とても驚きました。同時に、オーナー様の利益を最優先に考えるという姿勢が本音であると感じることができた瞬間でもありました。正しいことを正しく実行できることはとても良いことだと。

-最後に吉村さんのお仕事を通じて叶えたい夢や目標があればお聞かせください。

吉村:日々の業務目線ですと、不動産業界のプロとしてオーナー様の利益最大化に貢献し続けることです。経験も大事ですが日々の情報アップデートも必要だと思っています。上司の坂本さんが恐ろしいくらいに情報収集力が高いです(笑)見習いたいですし、マネしたいですね。あとは、社会的に住宅確保が難しい人たち、高齢者や外国人の方などへの受け入れ態勢を整えたいと思っています。これは日々の業務に向き合う中で、家を借りることが難しいという現実があります。反面、オーナー様の利益をき損させてはいけないという部分もあり、難しい問題だと感じています。しかし、アーキテックスがグループとして掲げる”住まい方文化をつくる”という意味でも、困難なテーマに挑戦したいと思っています。会社としても住むというテーマにおいて本当にワンストップでできることが多くあります。家だけではなく、娯楽やアクティビティ、介護といった福祉と絡めることで本当にライフスタイルそのものを向上できるところまで行けるのではとワクワクしています。

よりお忙しくなるかもしれませんが山に入る時間はありますか。

吉村:正直に言うと今の拠点から地元まで数時間の距離があるので、もう少し地元の近く、祖父の元気な間に一緒に山に入る機会を増やしたいと思っています。でも、不動産という仕事が楽しいのも事実です。RPGみたいな感覚で、課題を解決するためにレベルアップして、解決したらお金も貰えて…。ですので、正直困っていますね(笑)ですが、私自身が実現が不動産屋と猟師の二足のわらじを実現できればカッコいいと思いますし、お客様のライフスタイルをつくろうという自分たちが叶えたい暮らしを実現できてなければWin-Win-Winではないですからね。両立させる姿に期待していてください!

-吉村さんありがとうございました!

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