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(この記事は2022年6月17日に弊社テックブログに掲載した内容となっております。)
こんにちは。れとるときゃりー(@retoruto_carry)と申します。
AppbrewではPdM・デザイナー・フロントエンドエンジニアをやっています。
プライベートでは、個人開発でみんなのボタンメーカーというサービスを運営したりしています。
ほぼ毎週ツイッターのトレンドに乗るような、所謂「バズ系」のWebサービスで、月に50万人くらいに利用してもらっています。
ツイッターをやっている方は、なんとなく見たことある気がする人も多いのではないでしょうか?
みんなのボタンメーカー
今回は、その知見を活用し、お仕事で「LIPSショッピング」というコスメの買い物ができるサービスのバズキャンペーンの企画・デザイン・実装を行いました。
コスメクーポンガチャ
ちょうどいいので、それを題材にして、再現性をもって「バズ」るサービスを作る方法について話していこうと思います。
キャンペーンはかなり好評で、ツイッターでもバズり、開始1ヶ月で1万回以上ツイートしていただいています。
リリース直後にはトレンドにも入った
約30万人にキャンペーンを利用していただき、LIPSショッピングの売上を爆増させることができました。
作ったもの
まず前提として「LIPS」というコスメクチコミサービスにて、「LIPSショッピング」という、お得にコスメのお買い物ができる機能を、去年の12月頃にオープンしました
LIPSショッピング
そこで、「コスメクーポンガチャ」という、お買い物ユーザーの獲得につながるキャンペーンを企画・デザイン・実装しました。
ガチャを引くと、必ずLIPSショッピングで使える500円以上のクーポンが必ず当たります。
ガチャをアプリで引いている様子
ちなみに、ガチャはこのページ から引けるので、引いてみてください。
また、ガチャをシェアして紹介コードを入力すると、シェアした相手と自分の両方が、さらにもう1回ガチャを引くことができます。
アプリ内の説明
ツイートしてシェアしている様子
その紹介した人がさらに他のひとにシェアすることで、どんどんと拡散されていくという仕組みです。
このキャンペーンは前述の通り非常に好評で、新規お買い物ユーザーを大量に獲得し、売上も爆増しました。
個人的に持っている「バズ」の知見を活かし、再現性を持ってバズの仕組みを構築できたと思います。
今回は、それらの(本当は教えてたくないと半分思っている)知見を、みなさんに共有しようと思います。
なので、参考になったら、ツイッターのフォローとかしてくれるとうれしいです(?)
「バズ」とはなにか?
さて、これから「いかにしてバズを生み出すか」について話していこうと思います。
まず、前提として、どうやったら「バズ」るのでしょうか?
それは、放置していても「勝手に」ユーザーが拡散し続けてくれる状態を作り出せば良いです。
言い換えると、「利用してくれた人が、2人以上の新しい利用者を連れてきてくれる」という状態です。
実際には、平均的に、1人の利用者が、1人より多い人数の新しい利用者を連れてくると、無限に利用者が増え続けます。
その状態を意図的に作り出すことさえできれば、利用者が無限に増え続け、「バズ」を作り出すことができるのです。
「バズ」を生み出す仕組み
では、どうやってその状態を作り出せばよいでしょうか?
