「愛情だけでは、救いたいものも救えない。自分がその活動を支える『頭脳』にならなければならない」
アンカー株式会社で検索広告運用チームのリーダーを務める清水は、自身のキャリアの原点をそう振り返ります。一見すると穏やかで誠実、ロジカルに物事を捉える戦略家に見える彼女ですが、その歩みは「推しへの情熱」や「現場で感じた違和感」など、非常に人間味あふれる実体験に基づいています。
なぜ彼女は、異業種からの挑戦という新たなスタートラインから、わずか数年で市場No.1の実績を叩き出し、リーダーの座を掴み取ることができたのか。その裏側にあるのは、綺麗事ではない泥臭い試行錯誤の連続。プロとしての高い基準と徹底的な成果が求められる環境を自らの武器とし、市場の最前線で圧倒的な成果を出し続けるための「確実な勝ち筋」を詳しく紐解きます。
清水 楓佳 / 検索広告運用部 リーダー
静岡県富士市出身。三重大学人文学部(法律経済学科)卒業。新卒で名古屋のコンサルティング会社に入社し、中小企業向けの新規営業に従事。2022年にアンカー株式会社へ参画。未経験から広告運用、LP制作ディレクション、顧客折衝までを幅広く経験。現在は検索広告に特化したチームを牽引しながら、後進の育成にも注力している。趣味はダンス、愛犬と過ごす時間。
「これだ」と決めたものに全エネルギーを。直感を正解に変えてきた没頭力
ーー清水さんのこれまでの歩みを伺うと、非常に直感的かつ行動力に溢れていますよね。大学選びの理由もかなり個性的だったとお聞きしました。
そうなんです(笑)。高校時代、当時夢中になっていた推しのアーティストが名古屋出身だからという理由だけで「どうしても名古屋に行きたい」と思っていたんです。当時の偏差値や自分の学びたいこと、そして名古屋への距離を天秤にかけた結果、三重大学の人文学部に進学を決めました。
ーー大学では政治や経済を学ばれていたそうですが、そこにも清水さんらしい動機があったのでしょうか?
はい。テレビを見ていて、日本の政治がいつも批判ばかりされているのが不思議だったんです。「なぜそんなに悪く言われるのか?」「そもそも政治とはどういう仕組みなのか?」という疑問を自分の目で確かめたくて。ただ、実際に学んでいくうちに、政治そのものよりも、社会の仕組みをより数値化して捉えられる経済の方が面白いと感じ、最終的には経済を専攻しました。
一度「知りたい」と思えば、そこからの吸収は早かったと思います。この「価値を見出したものに対して、全エネルギーを一気に注ぎ込む」という集中力は、今の仕事において、成果が出るまで徹底的に深く潜り、正解を創り出すスタイルに直結しています。
愛情だけでは守れない。ボランティアで突きつけられた「ビジネス」という名の頭脳
ーー大学卒業後は公務員を志望されていたそうですが、そこからコンサル業界へ進まれた経緯を教えてください。
もともと犬が大好きで、麻薬探知犬のハンドラーのように、犬に関わりながら社会貢献ができ、かつ収入が安定している公務員を目指して勉強していました。その一環で、地元の保護犬ボランティアに参加したんです。そこで、自分の価値観を揺さぶられる経験をしました。
現場の方々は、犬に対する愛情も知識も本当に素晴らしかった。でも、経営や経済の知識がないために、活動を継続させるための収益化ができず、常に資金難という現実に苦しんでいたんです。この時、「現場での献身的な活動という尊い土台があるからこそ、それを事業として継続させていくための知識や戦略が不可欠なんだ。愛情だけでは救いたいものも救えない。自分がその活動を支える頭脳にならなければならない」と、痛感したんです。
ーーそれが、ビジネスの最前線であるコンサル業界を志した原点なのですね。
はい。そこでは主に建設業界などの中小企業様向けに、企業同士のマッチング支援の営業を担当していました。ですが、実際にお客さんと向き合うと、自分の中で強い違和感が生まれたんです。
ーーどのような違和感だったのでしょうか?
