Buyingの堀田です。
最近、電気の市場価格の高騰が
さかんに報道されています。
この高騰は、
寒波による冷え込みで
電力の消費量が増加し、
(需要の増加)
火力発電の燃料(LNG)が
輸入困難となり不足
(供給の減少)
していることが主な要因と言われています。
電気代には大きく2つの料金プランがあります。
1つ目は、
毎月決まった単価で電気代が計算される
固定単価の料金プランです。
2つ目は、
市場価格の変動にあわせて
電気代の単価が上下する
市場連動型の料金プランです。
つまり、市場連動型では、
いまの市場価格の高騰がそのまま値上げ
につながっているということです。
この市場価格、
昨年末から高値を更新し続けています。
先週1/15(金)は
全国の1日あたり平均が127円/kWhでした。
それに対して、
昨年の12/15(火)は9円/kWhだったので、
なんと、1ヶ月で14倍になっています!
市場から電気を買う電力会社にとって、
仕入れ価格が上がっていることになります。
仮に、127円/kWhで仕入れて
家庭向けに30円/kWhで電気を供給すると、
1kWhごとに97円の赤字を出すことに・・・
市場から電気を買う割合が大きく
資本力の小さい電力会社にとっては、
事業の存続に関わってきます。
全国で700ほどある電力会社。
もしかしたら、
この市場価格の高騰を受けて
撤退や合併が進むかもしれない・・・
と思っていた矢先。
先週、私のお客さんから次のような連絡がありました。
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〇〇電力より緊急の電話が入りました。
今後の取引が難しくなってしまったとのことです。
詳しくは、〇〇電力の担当者が
明日11時に来社するので、そこで話を聞きます。
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※ 「〇〇電力」は四国に本社がある新電力会社です。
この連絡を受け、
急遽、私も一緒に話を聞くこととなりました。
(Zoomを繋いだパソコンの画面越しの同席です)
本日は、
〇〇電力から聞いた話を要約してお伝えします。
できるだけ聞いたままのニュアンスが
残るようにします。
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担当者からの説明はこうでした。
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弊社では、
自社の発電所で電気を作ることもできますが、
供給する電気の40%は市場からの調達に頼っています。
日々、お客様へ供給する電力をまかなうため、
足りない分の電気は市場から買わざるを得ません。
市場での取引は1日毎に決済される仕組みです。
直近では、毎日1,000万円を超える損失が出ています。
価格の高騰は2月以降も続くと見られており、
このまま電気の安定供給を続けることは困難である
という結論に至りました。
会社の資金がショートする寸前まで我慢してからでは
お客様への補償などもできなくなるため、
早めの決断となりましたことをご理解ください。
今回は特別措置として、
4営業日で四国電力にお客様への電力供給を引き継げる
こととなっています。
基本料金などの単価は上がってしまうと思いますが、
最初の3ヶ月間は今の料金単価を維持できるように
差額を補償します。
この度は勝手を申して恐縮ですが、
弊社との契約終了の手続きを進めていただくよう
お願いいたします。
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その後、お客さんとも相談した結果、
近いうちに現在契約している
〇〇電力を解約し、
四国電力を含め、別の電力会社を
探すことに決まりました。
==
本日は、
電気の市場価格の高騰が
新電力の事業撤退につながった事例
をご紹介しました。
今後、撤退だけでなく、
料金の値上げといった話も
増えてくるかもしれません。
最後までお読みいただきありがとうございました。
PS
経済産業省は市場価格の上限を200円/kWhとする
対応をとっています。
▼経済産業省のサイト
https://www.meti.go.jp/press/2020/01/20210115007/20210115007.html
PPS
電気の市場価格はインターネットで誰でも見れます。
「環境市場」が分かりやすいと思います。
ご興味ある方は、サイトを覗いてみてください。
▼環境市場のサイト
https://kankyo-ichiba.jp/
株式会社砺
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