こんにちは!AnyReach人事の渡辺です。今回はAnyReachで活躍する社員の紹介ということで、プロダクト責任者にインタビューを行いました。
クックパッド→High Link CPO/執行役員を経て、2024年7月に創業初期のAnyReachに参画し、今ではプロダクト部門全体を統括している百瀬 凌也さん。現在のプロダクト部門は、PdM1名/データ分析2名/エンジニア7名/デザイナー5名となっていますが、業務委託メンバーが多く、エンジニアの正社員は2名のみ。
少数精鋭で事業成長に貢献してくれている開発組織のリアルな裏側や今後の展望について、熱く語っていただきました!
百瀬(AnyReach株式会社 Product Division マネージャー) クックパッド株式会社(現NATSLIVE株式会社)にて「cookpadLive」の新規立ち上げに従事。その後、株式会社High Linkにて「カラリア」の立ち上げからグロースを牽引。エンジニア、PdMを経てCPO(Chief Product Officer)や執行役員を務め、組織拡大に貢献。 「爆速で開発して世の中にリリースする」を信条に、2024年7月にAnyReachへ入社。現在は開発組織の統括および技術戦略の推進を担う。
目次 【自己紹介】CPOを経て、なぜ今「AnyReach」だったのか
導入社数にシステムが追いつかない? 嬉しい悲鳴と「リアルな負債」
技術的負債との戦い。「DynamoDBからAuroraへ」の決断
意思決定の軸は「GMVに寄与するか」
勝ち筋は見えている。だからこそ「フルコミットのリーダー」が必要
AIにコードを書かせ、人間は「設計」と「意思決定」をする未来へ
【自己紹介】CPOを経て、なぜ今「AnyReach」だったのか ── 本題に入る前に、百瀬さんのキャリアについて聞かせてください。前職のHigh LinkではCPOや執行役員まで務められ、組織も100名規模まで拡大されたと伺っています。なぜ、そこから再びフェーズの異なるAnyReachを選んだのでしょうか?
百瀬: 根本にあるのは、「作ったものを使ってもらって喜ぶ顔が見たい」「そのために爆速で開発して世の中にリリースしたい」という想いです。
これまでのキャリアでも、クックパッドでの新規サービスの立ち上げや、前職での「カラリア」の0→1など、とにかく手を動かしてコトを前に進める仕事が好きでした。 前職ではエンジニアからPdM、CPOと役割を広げ、組織の急拡大も経験しましたが、会社が大きくなるにつれ、自分の強みである「爆速開発」が事業に与えるインパクトが相対的に小さくなっていると感じる瞬間があったんです。
── 自身の強みが一番活きる場所を求めていたと。 百瀬: そうですね。そんな時に出会ったのがAnyReachでした。 CEOの中島と話した時、彼の事業に対する狂気的なまでの熱量と、スタートアップとしての「勝ち筋」に対する鋭い思考に惹かれました。そして何より、現場のメンバーが全員、非常に高いプロフェッショナルとして「成果」に向き合っている姿が衝撃的でした。
また、私自身前職でギフト関連のプロダクトに携わった経験があり、「ギフト」が生むポジティブな感情の連鎖には強く共感していました。 「やりたいこと(=やったら事業が伸びること)は無限にあるのに、開発が全く追いついていない」 この状況を見た時、ここなら自分の「何でもやる力」と「スピード」で、会社の成長にダイレクトに貢献できると確信して入社を決めました。
導入社数にシステムが追いつかない? 嬉しい悲鳴と「リアルな負債」 ── まずは現状の整理からさせてください。導入事業者数はすでに1,000社を超え、大手ブランドでの利用も進んでいると伺いました。外からはすでに大きな開発組織があるように見えますが、実際はエンジニア社員2名とのこと。ぶっちゃけ、現場はどうなっていますか?
百瀬: 一言で言えば、「まだまだカオス」ですね(笑)。 本当にありがたいことに、「AnyGift」を必要としてくださる事業者様が毎月増え続けています。それに伴い、連携すべきOMS(受注管理システム)やWMS(倉庫管理システム)、ECカートの種類も多種多様になってきました。
導入と一口に言っても一筋縄ではいきません。先方のEC運用に合わせてAnyGift側で追加開発を行ったり、あるいは連携先の外部サービスの機能アップデートで急にAnyGiftの機能がうまく動かなくなったり……なんてこともザラにあります。
── まさに急成長スタートアップのリアルですね。
百瀬: そうですね。これまではスピード優先で開発してきたこともあり、仕様書やコードの堅牢性はまだまだ未熟な状態です。 アラート対応や、エンジニアが手動でCSVを処理するような運用オペレーション(Toil)も多く残っています。 これまではマンパワーでなんとかなっていましたが、今後、導入社数がさらに増えていく中で、「導入数に比例して工数が線形に増えてしまう問題」は、今ここで潰しておかないと破綻してしまいます。
既存の価値を守るための「負債返済」と、事業をさらに伸ばすための「新規機能・新規事業開発」。このバランスを必死に取りながら回しているのが正直な現状です。
技術的負債との戦い。「DynamoDBからAuroraへ」の決断 ── その規模のトラクションを支えるとなると、技術的な課題も山積みだと思います。現在、具体的にどのような技術戦略に注力しているのでしょうか?