お客さんの中には、資金繰りもギリギリで「集客ができなければ会社が潰れてしまう」という、切実な状況で戦っている経営者様も多くいらっしゃいました。それに対して、当時の私たちが提供していたのは、あくまでマッチングの仕組み。経営の根本である「集客」を劇的に変えるような踏み込んだ解決策ではなく、どうしても広く浅い支援に留まってしまっていました。
ーー清水さんの中で、商品内容と顧客の切実なニーズにギャップがあったのですね。
そうです。集客さえ解決できれば、目の前のお客さんを救い、その先にある豊かさまで守り抜けるかもしれない。なのに、当時の自分にはその具体的な手段がありませんでした。集客という、企業の運命を左右する具体的な専門スキルを身につけ、プロとして言い切れる武器を持ちたい。クライアントを勝たせるために一切の妥協を許さないアンカーなら、その本物の力が手に入るはず。そう確信し、上流から下流まで一貫して事業成長にコミットできるこの環境へ飛び込むことを決めました。
『教わる』のではなく『脳を同期させる』。未経験から爆速で立ち上がるためのコミュニケーション戦略
ーーWebマーケティング未経験でアンカーに入社されました。当初のキャッチアップはどのように進めたのでしょうか。
当時のアンカーは今ほど制度が整っていたわけではなく、自ら動いて正解を掴みに行くことが求められる環境でしたね。決して放置されていたわけではなく、社内には高い専門性を持ったプロフェッショナルが揃っていましたし、こちらからアクションを起こせば、惜しみなく知見を共有してくれる文化がありました。
ーーその環境で、清水さんはどのようにスキルを習得していったのですか?
未経験の私がまず考えたのは、いかに早く『プロの視点』を手に入れるかでした。自分で全てをゼロから調べ、学習するのは時間がかかりますよね。だから私は、社内のキーマンとのコミュニケーションを戦略的に工夫しました。「クリエイティブの深い話なら近藤さんに」「運用の本質的な考え方は代表の千野さんに」というように、各領域に精通したプロフェッショナルである先輩方の知見を仰ぎ、彼らの「脳」を借りることに徹したんです。
ーー「人を頼ること」を自分の成長戦略に組み込んだのですね。
そうです。単に質問を投げ続けるのではなく、「この人が今何を求めているか」を汲み取り、自分が先にギブできることはないか、どういう伝え方をすればスムーズに協力してもらえるかを常に考えていました。『ギブして、信頼を勝ち取り、知見を分けてもらう』。この自律的なコミュニケーションを繰り返すことで、未経験というハンデを、むしろ『最短で最高峰の知見を吸収できるチャンス』に変えていきました。
もちろん時には厳しいフィードバックをいただくこともありましたが、それを「自分への攻撃」ではなく「成長のための貴重なデータ」として冷静に受け止め、即座に実戦に反映させる。そうやってとにかく早く失敗して、早く正解に辿り着くことだけを考えていました。
アンカーは非常に基準が高い会社です。でも、最初からその基準を満たせる人なんていません。大事なのは「やってみるしかない」という覚悟です。その過程で「これはいい、これはダメ」という境界線を学んでいきました。
市場No.1獲得と、予算数千万円超の運用。事業成長を「創る」ための凄まじい試行錯誤
ーー入社以来、数々の実績を残されていますが、特に印象に残っている案件について教えてください。
2024年8月に達成した、大手脱毛サロン案件での市場No.1獲得ですね。これは私にとって、執念で掴み取った結果でした。実はその1年前の2023年、私は同じ案件で市場の変化に対応できず、獲得件数を大幅に落とすという大失敗をしていたんです。当時は医療脱毛が急激に勢いを増しており、サロン脱毛の勝ち筋が見つからなかった。その時の悔しさが、その後の1年間の原動力になりました。
※獲得件数No.1(2024年8月クライアント計測ルールにより調査実績)
ーーそこから、どうやってV字回復、そしてNo.1まで上り詰めたのでしょうか。
量と検証の徹底です。1年間、クリエイティブ担当の近藤さんとタッグを組み、LPのABテストを月に1〜2回、12ヶ月間一度も欠かさず回し続けました。運用画面の数字をいじるだけでなく、「なぜユーザーはこの表現に反応するのか?」という心理を深掘りし、仮説と検証を繰り返したんです。
その1年間に積み上げた試行錯誤の物量が成果に結実しました。運が良かったわけではありません。誰よりも失敗し、誰よりもデータを集め、誰よりも考え抜いた。代表の千野がよく言う「成功確率10%なら、9回早く失敗すればいい」というロジックを、文字通り体現した結果でした。
ーー2025年10月には、月間数千万円を超える予算運用でも実績を出されています。プレッシャーも大きかったのでは?