重要なことは3つです。
- やりたくなる
- シェアしたくなる
- 他の人がやっているのを見たときに、自分もやりたくなる
さらに、それらのステップ間の離脱を防止する導線設計も大切です
次に、それぞれの項目について解説していきます。
やりたくなる
まず、そもそもそのサービスを「やりたくなるか」というのが大切です。
つまり、動機(インセンティブ)の提供です。
今回開発した「コスメクーポンガチャ」では、クーポン券という直接的な金銭的な利益が、ユーザーにとっての動機になります。
さらに言うと、「コスメを安くお得に買うことができる」ので、ガチャをやってみようと思ってくれるのです。
ちなみに裏話として、この企画は、最初は「友だち招待機能」を考えたところからスタートしました。
「友だちを招待するとお互いに1000円もらえる」的なアレです。
しかし、単純な友だち招待機能では、予算的に300円程度のクーポンしか配れなさそうで、ユーザー的にはその金額では物足りなさそうでした。
そのため、友達招待機能をアレンジすることにしました。
- ただの友達招待機能ではなく、ガチャ要素を付け足す
- 「わくわく感」の演出
- アプリでのみガチャを引くことができるようにする
- インストール用の広告予算をクーポンに回すことができ、配るクーポンの金額を増やす
このようにして、最大限インセンティブを増やしたことは、最終的な「バズ」に大きく影響したと思います。
シェアしたくなるか
さて、前述の「やりたくなるか」をクリアし、実際にガチャを引いてもらったとします。
すると次は、他の人に向けてシェアをしてもらう必要があります。
ここで、大事なのは「シェアしたくなるか」です。
「どうしてシェアしたくなるのか」「逆にシェアをする気が進まない要素は何か」を考えて突き詰めましょう。
ガチャをアプリで引いている様子
ガチャの場合、
「ガチャが当たった!嬉しい!」という気持ち
↓
「他の人にも自慢しよう」という気持ち
↓
「ガチャをもう1回ひきたい!」という気持ち
↓
「友だちにシェアして、もう1回ひこう」という気持ち
を順番に持ってもらうように設計しています。
さらに、「いきなりシェアするなんてウザがられるかも...」というネガティブな感情に対して、「紹介した側もされた側も、両方もう1回ガチャを引けるんだから、お互いにお得じゃん!」という「言い訳」を用意しています。
動画を見てもらうとわかるように、ガチャを引いている間のワクワク感の演出と、「当たった!」感の演出をしています。
また、このガチャでは500円から1万円が当たるのですが、一番下の景品の500円でもめちゃくちゃ「当たった!」感を出すように意識しています。
この画面では、3つのことを意図しています。
- 「他の人にも見せたい!」と思ってもらう
- 「シェアして、もう1回ガチャを引きたい!」と思ってもらう
- 「紹介した側もされた側も、両方もう1回ガチャを引けるんだから、お互いにお得じゃん!」という「言い訳」を伝える
このように、各画面のステップごとに、
- ユーザーになってほしい感情
- 次の行動
を用意しておくことが大切です。
他の人がやっているのを見たときに、自分もやりたくなるか
さて、これまでの段階で、ツイッターにシェアをしてもらいました。
次は、タイムラインでそのツイートを見た友だちに、スクロールして目に入る一瞬だけで、実際に「自分もやってみたい!」と思ってもらう必要があります。
そのために、ツイッターのシェアリンクの画像とデフォルトの文言は、本当に重要です。
ほとんどの人が、デフォルト文言から全く変更せずにツイートします。
そのため、ここの画像と文言の制作には、かなりの時間を割いています。
「自分もやってみたい」と思ってもらえるような、画像と文章を考えましょう。
コスメクーポンガチャのシェア結果
確実にシェアを取りこぼさないための導線設計
ここまで、
- やりたくなる
- シェアしたくなる
- 他の人がやっているのを見たときに、自分もやりたくなる
について、解説しました。
最後に、これらのステップを確実にユーザーにやってもらう「流れ」を作ってあげることが必要です。
途中の段階で迷ったり、何をすればいいかわからなかったりすると、ユーザーはすぐ離脱してしまいます。
すべての行動と動線を意図して設計して、最短ステップでゴール(シェア)まで運びましょう。
コスメクーポンガチャでも、各画面で何をすれば良いかを明確にわかるように「流れ」を作っています
タイムラインで見かけて、クリックする
↓
LPに遷移して、ガチャを引くを押す
↓
アプリでガチャを引く
↓
結果を見て、シェアをする
いままで説明してきたことを実践することで、「利用してくれた人が、2人以上の新しい利用者を連れてきてくれる」という状態を目指しましょう。
その状態を作り出すことさえできれば、利用者は雪だるま式に膨れ上がり、「バズ」るのです。
まとめ
この記事のまとめです。
- ショッピングサイトにて、SNSでバズるキャンペーンを作りました
- バズらせるのに重要なことは3つです
- やりたくなる
- シェアしたくなる
- 他の人がやっているのを見たときに、自分もやりたくなる
- すべての行動と動線を意図して設計して、最短ステップでゴール(シェア)まで運びましょう
最後に
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