百瀬: この秋から特に注力しているのは、大きく分けて3つあります。 1つ目は、 バックエンドのインフラ、特にDBのリプレース です。
これまでAnyGiftでは、AWS AppSyncとDynamoDBをメインに利用してきました。これは初期開発のスピードを最優先した結果の選定でしたが、事業規模が拡大し、扱うデータ量や検索要件が複雑になるにつれて、ボトルネックが目立つようになってきました。
特にAppSyncの「30秒タイムアウト」の制約と、DynamoDBの検索性の相性が悪く、データ量が増えると処理しきれないケースが出てきてしまったんです。 そこで、 NoSQL(DynamoDB)からRelational DB(Aurora)への完全リプレース を意思決定しました。
── 稼働中の、しかも急成長中のサービスでDBを載せ替えるというのは、かなり痺れるプロジェクトですね。
百瀬: はい。今年の初頭からプロジェクトを立ち上げ、DynamoDB Streamを利用したレプリケーションを進めています。11月頭にようやく全テーブルのレプリケーションが開始されました。 新規機能については最初からAuroraで開発するなど徐々に移行していますが、まだまだやることは山積みです。
2つ目は、 「エラー・アラートの整備」による品質向上。 3つ目は、 「オペレーションの移譲(プロダクト化)」 です。
先ほどお話ししたCSV対応などの手動オペレーションを、管理画面機能として実装し、事業者様自身で完結できるようにする。あるいは仕様を抜本的に見直してオペレーション自体をなくす。 「エンジニアがコードを書くよりも手動でやった方が早い」というフェーズはもう終わりました。技術で解決できる部分は徹底的にシステム化し、負債を返済していくフェーズに入っています。
意思決定の軸は「GMVに寄与するか」 ── リソースが限られる中で、「何をやり、何をやらないか」の優先順位はどう決めているのですか?
百瀬: 意思決定の軸は非常にシンプルで、「GMV(流通取引総額)の向上にどれだけ寄与するか」です。
例えばライブラリのアップデートやリファクタリングであっても、「なんとなく綺麗にしたいから」ではやりません。 「これによって開発効率が上がり、将来的な施策スピードが上がる」「バグによる差し込み業務がなくなり、パフォーマンスが安定する」といった形で、 最終的にどう事業成長に繋がるか を言語化して進めています。
── 技術そのものより、事業価値(Business Value)を重視する文化なんですね。
百瀬: そうです。現在、週10〜15時間ほど稼働してくれる優秀な業務委託メンバーが5名ほどいますが、彼らや社内のビジネスサイドに対しても、「これを開発することでGMVがどのくらい上がりそうか?」という視点は常に意識してコミュニケーションをとっています。
勝ち筋は見えている。だからこそ「フルコミットのリーダー」が必要 ── 業務委託の方々も含めてチームは回っているように見えます。なぜ今、テックリードやEM、PdMといった「正社員のリーダー層」を強く求めているのでしょうか?
百瀬: 正直に言うと、「勝ち筋が見えているのに、手がつけられていない事業」がたくさんあるからです。
「AnyGift」の機能拡張はもちろん、新規事業である「AnyCampaign」や「AnyGift Wedding」など、社内で「これはいける!」と盛り上がっているアイデアが山ほどあります。しかし、優先順位の問題で、一番確実な部分しか進められていません。
業務委託メンバーは非常に優秀ですが、稼働時間やコミュニケーション量の制約上、どうしても「切り出されたタスク」をお願いする形になりがちです。
── ここで、フルコミットのメンバーが必要になると。
百瀬: はい。事業の解像度を高く持ち、要件定義から設計、実装までをまるっとリードしてくれる正社員メンバーがいれば、 AnyReachの開発スピードと事業成長は2倍、3倍になる と確信しています。
今はまだ、PdMやデザイナーも分業体制が整っていません。だからこそ、今入ってくれる方は、自分の仕事がダイレクトに会社の成長曲線を変える手応えを感じられるはずです。
AIにコードを書かせ、人間は「設計」と「意思決定」をする未来へ ── 最後に、今後の開発体制の展望について教えてください。
百瀬: ChatGPTの登場以降、世界は大きく変わりました。 実際、AnyReachの開発現場でも、 コーディング業務の8〜9割はすでにAI(CursorやGitHub Copilotなど)によって行われています。
直近では、Gemini 3 ProやClaude Opus 4.5などの進化により、大規模な機能であっても設計段階から自動化することが現実的になってきました。
── 8〜9割とはすごい数字ですね!
百瀬: 私たちはAIの力を本気で信じていますが、活用はまだ発展途上です。 これからのエンジニアリング組織に求められるのは、AIを使ってアウトプットを最大化すること。
人間は、今のAIにはまだ難しい「GMV向上のための高度な技術的意思決定(アーキテクチャ選定やオペレーションの自動化戦略など)」に集中し、その実現・実装はAIが高速で行う。 そんなチームを作ることができれば、AnyReachの事業成長はさらに加速していくはずです。
「とにかく事業を成長させたい」「カオスな環境で、技術とAIを武器に勝ち筋をハックしたい」 そんなプロダクト開発が大好きな方には、これ以上ないほど面白い環境だと思います。少しでも興味を持っていただけたら、ぜひカジュアルにお話ししましょう!
AnyReachでは、全職種で積極的に採用を行っています。少しでも興味を持っていただけた方は、ぜひお気軽にお話ししましょう!
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