マーケティングは戦略に集中しすぎると失敗する3つの理由 | 株式会社Ansatz
こんにちは、Ansatz 代表の古賀です。私たちAnsatzは、マーケティング領域のコンサルティング支援をしている会社です。支援させていただく中で、お客様からよくこんなお声を頂きます。・データや...
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「まずはやってみよう!」
みなさんも、一度は言われたり、これを意識して行動してみたことはあるのではないでしょうか。
マーケティングや事業開発の現場では、やってみようのフレーズがよく飛び交います。スピード重視の風土、変化の激しい市場環境、不確実な状況。そうした中で”行動すること”が求められるシーンは多いと思いますし、実際に重要でもあると思います。
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こんにちは。改めまして、Ansatzの山田と申します。
私たちAnsatzは、マーケティング領域のコンサルティング支援をしている会社です。
ビジネス成果を出すためには最終的に必ず行動しなければならないことは確かですが、それが”仮説なき行動”であれば、無駄に終わる、そこから得られた結果に対して的外れな解釈をしてしまうこともあります。
今回は「行動したが、成果に繋がらない典型的な2つの例」と「設計の重要性」について、私たちが大切にしている視点をお伝えできればと思います。
こんな方にオススメ▼
・行動を起こしてきたが、結局成果が出ず、どうすればいいかがわからない方
・何をもとに意思決定すれば良いか曖昧な方
・成果を質ではなく、量でカバーする思考になりがちな方
それでは本題に移ります。
行動が成果に繋がらず、事業にブレーキがかかる原因は、以下2つに該当することが多いです。
先述の通り「まずはやってみよう」と動き出すのは悪いことではありません。ですが、「なぜやるのか?」という目的が曖昧なまま始まることも少なくありません。
「アンケートを取ろう」「広告を出そう」「とりあえずSNSをやろう」など。
・この施策は何の意思決定につながるのか?
・何を検証したいのか?
・どんな示唆が得られたら成功と言えるのか?
これらが設計されていないと「やったけど何もわからなかった」で終わってしまいます。仮説がなければ振り返りもできず、行動が“点”として消えていってしまうのです。
行動の出発点は「この取り組みが何を目的にしているのか?」です。「目的と手段のはき違え」はいたるところで耳にする警句ですが、裏を返せばそれだけはき違えやすい、あるいは考えなしに行動してしまいがち、ということでもあります。
「以前はこの方法で成果が出たから、今回も同じようにやろう」
これが実は、失敗の落とし穴パターンとなるケースがあります。
例えば、営業組織における「テレアポを◯件すればアポが取れる」というロジックに対して、型や歩留まりを鵜呑みにし、ひたすら行動量を増やしても、環境や顧客の変化に合っていなければ成果にはつながりません。
「量×質=成果」という方程式に対して、“量”ばかりに注目してしてしまい、行動量を増やすことが目的化してしまい、本来改善すべき「質」への視点が置き去りになってしまうことがあります。
質を見直せば、そもそも“テレアポ”でなくても成果が出るかもしれないけれど、過去に成果が出ていたやり方に固執してしまう。
このような“思考停止の量的アプローチ”も「まずはやろう」で成果に繋がらない行動の一つです。
では、行動の前に戦略を検討する際、どのように考えていけば良いか?についても触れていきます。
Ansatzでは、「目的→仮説→必要なデータ・根拠の明確化→行動で検証」という4つのフェーズで考えるのが、基本姿勢だと考えています。
・この取り組みは何を目的としているのか?
・どんな意思決定、変化に繋がるか?
ここが曖昧なままでは、行動が“流れ作業”になってしまいます。目的から逆算することで、施策が意味を持ち始めるため、まずは目的を明確にすることから始めます。
・何を起点に「この施策が有効そう」と考えているのか?
・どんな問いに対しての答えを得ようとしているのか?
・この施策を実施した上で、どんなことが得られると良さそうか?
こうした仮説を持つことで、たとえ想定していた結果が出なかったとしても、そのズレに注目することで、次回のアクションを考える材料となります。
・仮説を検証するために、どんなデータが必要か?
・足りない事実は何か?集めるべきか?
上記を踏まえてアクションに進んでいきます。
ただ、ここで重要なのは「設計はデータがなくても始められる」ということです。 仮説と実行をもとに、あとから集まったデータを定めることで、アクションが見えてくるということもあります。
既存のデータでわかる範囲内のことのみの挑戦に留まると、適切なプランBを練ることができず「これまでのやり方の方が良いのでは...」」という思考になってしまいがちです。
(そうした意味では、仮説を持った上で「まずはやってみて、データを集める」ということも効果的だったりします。)
・得られた結果は、誰の何の意思決定に役立つのか?
・組織内でその示唆を誰が使うのか?
先述したステップを踏んだ上で、アクションを起こし、その結果を分析していきます。
ここまで見ていくと、行動した結果から何が得られるのかの「分析の技術」の重要性が高いように見えると思います。
もちろん分析のロジックも大切ではありますが、「この検証で、何を知りたいのか」「何を判断するための分析なのか」という”問いの設計”ができていなければ、分析は効果的に機能しません。
そのため、上記フローにおいて各項目の整理・言語化をしていくことが重要になります。
「設計」と聞くと、マーケティング理論などを思い浮かべる方もいると思いますが、私たちが重視しているのは、「仮説と問いをどれだけ具体的に持てるか」という部分です。
・課題をどう捉えるか
・仮説がバイアスに偏っていないか
・社内の誰が活用するのか、をイメージできているか
こうした“問いの言語化”こそが、設計のコアであり、結果として実行の強さにも繋がっていきます。
世の中には、「分析してレポートを出すだけ」の支援もあれば、「施策を実行するだけ」の支援体制もあります。
しかし、私たちはそのどちらか一方には寄りません。私たちは「マーケティングオペレーション事業部」と「マーケティングサイエンス事業部」の大きく2つの事業部にてそれぞれの支援を行っています。
「考えて終わり」にも、 「やって終わり」にも、しない。
その中間にある、“考えて、動かす”ことを一緒にやる。
それが、Ansatzのスタンスです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
・ただ言われたことをやるのではなく、「なぜ?」を考えたい
・仮説を立て、検証し、改善するプロセスに面白さを感じる
・クライアントと一緒に悩み、喜び、成長していきたい
もし、最後まで読んでいただいたあなたが、そんな思いを持っているなら、Ansatzはきっと面白い場所になると思います。
私たちは今、「クライアントと信頼関係を築ける仲間」を探しています。
「話だけでも聞いてみたい」
「ちょっと興味あるかも」
そんな気持ちで大丈夫です。
ぜひお気軽に、カジュアルに話しませんか?
最後に、弊社代表の古賀が、この記事内容のアンチテーゼのような内容で「行動の重要性」について語っている記事があるので、気になる方はこちらも見てみてください▼