これはアンカーの分業制が本格化し、営業に精通した担当から運用を任された形でした。相手も運用を熟知しているプロだったので、「以前よりも高い成果を出すこと」は絶対条件。凄まじいプレッシャーでしたが、同時に自分の価値を証明する絶好の機会だとも感じました。
ーー具体的にどのような工夫をされたのですか?
「自分の事業ならどうするか」という極限の当事者意識を持つことです。単に管理画面の数値を眺めるのではなく、営業担当と密に連携し、天候の変化や市場のトレンド、ユーザーの細かな動きをすべて設定に反映させました。結果として、配信金額・獲得件数ともに過去最高を更新。この経験を通じて、「正解は誰かに教えてもらうものではなく、泥臭い行動の積み重ねで自ら創り出すものだ」と改めて実感しました。
メンバーの“思考体力”を鍛える。自分の影響力を広げ、アンカーの基準を創り上げる
ーー2025年12月にリーダーへ就任されました。個人プレイヤーからリーダーへ、意識の変化はありましたか?
自分一人の力で出せる成果には限界がある、と気づいたことがリーダーを目指したきっかけです。私がどれだけ頑張っても、1日は24時間しかありません。でも、私が培ってきた勝ち筋の見つけ方をメンバーに継承できれば、チーム全体で3倍、5倍の成果が出せる。その影響力のレバレッジに、プレイヤーとしての勝利以上の面白さを感じるようになりました。
ーー清水さんの育成スタイルは、どのようなものですか?
一言で言えば、「最初から答えを教えない」スタイルです。質問対して「あなたはどうしたい?」「なぜそう思う?」「これを達成するために、何が障壁になりそう?」と逆に問いかけます。教えられた答えは、その場限りの対処法にしかなりません。Webマーケティングに唯一絶対の正解はない。だからこそ、自分で悩み、仮説を立て、苦しみながら答えを創り出す経験をしない限り、本物の力は身につかないんです。
ーー清水さんのこれからの目標について聞かせてください。
直近では、現在リーダーを務めている検索広告の領域だけでなく、MetaやTikTokなどのSNS広告運用のスキルも深めていきたいと考えています。自分が教えられる武器が増えれば、それだけチームに還元できる価値も、社内での影響力も大きくなるからです。
将来的には、マネージャーという役割も担っていければと思っています。自分がプレイヤーとして成果を出すのはもちろんですが、チーム全体がもっとスムーズに、より高い価値を出せるような状態を創っていきたい。自分が専門家として力をつけることで、関わる人たちの役に立てる範囲をどこまでも広げていくのが、今の私の目標です。
ーー最後に、未来の仲間へメッセージをお願いします。
アンカーは、正直に言って厳しい環境です。でも、ここには「自律したい」「圧倒的に成長したい」と願う人にとって、最高の環境が用意されています。
スキルがあるに越したことはありませんが、それ以上に大切なのは「素直さ」と「自律心」、そして何より「自分以外の誰かのために全力になれるか」という人間性です。クライアントの成功を自分のことのように喜び、そのために泥臭い努力を厭わない。そんな熱量を持った方と一緒に働けることを楽しみにしています!